2012年2月11日発売
スフィンクスは笑うスフィンクスは笑う
大正一三年三月、不世出の作家・安部公房生誕の二週間後に刊行された、実母ヨリミによる生涯唯一の小説。恋愛に至上の喜びを見いだす男女五人の愛憎劇は、やがて人間の本質へ迫るドラマへと一変していく。瑞々しい感性と深い洞察力、簡潔で凛乎たる文章ー資料的重要性もさることながら、文学性の極めて高い、二一世紀の今、さらなる輝きを放つ、幻の名作。
深夜の人・結婚者の手記深夜の人・結婚者の手記
生涯で膨大な作品を残した室生犀星。大正から昭和初期にかけての著作の中から、結婚や家族を対象したもの、芥川龍之介を中心とした交遊関係に言及したもの、関東大震災を経験し生と死について触れたものを各章に分けて編纂。小説、詩歌のみならず、日記や書簡からも犀星の文学に対する姿勢や精神を読み解く作品集。
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