2012年6月29日発売
わたしがいなかった街でわたしがいなかった街で
2010年の世田谷から、1992年のユーゴスラヴィアで、そして1945年8月14日の大阪でー。1945年に広島にいた祖父。大阪で生まれ育ち、2010年の東京で一人で暮らす36歳のわたし。無職生活を続ける友人の中井、行方不明の「クズイ」…。戦争や震災など過去の記憶と、65年前に書かれた作家の日記が交錯し、現実の時間が動き始める。読むものを深い思索へ誘う傑作小説。
迷宮迷宮
密室状態の家で両親と兄が殺され、小学生だった彼女だけが生き残ったその事件は「僕」が12歳の時に起きた。「僕」は事件のことを調べてゆく。「折鶴事件」と呼ばれる事件の現場の写真を見る。そして…。巧みな謎解きを組み込み、エンタテインメントをのみ込む、渾身の長編。
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