2012年8月25日発売
母と幼い娘が住む家が火事で焼けた。原因は不明。さらに母子の周辺に見え隠れする怪しい人物たち。何かあると感じた矢先、また火事が起こりーー。鼠小僧次郎吉が、妹で小太刀の達人・小袖と共に事件を解く!
無職のレンチにだまされるまま、北海道に向かうことになった失業中のタカシとひきこもりのキノブー。ニート3人と出会い系で見つけた少女・月子の波乱の旅が始まる。青春ドタバタロードノベル!
誰もがみな孤独をかかえている。けれど、だからこそ自然に心は寄り添う……都会のかたすみで、南洋の陽射しのなかで……思いがけなく出会い、惹かれ合う孤独な男と女。大人のための極上恋愛ストーリー!
天保3年(1832年)、知多半島から出航した千石船宝順丸が、遠州灘で難破する。岩松、久吉、音吉の3人は、1年2ヶ月後、奇跡的に北アメリカに漂着する。彼らには想像を超えた運命が待っていた。
遠州灘で遭難し北アメリカに漂着した岩松、久吉、音吉の3人は、現地の先住民に捕らえられてしまった。しかし偶然にも岩松たちの窮状を知ったイギリスの商社・ハドソン湾会社の厚意で、帰国の途が開かれる。大きな期待を胸にイギリス軍艦イーグル号に乗り込んだ3人は、幾多の困難を乗り越えロンドンの地に降り立った。そこで見たものは、鎖国政策を行う祖国とはあまりに違う進んだ光景だった。魂をゆさぶる人間ドラマの中巻。
公安部vs.刑事部、分裂するキャリア官僚。権力と陰謀の迷宮を刑事たちは食い破れるか!?旧大蔵省次官を経験した元高官が相次いで殺された。政治テロか、それともー。浮かびあがったのは、7年前、政官財を揺るがした疑獄事件。その事件で殉職した松浦刑事の息子・亮右の名が捜査線上に挙がる。松浦の盟友は亮右を緊急避難させるが…。
銭湯で転倒し、頭を強打。記憶を失った羽振りのいい男。居合わせた売れない貧乏役者・桜井は、出来心からロッカーの鍵をすり替え、彼になりすます。が、その男はなんと、誰も顔を見たことのない伝説の殺し屋だった!桜井は男にきた大金の絡んだ危ない依頼を受けてしまい大ピンチに。一方、記憶を失い自分を桜井だと思い込んでいるコンドウは、真面目に努力して、役者として成功することを目指し始めてしまう…。
佐内功児、33歳。夜の街での生活に疲れ、地方都市に住む兄・啓一のもとを訪ねた功児を待っていたのは、若き家庭教師・梨乃の肉体だった。昼は清純、夜は淫らな顔を見せる梨乃に功児は魂を奪われ、彼女を東京に連れて行くと約束する。一方、啓一の妻は浮気を繰り返しており、兄はそのせいで揉め事に巻き込まれていた。功児はトラブルを解決するふりをして大金をかすめとる計画を立てるが…オリジナル官能シリーズ第2弾。
謎の書き置きを残し、駆け落ちした姫さま。豪商〈薩摩屋〉から奇妙な手口で大金を盗んだ義賊・怪盗一寸小僧の正体とは。モテ年到来の姫さまが、江戸を賑わす謎を追う! 大人気書き下ろしシリーズ第3弾!
一風変わった幼稚園の同窓会に招かれた隆一は、ミライと出会う。母の記憶が曖昧になりつつあるいま、会ったことのない父親を捜しているというミライ。人嫌いの厭人家という逸話、そして父らしき男がかすかに写った写真。手がかりはそれだけ。写真を見た隆一の姉は、言った。「この人、ゴリじゃない?」。70年代に消えた父は、何者なのか。二人は“エンジン”を捜すうち、風変わりな人々に巡り会い、近過去という時代を紐解いていく。
大正の世、名無しのぬっぺほふことおいらは財閥家の令嬢コバト姫に飼われ、純愛を捧げていた。だが、コバトが義理の兄・秋信と関係を持っていることを知ってしまい、おいらは観る人を不幸にする絵「夜波」を使って秋信を抹殺しようと決める。夜波の画家ナルセ紳互を妖怪たちが集う無得市に引き込み、ようやく絵を手に入れるが、なぜか想定外の人物にも渡ってしまい…。若き鬼才が奔放な想像力で描く衝撃×禁断の妖奇譚。
目を覚ました八雲の側にあった、血まみれの遺体。もしかして自分が!? 混乱する八雲は、ひとまずその場を離れることに。一方、行方不明の八雲を探す後藤と晴香は、驚がくの事件に巻き込まれ!? 緊迫の第8弾!!
その夏、英国の小さな村では蛇が異常発生していた。獣医のクララはある老人の死に疑問を感じる。死因は蛇の毒だが、1匹に咬まれたにしては毒の濃度が高すぎるのだ。さらに近所の家で、世界で最も危険と言われる毒蛇を発見する。数々の事件は、何者かの策略なのか?言い知れぬ恐怖と謎に挑む女性獣医の姿を圧巻の筆致で描きMWA賞受賞に輝いた、荘麗なゴシック・ミステリ。
蛇をめぐる事件が村の静寂を破り、住人を脅かしていく。獣医であるクララは原因を調べはじめるが、たまたま知り合った老女、ヴァイオレット殺害の最有力容疑者として逮捕されてしまう。全財産をクララに譲ると書かれた遺言状が残されていたのだ。釈放された後、自分を窮地に陥れた犯人を懸命に追い続けるクララが辿り着いた驚愕の真相とは。英国ミステリの旗手が贈る新たな傑作。
1929年、春のベルリン。ゲレオン・ラート警部が、わけあって故郷ケルンと殺人捜査官の職を離れ、ベルリン警視庁風紀課に身を置くようになってから、一ヶ月が経とうとしていた。殺人課への異動を目指すラートは、深夜に自分の部屋の元住人を訪ねてきたロシア人の怪死事件の捜査をひそかに開始するが…。今最も注目されるドイツ・ミステリが生んだ、壮大なる大河警察小説開幕。
怒涛の日々を送るベルリン警視庁のラート警部。ベルリンを震撼させる殺人事件の謎、消えたロシア人歌姫の消息、都市に暗躍する地下組織、ひそかにベルリンに持ち込まれたとささやかれる莫大な量の金塊の行方…。予測不能の成り行きで、絶対絶命のピンチに陥ったラートに光明は射すのか?転換期の首都と人を鮮やかに活写する、傑作大河警察小説。ベルリン・ミステリ賞受賞作。
優等生の委員長と不良少女の淡い恋、すべてはそこから始まった。彼女が自力で人生を立て直すことができたなら、十年後にあるものを渡そう。そして約束の日、三年前から行方不明だという彼女の代わりに、夫を名乗る人物がやってきたがー。ニューヨークから帰ってきた青年と、幽霊騒動に巻き込まれた少年少女、そして最高の「相棒」が織りなす、約束と再会の物語。