2013年11月16日発売
三銃士の一人として勇名を馳せたダルタニャンに、盗賊団を追えとの新たな命が下った。フランスからイングランド、スコットランドと冒険する中、江戸から来た無敵の剣士が加勢する。二人は無二の親友となるが、日本人剣士は天海僧正の密命を帯びていた。その正体はー。日欧をまたぐ、奇想天外な伝奇活劇!
弁護士・御子柴礼司は、ある晩、記者の死体を遺棄した。死体を調べた警察は、御子柴に辿りつき事情を聴く。だが、彼には死亡推定時刻は法廷にいたという「鉄壁のアリバイ」があったーー。 第一章 罪の鮮度 第二章 罰の跫音 第三章 贖いの資格 第四章 裁かれる者
美奈子は滝川クリステル似の23歳。書店のお気に入りの作家の棚の前で偶然出会った冴えない男と話が弾んで、なぜか男の部屋まで来てしまった。官能小説を朗読させられた美奈子は次第に感情がこもりすぎてしまう。(第1話「美奈子」)。女性視点での体験告白風小説を20編収録。週刊現代連載『平成好色女列伝』改題。
全財産は、3円。私はささいなきっかけで大手証券会社勤務からホームレスに転落した。寒さと飢えと人々からの侮蔑。段ボールハウスの設置場所を求め、極貧の日々の中で辿りついた公園で出会った占い師と美形のホームレスが、私に「新興宗教創設計画」を閃かせた。はじき出された社会の隅からの逆襲が始まる!
三人で立ち上げた新興宗教団体「大地の会」は私が描いた設計図どおりに発展。それどころか会員たちの熱狂は、思惑を超えて見る見る膨れ上がっていく。奇跡のような生還と劇的な成功。だが、そこで私を待っていたのは空虚な祝祭と不協和音だった。人間の底知れる業と脆さを描ききった傑作長編、慟哭の結末!
高校最後の文化祭準備が始まった。夕士のクラスの出し物は男子学生服喫茶だ。担任の千晶には禁断のコスプレ姿で喫茶店のオーナーをやってもらうことになった(なんでも千晶はかつてクラブ経営をしていたらしい)。準備の真っ只中、夕士は自分のノートに悪口が書かれていることに気づく。一体誰なのかー。
加賀百万石。江戸城の実権を握る大老酒井忠清は、なんと外様大名の加賀藩主前田綱紀を、次期将軍に擁立しようとする。外様潰しの策略か、親藩入りの好機か。藩論は真っ二つ。襲撃された重臣前田直作を助けた若き藩士瀬能数馬の運命も、大きく動き出そうとしていた。大型新シリーズ、開幕!文庫書下ろし。
二〇××年、中国でサッカー・ワールドカップが開催された。しかし、スタジアムから遠く離れた雲南省で致死率六〇%の強毒性インフルエンザが出現!中国当局の封じ込めも破綻し、恐怖のウイルスがついに日本へと向かった。検疫が破られ都内にも患者が発生。生き残りを賭け、空前絶後の“東京封鎖”作戦が始まった。
戦争が終わり、すべてが瓦礫と化した街。復員した丑松の脳裏に浮かんだのは「食堂の社長になりたい」という戦死した幼なじみが語った夢だった。大阪の闇市に向かった丑松は、戦争孤児や戦友とともに無一文から商売を始める。「皆が腹一杯になる世の中に」。復興を支えた「戦う男」の物語。
救いたい、その一心で嫂を手にかけた黄巾の子、廖淳。若き日の劉備に拾われ、関羽や張飛の下で武芸を学び、やがて少年は心底の後悔から自らを解き放つ。そして「三顧の礼」で迎え入れられた諸葛亮。俊才だが変人の軍師に気に入られた廖淳は、武将としての才覚を現していく。まったく新しい三國志、第三弾!