2014年11月18日発売
波の音が消えるまで(上巻)波の音が消えるまで(上巻)
老人が遺した一冊のノート。たった一行だけ書かれた、「波の音が消えるまで」という言葉。1997年6月30日。香港返還の前日に偶然立ち寄ったマカオで、28歳の伊津航平は博打の熱に浮かされる。まるで「運命」に抗うかのように、偶然が支配するバカラに必然を見出そうともがく航平。謎の老人との出会いが、彼をさらなる深みへと誘っていき…。緑の海のようなバカラ台には、人生の極北があった。生きることの最も純粋な形を求めて、その海に男は溺れる。
波の音が消えるまで(下巻)波の音が消えるまで(下巻)
バカラは地獄です。あなたは破滅します。でも、私には、それが羨ましい。美しい中国人娼婦が抱えた哀しい秘密、老人が背負い続けてきた罪と罰、航平の父の死の意外な真相。明かされていく過去を振り切るように、航平は己自身を賭けて最後の大勝負に挑む。そしてー。生と死の極限の歩みの果てに辿り着いた場所で、男はその意味を知る。遺された言葉の、ほんとうの意味を。
放課後に死者は戻る放課後に死者は戻る
ある夜、僕は崖から突き落とされた。目が覚めると、巻き添えになった美形の高校生の姿に変わっていたー入れ替わった姿で、僕は犯人探しを始める。僕を殺した奴は、誰だ。容疑者=クラスメイト。
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