2014年9月13日発売
お上の意向で失業した元隠密で絡繰り遣いの男は、名を弧兵衛と改めて、伊賀の才蔵、甲賀のお蜜と共に、弱きを助けて悪を懲らす、影成敗を開業した。一方その頃、市中では阿蘭陀花の儲け話が流行していた。一口乗ってみた弧兵衛であったが…。騙し欺され憂世の巷で、大切なのは小判か友誼か情愛か。からくり成敗、此度の始末はー如何に?
曲者による三浦屋襲撃事件以来、雷平八郎と四郎左衛門との間には、また最初の頃のようなよそよそしい感じが漂っていた。そんな時、三浦屋の夕霧太夫に三河岡崎藩主・水野忠辰との身請け話が持ち上がるが…。吉原に忍び寄る敵を、廓同心・雷平八郎の正義の剣が斬る!好評シリーズ第二弾!!
戸辻八右衛門は、突飛な行動は目立つが義理人情に厚く、とっぱあ様と呼ばれ町民にも好かれる南町奉行所年番方与力。玉川上水へ毒を流すとの投げ文が届き、奉行所の意見が割れる中、八右衛門はまさに「とっぱあ」な行動に出るが…。組織の中の二番手に位置する、年番方与力の活躍を描いた渾身のシリーズ登場!
裏門切手番頭ーそれは、江戸城大奥へと通じる裏門を警護する御役の名称である。切手番頭を務める若き旗本・高槻宗一郎は、二階堂平法を操る秘剣遣いであり、松平伊豆守信明の密偵でもあった。幕閣の裏を探る宗一郎は、老中・田沼意次や白河藩主・松平定信と出会い、権謀の深淵で己が士道と正義を貫かんとするのだが…。
旗本家次男の角次郎は米屋の主人に見込まれて婿に入った。婿に入ると聞いていた話と大違い、商売は芳しくなく妻は自分と口をきかない。角次郎は店を立て直すべく奮闘するが……。妻と心を通わせ商家を再興する物語。
信頼喪失であせる警視庁が考え出した特命グループ、警視庁FC。彼らの使命は、映画やドラマの撮影に便宜をはること。マル暴の刑事、ミニパトの女性警官、交機の白バイ隊員が集められ、憧れの業界仕事にとりくんだがー。いきなり、助監督殺人事件が発生。二転三転のとんでもない展開の警察小説が始まる!!
護送車が襲われ、五人の受刑囚が脱走した日、シングルマザーの早苗は記憶喪失の青年・修二と出逢う。母子は次第に彼に心を惹かれていく。一方、池袋署の刑事たちは連続殺人鬼“サンタクロース”を追っていた。二つの事件が交錯するとき、チェインギャングたちが動き出す。過去と現在を繋ぐ爽快な真相とは。
江戸川乱歩賞受賞作家7名が放つ最強の競作アンソロジーが、乱歩賞60周年の2014年、文庫化! 七人のミステリ作家に届いた挑戦状。「テーマはデッド・オア・アライヴ、生死の危機。2013年9月7日正午、主要人物が帝国ホテルにいる短編ミステリーを執筆せよ」その場所は天国か地獄か、その選択は生か死か。彼らの出した珠玉の“答え”がここにある。 江戸川乱歩賞受賞作家7名が放つ最強の競作アンソロジーが、 乱歩賞60周年の2014年、文庫化! 七人の作家に届いた挑戦状。 「テーマはデッド・オア・アライヴ、生死の危機。 2013年9月7日正午、主要人物が帝国ホテルにいる短編ミステリーを執筆せよ」 その場所は天国か地獄か、その選択は生か死か。彼らの出した珠玉の「答え」がここにある。 薬丸岳「不惑」 とある事件が原因で13年間眠り続ける恋人をもつ窪田。彼は今日行われる結婚式で復讐を企てるが、同級生の夏目が違和感に気付く。夏目シリーズ最新作。 竹吉優輔「イーストウッドに助けはこない」 違法スレスレの街金で働くコージは、ヤクザの女に手を出した「そのスジ」の叔父を拉致してリンチする羽目になるが、ダメ叔父とコージには大切な思い出があった。 高野史緒「悪魔的暗示」 1918年、帝国ホテルで天才少年は米国スパイの会話を耳にする。各国スパイが血眼になって追う、滅亡したロシア・ロマノフ王朝の“秘宝”の行方は。 横関大「クイズ&ドリーム」 とある目的でホテルに泊まっている川尻の客室を突然訪れた、銀色の仮面をつけた男。彼は「負けたほうが謎のカプセルを飲む」ルールのクイズゲームを強要する。 遠藤武文「平和への祈り」 ケセランパサランを追いかけた先の公園で、ミステリー作家・“遠藤武文”はミカエルを名乗る天使に出会う。自分の肩に世界の滅亡がかかっているとしった作家は……。 翔田寛「墓石の呼ぶ声」 雨宮勇吉は、9月頭の7日間を必ずホテルで過ごす常連客だ。ホテルマンが聞いた彼の過去と、墓石に刻まれた秘密とは。 鏑木蓮「水の泡〜死を受けいれるまで〜」 ナノバブルと呼ばれる微細な気泡を作る技術で会社を興した凜子。会社は大きくなったが、婿養子の夫には愛想が尽きた。一人酒を楽しむ夜、急に体中をしびれが襲い……。 薬丸 岳「不惑」 竹吉優輔「イーストウッドに助けはこない」 高野史緒「悪魔的暗示(Наваждение)」 横関 大「クイズ&ドリーム」 遠藤武文「平和への祈り」 翔田 寛「墓石の呼ぶ声」 鏑木 蓮「水の泡〜死を受けいれるまで〜」
首なし死体として発見された美人女子大生、菅野香織。彼女の死と殺害方法は、ミステリ小説の中で何故か予告されていた。首は見つからぬまま、再び発見される首なし死体。異常な連続殺人の背後には、密室の中で自ら首を切断して自殺した作家の存在があるという。被害者の同級生、安藤直樹が事件の真相を追う。『記憶の果て』『時の鳥篭』に続く安藤シリーズ第3弾。
安藤直樹は冷たく表情のない若者。三人目の女子大生・首なし死体が見つかっても動揺せず、「これは俺の事件だ」とのたまう。そして、第四の事件を予言する安藤。彼が笑みを浮かべた時、世界は暗転した。驚愕の「切断の理由」とは…。『記憶の果て』『時の鳥篭』から複雑に絡み合うメビウスの輪が、遂に解かれる!どんでん返しでは済まされぬ、愕然必至のミステリ。
“あるべきものを、あるべき場所に”が信条の怪盗グリフィンに、ニューヨークのメトロポリタン美術館にある贋作のゴッホを、本物とすり替えてほしいという奇妙な依頼が。しかし、それは巧妙な罠だった。グリフィンは次に、国家の威信をかけた“盗み”を引き受ける羽目に。どんでん返しが連続する、痛快冒険活劇!
ライターの収入だけでは満足な生活を送れない久保は派遣会社から紹介された職場で働き、糊口を凌いでいた。マニュアル作成の仕事を受けた久保だが、納期に追われて派遣の仕事との両立が難しくなる。折しも16年前の殺人事件が再注目される時、窮地に陥った久保の脳裡にあの光景が重なる。かつてない閉塞感を最大圧縮した凄絶作品! プロローグ (一九八九年) 二〇〇五年、あるいはその十六年前 エピローグ、あるいは真相
23歳の美緒には、大好きな彼の健太郎がいる。かっこよくて、優しくて、結婚するだろうなと思っている彼が。しかし、サスケと寝てしまった。気が合う同士、会ってるだけだからいいじゃん、と思っていたがー。好意、愛情、執着、秘密、嫉妬…。恋愛の感覚、感情のすべてが描かれた恋愛大河叙事小説。