2014年9月8日発売
結婚式場・寿々殿に勤める井倉靖子は男性経験ほぼゼロの奥手で、仕事もなんだかうまくいかない全部崖っぷちのアラサー。なのに他人の幸せのために働く彼女のまわりでは、超ド派手婚(予定)カップルの破局の危機や、近隣のライバル店出現など難題続きで…。人生の一大イベントの舞台裏を、笑いあり、涙ありでお届けするハッピーなお仕事小説!
フランス革命下のパリ。血に飢えた絞首台に送られる貴族を救うべく、イギリスから謎の秘密結社〈べにはこべ〉がやってくる! 絶世の美女を巻き込んだ冒険とミステリーと愛憎劇。古典ロマンの傑作を名訳で。
兄マイクロフトの依頼で盗まれた国家機密の行方をさぐる「ブルースーパティントン設計図」、死病に冒されたというホームズが意外なる解決を導く「瀕死の探偵」、探偵業引退後のホームズを描いた「最後の挨拶」ほか、数奇な発端とあざやかな解決に満ちた第四短編集。コナン・ドイル円熟期の傑作群。
あの人、いつものお客さんではない!?美貌の悪役レスラー・鬼剣魔矢は、宿敵・江戸千夏との試合途中に強烈な違和感を覚えた。魔矢の試合を毎試合見に来ている銀行支店長が、同じ服と髪形をしているものの、別人であることに気づいたのだ。なぜ替え玉なのか?翌日、魔矢のもとに刑事がやって来た。銀行支店長が、殺人事件の容疑者として疑われているらしい。替え玉はアリバイ工作だったのか…。いつしか魔矢も、事件の渦中に巻き込まれていく。女子プロレスラー尾崎魔弓、ミステリー界に殴り込み!
明治2年、日本を「未開の国」と見下すお雇い外国人リチャードと、ハーフゆえに日本で爪弾きにされてきた通訳の丈太郎は、船の故障で長期滞在することとなった長崎の伊王島で、佐賀藩の天才発明家・田中久重や伊王島の村人らと条約で定められた洋式灯台の建設に取りかかる。言葉と文化の違い、頑迷な日本の役人、想定外のトラブルなど立ちはだかる困難の前に孤島に光を灯すことはできるのか?
魚屋の辰次が柄にもなく端唄を習っていると知り、暴走を始める万造と松吉…。島田鉄斎を突如訪ねてきた武家妻女の正体は?晴れて父親になった久蔵が陥った窮地とは?本所亀沢町の「おけら長屋」は、いつも騒動の宝庫だ。大家・徳兵衛の知られざる過去に発し、父娘の複雑な情愛を見事に描いた長講「てておや」はじめ、人情落語テイストに磨きをかけた大好評シリーズ、注目の第三弾。文庫書き下ろし。
息子と妻を喪い、警察を追われて荒れた生活を送る鬼束は、仁科英雄・大樹というヤクザの兄弟から、謎の殺し屋「ミスター」を捜す仕事を請け負う。鬼束らは「ミスター」に繋がる安城の過去を探ることで殺し屋の正体に迫るが、同時に裏社会の根深い抗争に巻き込まれていく。「ミスター」を追いながら、その手で自らの命が奪われることを望む鬼束。そして訪れた絶体絶命の窮地…。闇に沈んだその心に救いはあるか。魂の絶望と再生を描く傑作長編。
「あれえ旦那、また泣いておいでなンですかい」-外回りの同心と違い、地味な物書き同心である小田桐左近は、涙もろくて女子が苦手で、ぼやいてばかりの二十六歳。家来の八助やお常婆さんからも、いつも呆れられている。ある日、橋の下に隠れていた男の子を家へ連れ帰ったのだが、話を聞くと悪党から逃れてきたという。しかも母親はまだ悪党に捕まっているらしい。放ってはおけない左近は…。文庫書き下ろし。
仙台医療センターで麻酔科医長を務める川島隆子。震災後、夫の貞一は「川島医院」を無期限休診とし、南三陸で診療所を開き地域の人々のために尽力していた。一方隆子は、震災で父を亡くしたトラウマに苦しむ部下の純子を復帰させようと、ある自衛隊員のもとを訪ねる…。あの日を乗り越えて、悲しみや厳しい現実を受け入れ、前向きに生きようとする人々。そのひたむきな姿を感動的に描く映画「救いたい」の小説版。