2015年1月26日発売
銀幕の神々銀幕の神々
岩瀬修は六十三歳、今は文具会社の経営陣に収まっている。彼には、昔夢中になった任侠映画にまつわる忘れられない思い出があった。初めて観たのは中二のとき。たちまち高倉健の虜になった。映画を観たいがために家業の飲み屋を手伝うようになり、周囲からはヤクザと煙たがられている中間のおっちゃんと仲良くなる。そして、心臓が悪い従姉妹の弥生が、近くの県立病院に入院してきた。学校に通えない弥生のために、修はプリントなどを届けに行くようになった。弥生は、優秀で本好き、しかも絵を描くのが抜群に上手い。ケンカもしながら、親しくなっていく。任侠映画と、二人との出会いを経て、修は人生の荒波に漕ぎ出し始めた…。忘れ得ぬ人たちと映画への想いを綴った落涙必至の書き下ろしハートウォーム小説。
放送中の死放送中の死
BBCのラジオドラマのオンエア中に、被害者として殺される役の男が、まさにドラマと同じタイミングで絞殺される。現場はドラマ関係者による衆人環視の状況、まったく犯人の足取りもつかめない。関係者たちはそれぞれが「何か」を抱えているようなのだが…。J・D・カーの盟友が贈る、本格推理の王道!
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