2015年11月25日発売
死相が視える探偵・俊一郎のもとに、遺産相続殺人と思われる事件の捜査依頼が舞い込む。莫大な遺産の配分を指示する遺言状には、相続人の生死で取り分が増減する異様な条件が記されておりーー。
年配者が多く〈たそがれ横丁〉とも呼ばれる浅草田原町の紅屋横丁では、難事があると福山泉八郎ら七人が協力して解決し、平和を守っている。ある日、横丁の店主に次々と強引な買収話を持ちかける輩が現れて……。
瀬戸内海の小さな島が挑む、映画『007』ロケ誘致活動に女子高生の遥香も加わった。島が少しでも発展すればとの思いからだった。署名運動や“ボンドガール・コンテスト”、記念館設立など、プレハブ小屋の直島町観光協会が主導する活動はすべて手作り。だが、やがて署名数は8万を越え香川県庁も本格的に動き出す。ついには映画会社から前向きな返事が届き島は熱狂するが……。2003年以降、直島を揺るがした知られざる感動の実話。単行本にはなかったロケ誘致運動当時の報道など数多くの画像に加え、著者による序文「まえがきにかえて」も初掲載!追加取材によって明らかになった事実も組み込んだ改訂版!!
駅伝×料理男子。熱涙間違いなしの青春小説 陸上の名門高校で長距離選手として将来を期待されていた眞家早馬(まいえそうま・高3)は、右膝の骨折という大けがを負いリハビリ中。そんな折、調理実習部の都と出会い料理に没頭する。一学年下で同じ陸上部員の弟春馬、陸上部部長の親友助川、ライバル校の藤宮らは早馬が戻ってくることを切実に待っている。しかし、そんな彼らの気持ちを裏切って、心に傷を抱えた早馬は競技からの引退を宣言する。それぞれの熱い思いが交錯する駅伝大会がスタートする。 そのゴールの先に待っているものとは……。 高校駅伝、箱根駅伝の臨場感溢れる描写とともに、箱根駅伝を夢見て長距離走に青春を捧げる陸上青年それぞれの思いと生き様が熱く描かれる。青年達の挫折、友情、兄弟愛・・・。熱い涙、しょっぱい涙、苦い涙、甘い涙が読む者の心を満たします。 読後は爽快感と希望に溢れる熱血スポーツ小説です。 【編集担当からのおすすめ情報】 誰よりも何よりも駅伝が大好きな著者が心を込めて紡いだ青春小説です。息詰まる駅伝シーン。スポーツ小説の枠だけにとどまらない人間ドラマ。料理を通して感じる人の温もり。そして・・・・。 現在青春まっただ中の世代にも、かつて青春だった世代にも、誰かのために料理を作っている世代にも、スポーツ観戦が大好きな方々にも、多くの方の心に感動を呼ぶこと間違いなし! 2作同時デビュー作で話題を呼び、早くも青春小説の旗手と歌われる著者のすべてが詰まった、青春小説の傑作誕生です。
恋人と過ごした不貞の日々。世間の外側で生きる、ただ一人の親友。毎週、同じ時間にかかってくる母親の電話。ちらつく父親の記憶。知らない誰かが奏でるピアノの音。-すべてが澱のように、少しずつ心に沈殿してゆく。「ねえ、私、どうしたらよかったんだろう?」第31回太宰治賞受賞作。「変わらざる喜び」改題。
徳川譜代の名門、美濃恵那藩十万石の江戸藩邸から公用方の大浦喜八郎が、北町奉行所から帰途の蔵間源之助に、越中橋の袂で声をかけた。くれぐれも口外無用にと、内密の影御用を依頼してきたのである。元凄腕の筆頭同心で今も居眠り番と揶揄される源之助に、十二歳で大名家を出て十一年ぶりに帰ってきた藩主次男の真贋を探索してほしいというのである。