2015年11月25日発売
十二の贄 死相学探偵5十二の贄 死相学探偵5
中学生の悠真は、莫大な資産を持つ大面グループの総帥・幸子に引き取られた。7人の異母兄姉と5人の叔父・叔母との同居生活は平和に営まれたが、幸子が死亡し、不可解な遺言状が見つかって状況は一変する。遺産相続人13人の生死によって、遺産の取り分が増減するというのだ。しかも早速、事件は起きた。依頼を受けた俊一郎は死相を手掛かりに解決を目指すが、次々と犠牲者が出てしまいー。大好評シリーズ第5弾!!
ジェームズ・ボンドは来ないジェームズ・ボンドは来ない
瀬戸内海の小さな島が挑む、映画『007』ロケ誘致活動に女子高生の遙香も加わった。島が少しでも発展すればとの思いからだった。署名運動や“ボンドガール・コンテスト”、記念館設立などプレハブ小屋の直島町観光協会が主導する活動はすべて手作り。だが、やがて署名数は8万を超え香川県庁も本格的に動き出す。ついには映画会社から前向きな返事が届き島は熱狂するが…。2003年以降、直島を揺るがした知られざる感動の実話。
名前も呼べない名前も呼べない
恋人と過ごした不貞の日々。世間の外側で生きる、ただ一人の親友。毎週、同じ時間にかかってくる母親の電話。ちらつく父親の記憶。知らない誰かが奏でるピアノの音。-すべてが澱のように、少しずつ心に沈殿してゆく。「ねえ、私、どうしたらよかったんだろう?」第31回太宰治賞受賞作。「変わらざる喜び」改題。
十万石を蹴る十万石を蹴る
徳川譜代の名門、美濃恵那藩十万石の江戸藩邸から公用方の大浦喜八郎が、北町奉行所から帰途の蔵間源之助に、越中橋の袂で声をかけた。くれぐれも口外無用にと、内密の影御用を依頼してきたのである。元凄腕の筆頭同心で今も居眠り番と揶揄される源之助に、十二歳で大名家を出て十一年ぶりに帰ってきた藩主次男の真贋を探索してほしいというのである。