2015年11月5日発売
エレーナの護衛依頼を無事完了し、ギルムの街へ戻ってきたレイとセト。街の有名人になった彼らはある日、街で権力を振るう大商人・ボルンターに呼び出され「マジックアイテムとセトを寄こせ」という傲慢な要求をされる。その要求をレイが撥ねのけると、怒り狂ったボルンターは権力に物言わせ、街中に“とある命令”を下し…?街中が敵!?孤立させられたレイたちは、この状況をどう切り抜けるのかー!
王女アルマの難病を治し、褒美として男爵の地位を手に入れたクラフタは王都で一躍有名人となる。しかし、彼の錬金術の腕が新たなトラブルを呼び込む火種に!?街で耳にした“魔法具狩り”の噂。勝負を仕掛けては魔法具を奪っていく犯人は、クラスタを捜しているようで…。クラフタの新武器がー敗れる!?『アルケミスト』VS『魔法具狩り』。プライドと命を懸けた壮絶な魔法具バトルがはじまる!
ネウス=ガウス公国でムーゼッグ軍を辛くも退け、レミューゼ王国を目指してひた走るメレアたち。だが、彼らを逃がすまいとする敵軍の猛追に、少しずつ追い詰められていく!皆で交わした「全員で生き延びる」という誓いを胸に、剣帝エルマが斬り開いた道を一丸となって駆け抜けようとするが、その先には“戦乱の寵児”と謳われるムーゼッグの王子セリアスが待ち受けていて…?“力”を封じられてしまったメレアに勝機はあるのかー!
今年で28歳になる日真理は、仕事も恋も順調でこのまま結婚かな?と思っていたある日、会社に年下の幼馴染・涼太が入社してくる。イケメンに成長した涼太との再会にドキっとしつつも眼中にない日真理。彼氏の浮気現場に遭遇してしまい、傷心のところに涼太が急接近!交際を始めるが、年下の彼氏、結婚への期待と不安に日真理の女心は揺れる。「運命の人?」「君じゃない」と互いに本音を胸に秘め、妥協と既成事実に翻弄される大人のほろ苦い恋の行方は?
広島市内の大学に通う観音崎栞は、実家のある宮島に戻っていた。台風のような烈風や地震など自然災害がつづくなか、神社で相次いで栞の知人が殺害される。「神の島」で起きている異変を知った辻曲彩音らは、怨霊を目覚めさせようと企む者たちの仕業だと感じ、宮島に急行する。突風吹き荒び、大鳥居が揺らぐ嚴島神社に封印された巨大な怨霊は解き放たれるのか?怨霊鎮魂の高田ミステリ、クライマックスへ!
私立探偵・大杉良太は、新聞社で編集委員をしている残間龍之輔から、違法な武器の輸出に関係する商社について、電話で告発してきた男の尾行を依頼された。同じ頃、残間は元上司で現在はオピニオン誌「ザ・マン」編集長の田丸に呼び出され、かつて百舌と呼ばれた殺し屋に関する事件を雑誌に書いてほしいと頼まれる。大杉と残間がそれぞれ調査を続けていたある日、警察庁特別監察官の倉木美希が自宅に戻る途中何者かに襲われた。運よく大杉が駆けつけ軽傷で済んだが、美希のコートから百舌の羽根が出てくる。トップシークレットである過去の百舌事件と、ある商社の不正武器輸出。全く接点がないと思われた二つの事象が交差する時、巨悪の存在が明らかに…。
お伊勢参りを果たした猫の話をめぐって二人の娘がしたある賭けとは?「旅猫」。深川の口入屋の気丈な女主人の元に、刃傷沙汰で死んだ夫が猫に乗り移って現れた?「風来屋の猫」。猫の目の動きから時間を計る研究に没頭する男の思わぬ活躍?「猫の目時計」。ほか江戸を舞台に猫にまつわる話を気鋭の女性作家5名がつむいだ珠玉の短編集。
世に言う「天保の改革」により贅沢が厳しく咎められる息苦しい江戸の街に、颯爽と風を切って歩く若者がいた。風間旋次郎ー追い詰められた庶民の窮状に「風穴」を開けてやることを商売とするこの男を人は「風穴屋」と呼ぶ。その武器は剣ではなく鍛えられた拳だった!悪党どもに絡まれた町娘、お里穂のため、旋次郎の拳と機転が冴え渡る!文庫描き下ろし。
雪は人の心に似ているー雪に魅せられ、後に日本初の雪の研究書『雪華図説』を出版して「雪の殿様」と親しまれた古河藩主にして寺社奉行、土井利位が裁く事件の数々。雪明かりのような女が縁切り寺に駆け込んだ真相とは?女人禁制の寺に起きた醜聞と富くじの謎、そして利位は隠れ切支丹を巡って老中・水野出羽守と対決することに!