2015年8月発売
花ちゃんは、実の父親に引き取られ、早苗さん(スケバンお蘭)のいる私立女子校「北女」に転入。しかし、父に再婚相手の女性がいることが分かり、荒れる花ちゃん。しかも古武道をたしなんでいたことが災いし、スケバングループと対立!何も知らないママチャリは、孝昭の策略に乗せられ、早苗さんとコンサートに行く。奇しくもこの日、花ちゃんはスケバングループと決着をつけるため、お蘭に決闘を挑みにいく。しかも二人のヤクザを従えていたため、早苗さんを案じたママチャリが西条たちに援軍を求めてしまう。かくして、北女の頂点を決める戦いがはじまった!
キャロル永遠の名作、『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』を味わうための、アリス研究四〇年の著者による完全ガイド。シーンごとのわかりやすい解説と、テニエルの美しい挿絵で、アリスの魅力をあますところなく解き明かす。オリジナル「ワンダーランドマップ」と年譜「ルイスキャロルとその時代」を収録した、アリス入門の決定版。
利一が小学生だった頃、仲間といれば毎日が冒険だった。真っ赤に染まった川の謎と、湖の人魚伝説。偽化石づくりの大作戦と、洞窟に潜む殺意との対決。心に芽生えた小さな恋は、誰にも言えなかった。懐かしいあの頃の記憶は、心からあふれ出し、大切な人に受け渡されるー。子どもがもつ特別な時間と空間を描き出し、記憶と夢を揺さぶる、切なく眩い傑作長編小説。
雨の夜、市議会議長が殺害された。波山署の本宮は県警捜査一課の若手・平原優子と組み捜査にあたるが、意外な容疑者が浮かび上がる。その影を追ううち、本宮たちは一人の青年の心の闇に出会うー。八〇年代のバブル経済に呑み込まれた男女と、それを見つめた彼らの子どもたち。ある家族の崩壊と殺人事件を通して、時代を生きる人間を鋭く描き出す、傑作刑事小説。
商店街の脇道に佇む古ぼけた一軒屋は、年齢も職業も異なる人々が集い、手作りの料理を共に食べる“共同台所”だった。イジメに悩む女子高生、婚活に励むOL、人生を見失ったタイ人、妻への秘密を抱えたアラ還。ワケありの人々が巻き起こすドラマを通して明らかになる“すみっこごはん”の秘密とは!?美味しい家庭料理と人々の温かな交流が心をときほぐす連作小説!
神奈川県の強豪校・湘大藤沢の四番打者だった島野は、今はスポーツライターとして活躍している。事故死したライバル校のキャッチャー・中尾の十三回忌が営まれた夜、預かった彼の戦術ノートを奪われてしまう。なぜノートは狙われたのか?探り始めると、あの夏、球友が隠したある秘密の存在が明らかに…。元球児たちの友情に心熱くなる、高校野球ミステリー!
勤めていた東京の会社が倒産した戸叶は、妻の実家である地方都市の漬物店で働くことに。だが家庭でも職場でも肩身の狭い日々が続き、スナックで働く離婚歴のある女・陽奈子と関係を結んでしまう。陽奈子の豊満な肉体に溺れ、安らぎを感じる戸叶。そのころから二人の身辺で異常な出来事が相次いで起こり始める…。期待の女性官能作家が新境地を開く官能サスペンス!
旗本の息子・水月天一郎と御家人の息子たちで営む読売屋“末成り屋”。謎の女お慶と同居する読売屋の売子・唄や和助が襲われ、囚われの身となった。朋輩の救出に決死の覚悟で臨む天一郎たち。一方、“末成り屋”の後見をしている座頭の玄の市にも危機が迫る。天一郎の怒りの剣は友情と正義を貫けるか。感涙必至のラスト!人気上昇中の著者渾身のシリーズ第五弾。
両替商「肥後屋」の娘が拐かされた。監禁されたお小夜は、見張り役の又八の顔を見知っていた。かつて、どぶ川で溺れかけた子猫を、お小夜の求めに応じて又八が助けたのだ。金持ちの蔵屋敷と、日々の暮らしもままならない者たちの街を隔てるどぶ川。その川が引き離す大店の娘と貧しき若者の淡い恋を、角野忠兵衛は救うことができるか!?(表題作)精選シリーズ第六弾!
小普請組の御家人ながら内職で占いをする鏑木左京之介。その前に、占いの師匠・白浪から紹介されたという男が現われた。しかし、貸本屋を営む鳩六というその男は、次第に具合が悪くなり亡くなる。鳩六のほかにも江戸で不審死が続出。その死に方から呪いを疑い、呪術師を当たり始めた左京之介にも、黒い闇が襲い掛かるー。不思議な作品で鳴る著者のシリーズ第二弾。
黒門町は上野・不忍池の畔にあり、将軍家ゆかりの寛永寺の門前にちなんだ町名といわれる。その地で十手をあずかるのが、遠山奉行のおぼえもめでたき名うての岡っ引、本編の主人公、伝七親分だ。大衆文壇の巨匠たちの理想と遊び心が溢れ、銀幕の名優が演じた伝説の時代劇ヒーローが復活。お江戸を騒がす悪党どもを追って町を疾駆る伝七親分の胸のすく活躍!
女四人の同窓会。酔いから醒めると、全員が一室に閉じこめられていた。暗闇に潜む、恐るべき悪意とは?(表題作)縁日のお化け屋敷で消えた夫と娘。必死でふたりの行方を探す妻を、戦慄の結末が待ち受ける。(「お化け屋敷」)仕事に疲れた中年男が二十五年ぶりに帰郷した。再会した旧友たちが仕掛けたのは?(「昭和の夜」)一読忘れがたい印象を残す「奇妙な味」の小説集。
五二歳の杉田は、意識だけが中学時代に戻るという体験を繰り返すようになった。その真相とは?(「杉田圭一」)一九歳の坂本明の前に現れた、奇妙な顔。代償を払えば死ぬときの状況を選ぶ権利を与えてくれるというのだが(「臨終の状況」)。アルファベットのAからはじまりZまで、思いつくままに綴られた26編の全編書き下ろしショートショート。
ダイビング中の事故で死んだ兄のあとを追い、兄の在籍していた海洋大学の潜水実験に志願した串良潮。実験とはいうものの、それはライバル深見との潜水競争だった!機械のような緻密さで好タイムを揃える深見に、潮は打ちのめされるのだったが…。限界に挑み、そしてついに超えたとき、兄の死の真相が明らかになっていく。
欲求不満の人妻、ミニスカートがまぶしい女子大生、美しき母とその娘。魅惑的な女性たちがタクシーに乗車したとき、情欲の炎が燃え上がり、秘めやかな情事が繰り広げられる。会社をリストラされ、タクシードライバーに転身した男の甘美な日々を描く、長編癒し系エロス。
徒目付の山平伊太夫にかどわかされた南町定廻り同心樺山富士太郎を救い出したものの、下手人の伊太夫を取り逃がしてしまった湯瀬直之進。そんな直之進の前に、名刀の贋作売買を生業とする鎌幸が現れ、用心棒仕事を依頼してきた。名刀“三人田”を所有する鎌幸を付け狙う者の正体とは!?富士太郎かどわかし事件の真相が遂に明かされる!人気書き下ろしシリーズ第三十二弾。
「明くんと久しぶりに話せた…」事故がきっかけで幽霊が見えるようになったぼくは、六年前に死んだ初恋の幼馴染、桃香と再会する。昔と変わらぬ笑顔をぼくに見せる桃香は、ある未練を残してこの世に留まっていた。それは、果たせなかったあの日の約束…。桃香の魂を救うため、ぼくは六年前に交わした二人の約束を遂げるー。少年と幽霊たちの魂の交流を描く感動の連作短編。切なくて、温かい。
幕府に謀叛を企む闇勢力の陰謀を阻止し、出身藩の危機を救った浪人の左兵衛。しかし敵の首領を取り逃がした左兵衛は、帰藩せよとの要請に応じず、首領を追うために用心棒稼業を続けていた。そんな左兵衛が、正体の知れない謎の女の用心棒をすることになる。それはとある藩の事件に巻き込まれていく第一歩だった。「俺の二刀を見たら死ぬぜ」が決め台詞の、最強二刀流用心棒が活躍する痛快剣客小説。書き下ろし。『この時代小説がすごい!』シリーズ。
婚活サイトを利用した連続不審死事件に関与したとして、殺人容疑がかかる円藤冬香。しかし冬香には完璧なアリバイがあり、共犯者の影も見当たらなかった。並外れた美貌をもつ冬香の人生と犯行動機に興味を抱いた週刊誌ライターの由美は、事件を追いはじめる。数奇な運命を辿る美女の過去を追って、由美は千葉・房総から福井・東尋坊へ。大藪賞受賞作家が描く、驚愕の傑作サスペンス!『このミス』大賞シリーズ。