2016年11月4日発売
ジャンルを越え、小説の面白さをとことんまで追求した画期的アンソロジー。第18回配本の第6巻は「逃亡者」と「追跡者」の間に生まれるサスペンス満点のハードボイルド長編の傑作2編をメインに、硬軟織り交ぜた短掌編も合わせて全13編を収録。 ●編集委員/逢坂剛 大沢在昌 北方謙三 船戸与一 夢枕獏 [編集室から] 生島治郎作品は愛弟子だった大沢在昌委員の鶴の一声でこの長編となった。もう一編の長編は五木寛之のハードボイルドから「裸の町」が選ばれた。すると「追跡」がこの巻のキーワードとなる。 短掌編11編は、剛速球と変化球を織り交ぜることができた。中薗英助は埋もれて忘れられてしまっていい作家ではない。また、あの吉行淳之介が掌編の名手であったことをご存知か? 実はそうなのだ。 [収録作] 【長編】 五木寛之「裸の町」 生島治郎「男たちのブルース」 【短編】 高城高「汚い波紋」 都築道夫「まだ日が高すぎる」 中薗英助「外人部隊を追え」 山本周五郎「ひとごろし」 筒井康隆「走る取的」 【掌編・ショートショート】 稲垣足穂「お月様とけんかした話」 吉行淳之介「追跡者」 小泉八雲「むじな」 城昌幸「花結び」 夢枕獏「二階で縫いものをしていた祖母の話」 星新一「復讐」 ◇解説/大沢在昌 解題/新保博久
子供の部活なのに…頑張るのは、親!?ハッピーな妄想から、ブルドーザー陽子の猛進が始まった!息子の中学吹奏楽部の活動に巻き込まれたワーキングマザー。子育てに卒業はない!?笑って泣ける部活エンターテインメント!
ファッション業界で働く小峰紬の前に、行方不明だった母親の文子が姿を現した。面影にどこか違和感がある母に困惑する紬は、年の離れた姉の麻弥と絹代に相談する。二十代の紬、三十代の麻弥、四十代の絹代。仕事や恋、家族について、それぞれに悩みをいだく三姉妹は、母との再会で変化がー。三姉妹と母との絆をめぐる、切なく温かいミステリー。
刻一刻と迫る危機!事故?不祥事?スキャンダル?陰謀?ノンキャリア副署長、絶体絶命!予測不能の24時間!デビュー25周年真保裕一の新境地!!分刻みノンストップ・ミステリー!
50代の作家、安芸隆之は、着物デザイナーで夫と子どものいる浅見抄子に出会い恋に落ちる。失われつつある日本の美しさを求めて、ふたりは早春の熱海、春の吉野、秋の奈良、冬の阿寒、摩周を旅する。旅路の果て、北国の別荘で、降りしきる雪に閉じ込められたふたりは…。互いを思いやる心が切ない大人の純愛小説。
音もなく空気が抜けるように、気づけば「恋」が人生から消えている。そんな時僕らはどうすべきか? 夢中でページをめくった。 ーー新海誠(アニメーション監督) イノセントかつグロテスクで、ずっと愛を探している。川村元気そのもののような小説でした。 ーー星野源(俳優・音楽家) 4月、はじめて付き合った彼女から手紙が届いた。 そのとき僕は結婚を決めていた。愛しているのかわからない人とーー。 天空の鏡・ウユニ塩湖にある塩のホテルで書かれたそれには、恋の瑞々しいはじまりとともに、二人が付き合っていた頃の記憶が綴られていた。 ある事件をきっかけに別れてしまった彼女は、なぜ今になって手紙を書いてきたのか。時を同じくして、1年後に結婚をひかえている婚約者、彼女の妹、職場の同僚の恋模様にも、劇的な変化がおとずれる。 愛している、愛されている。そのことを確認したいと切実に願う。けれどなぜ、恋も愛も、やがては過ぎ去っていってしまうのかーー。 失った恋に翻弄される12カ月がはじまる。 胸をえぐられる、切なさが溢れだす 『世界から猫が消えたなら』『億男』の著者、2年ぶりの最新刊 あのときのわたしには、自分よりも大切な人がいた。それが、永遠に続くものだと信じていた。