2016年11月9日発売
恋情の果て恋情の果て
江戸に駆け落ちしてきた男と女。掏摸にあい、公事師に騙されたあげく、妓楼の女主人に買われた三次。「おらも、あとから逃げる」という言葉を信じて彼を待ち続けたおとせ。十年後、三次と再会したものの、料理屋の主人となったおとせの心はなぜか揺れる…。(「恋情の果て」より)身悶えするほどの恋着、嫉妬、見栄、欲望ー熱く静かに心震わせる女たちを描く時代小説短編集。
雪の炎雪の炎
幾百もの生命を飲み込んでいる魔の山・谷川岳。男女五人のパーティで縦走中、リーダーの華村敏夫だけが疲労凍死した。兄の死に納得のいかない妹の名菜枝は、遭難現場に居合わせたメンバーに不審を抱き…。遭難事件に興味を寄せる謎の外国人や産業スパイ、恋心のぶつかり合い。真相に迫るごとに、奇異な事実が次々と明らかに!山岳ミステリーの異色作。
少しだけ、おともだち少しだけ、おともだち
ご近所さん、同級生、バイト仲間や同僚ー。夢とか恋バナとか将来を語ることもあるけど、ほんとうに大切なことはそんなに話してないかもしれない。女同士ってちょっとむずかしい。でもたった一人は寂しいからやっぱり「おともだち」は必要だ。仲良しとは違う微妙な距離感を描いた短編集。書き下ろし「最後の店子」「百人力」を加えた10作品を収録。