2016年11月9日発売
異世界へ“奴隷”として転生してしまった元キャリア・コンサルタント技能士の資格を持つ青年トシキ。持ち前の機転とチート鑑定スキルを駆使し、念願であった自分の店を構える事に成功する。「-名前を残したくはないか?」奴隷達を発奮させ、成功へと導く手腕が徐々に認められ始めたトシキの前に「傷の踊り子」と「勝気なオーガ」が現れる。若き奴隷商は彼女たちを如何にして導くのかー!?
タオルに血で書かれたSOSを手掛かりに捜査を開始した刑事・如月塔子と相棒の鷹野。しかし彼らが発見したのは、監禁されすでに事切れた被害者だった。タオルを運んだ人物として捜査線上に浮かんだのは九歳の少年・優太。年の割に大人びていて、事件について頑なに口を噤む彼は、なぜか塔子にだけ懐く素振りを見せる。これまで多くの特殊犯罪を解決に導いてきた捜査一課十一係ー殺人分析班の捜査と推理が光る、人気警察ミステリシリーズ最新作!
京都・月読神社で女性の絞殺死体が発見される。翌朝、近隣の松尾大社では女性の兄の死体が鳥居に吊される。事件を取材する小松崎良平は、桑原崇と棚旗奈々が一泊旅行で京都にいると知り、強引に合流する。記紀最大の謎とされる月読命の真の姿とは?渡来人技術集団・秦氏の悲劇とは?崇の推理が冴えわたる待望のQED新作。
見るからに怪しい山伏が中学校に現れ、市子を妖怪退治に連れだした。彼の名前は出屋敷春雅。市子の祖父だった。彼には善意しかなかった。しかし善意は時に人を追い詰める。幼い頃、市子の父・大雅が追い詰められたように。幸せな王子が、ツバメを追い詰めたように。(「貴方の人生は私のものではないのか」)ほか、純和風魔法美少女・出屋敷市子と護法である妖怪、友人たちのひと夏を描く、ほろ苦く切ないシリーズ短編4編を収録!
大手下着メーカーの広報としていた香織は、妊活のために会社を退社することに。そんな時、母校「聖アンジェラ学園初等部」の広報を校長先生からお願いされる。広報の仕事だったらお手のものと軽く考えていた香織。しかし、子を愛するがゆえに他人の足をひっぱったり駆け引きに利用されたりと、一筋縄ではいかない母親たちの複雑な思いに飲み込まれていく。悩んだ香織と母親たちが出したそれぞれの決断は?
村から離れて住む一家の邸宅にとつぜん二人の男が侵入し、両親とその娘を邸内に拘禁する。男たちはその目的を明らかにしないまま、自由を奪った家族をじわじわといたぶってゆく。恐怖と絶望に支配される一家に救いの手はないのか?だが逃げ出した一家の飼い犬が、偶然にもキャフェリー警部のもとへ行き着いた。ウォーキングマンの示唆を受けたキャフェリーは、手がかりもないまま飼い主を探しはじめる。雲をつかむような捜索は、はたして一家を救えるか?「サスペンスの新女王」が放つ、緊迫感あふれる最新作。
ペリー・ローダンの乗る“ダン・ピコット”は、ポルレイターのシュプールを探すため水素惑星EMシェンや火山惑星ヴァルカンでの冒険を終えたあとも球状星団M-3内にとどまっていた。そんなとき、幹部乗員たちが次々と体調の異変を訴えはじめる。アラスカ・シェーデレーアは目眩をおぼえ、グッキーは胃痙攣に苦しみ、ジェン・サリクは集中力の低下を感じていた。その原因は細胞活性装置の不具合によるものらしかった!
未来人がタイム・マシンのテスト用に過去へと送った、いらなくなったおもちゃ箱。それを偶然手にした兄妹の身に起こったこととは…ルイス・パジェットの幻の名作である表題作をはじめ、SF界の大御所ポールの初期の代表作「虚影の街」、異星からの恐るべき侵略を描くブラナーの「思考の谺」など、SF界きっての目利き伊藤典夫が惚れこみ翻訳した傑作の中から、SF評論の第一人者高橋良平が厳選した7中短篇を収録。
総帥ジョン・スノウも列席していた結婚の宴の真っ最中、北の果ての黒の城に“巨人殺しのトアマンド”が野人たちと共に“壁”の向こうから襲撃を開始する。一方ミーリーンには、女王デナーリスと結婚したヒズダール王の招きにて、多くのユンカイ人が和平条約の調印と闘技場見物のため集結していた。その騒ぎのさなか、デナーリスは手のつけられぬ竜たちの様子に危機の到来を予感する…傑作異世界戦史第五部、堂々完結。
絶対に殺してやるからー謎の男に突然拉致され、人里離れた建物に監禁された妊娠中の女子高生。どうやら人身売買組織がお腹の赤ん坊を奪おうとしているようだが狙う相手が悪かった。彼女は超人的な記憶力を持ち、感情を自在にコントロールできる常軌を逸した天才だったのである!手元にある限られた道具を駆使して計画される脱出と復讐。その恐るべきメソッドとは?クレイジー&クレバーな主人公が挑む痛快脱出劇!
1961年、ミネソタ州の田舎町。13歳のフランクは、牧師の父と芸術家肌の母、音楽の才能がある姉や聡明な弟とともに暮らしていた。ある夏の日、思いがけない悲劇が家族を襲い穏やかだった日々は一転する。悲しみに打ちひしがれるフランクは、平凡な日常の裏に秘められていた事実を知ることになり…エドガー賞をはじめ4大ミステリ賞の最優秀長篇賞を独占し、「ミステリが読みたい!」で第1位に輝いた傑作。
誰が犯人だ!?桜川ひとみの自宅で開かれた鍋パーティ。作家仲間である四方幸江を陰で中傷する人物を探り出す。それが、ひとみに任された役割りだった。だが、パーティ参加者の中に、大きな殺意を抱く者がいて…(表題作)いつもクールに謎を解く猫探偵正太郎が、生涯二度目の恋をした!?(「正太郎、恋をする」)珠玉の三編を収録。
いじめを受ける五年生のぼくは、未来のぼくへ手紙を出す。中学一年から三十二歳まで二十年間分。一年ごとの明るい目標を書いた手紙は、毎年ぼくの元へ届けられた。そして三十三歳になったある日、来るはずのない「未来の手紙」が届く。それは、悪夢の手紙だった…。(表題作)確実に何かが変わってしまう十代前半の少年少女。その不安と期待を等身体で描く珠玉の短編集。
長年連れ添った夫が突然失踪し、思い出の詰まった家も失った。理不尽な状況に、園原聡子は戸惑い絶望の淵に立つが、娘や姪、誠実な弁護士たちの支えで、新たな生活に向かって歩み出す。そして、夫を奪った不倫相手・沼田和恵と、法廷で対峙する日がやって来た。底知れぬ悪意に翻弄されながら、それでも強く生きる人びとの姿を通して、家族、夫婦の在り方を問う感動の長編!
美術修復師の斑目映は、幻の画家の絵の修復を依頼されるが、その下に塗り込められた美しい女の絵を発見する。その直後、婚約者の茜が失踪。隠された絵の謎と妻の行方を追う斑目の前に、美貌の画廊オーナーが現れる。絵と現実、二人の美女に導かれ画家の生涯を追う斑目は、やがて時を越えて密かに生き続ける“血の一族”の秘密にたどり着く。長編ホラー・ミステリーの傑作!
真面目さゆえに他人に振り回されがちな真島。バツイチの冴えない研究者、繁田。彼女のキツイ束縛に悩む、愛想のよさが取り柄の仲杉。少し変わり者の超絶イケメン、斎木。友人でなく、仲良しでもないのに、なぜか一緒に旅に出る四人。その先で待つ、それぞれの再会、別れ、奇跡。他人の事情に踏み込みすぎない男たちの、つかず離れずな距離感が心地好い連作短編集!
男女のすれ違いと愛憎、人生に待ち受ける思わぬ陥穽、驚愕の結末ー夏樹静子氏がその作品でミステリー界に残した足跡はあまりに大きい。本書は弁護士・朝吹里矢子、検事・霞夕子の人気シリーズから、夫婦の心の機微を絶妙に切り取るショートショート作品まで、初収録の作品のみで編んだ短編集。褪せることのない夏樹ミステリーのエッセンスと輝きを楽しめる一冊!
縁切り寺「慶光寺」御用宿「橘屋」の雇われ人、塙十四郎は、捨てられていた赤子を拾い、慣れぬ子育てに悪戦苦闘していた。赤子の母親は、慶光寺に駆け込んできたお初とわかりひと安心。だが、お初が駆け込みに及んだ夫婦不和の背後に不審な座頭金の組織がちらつく。十四郎の調べで判明したその正体とはー。(「風呂屋船」)涙と笑い溢れる作品が詰まったシリーズ第七弾!