2016年5月6日発売
「三身一体の剣か!」-居候をしている安田屋への帰途、三人の刺客に囲まれ、窮地に陥った橘円十郎だったが…。黒岩藩の国許で城代家老を暗殺した浦沢一刀流の郷士たちが、続いて江戸家老を亡き者にすべく出府。それを阻止しようと先手組頭の金重が、かつて共に闘った円十郎に助力を頼んできた。円十郎は、牢人仲間である馬淵と宇佐見に声をかけ、共にその依頼を受けることにしたのだが。文庫書き下ろし。
ノースカロライナに住む画家のサーシャは、数か月前から見知らぬ5人の仲間と、月の女神がつくった三つの星を探す夢を見続けていた。その夢の場所がコルフ島とわかると、彼女は旅立ちを決意。島では、サーシャにひきつけられるかのように、夢に出てきた男女と出会い、彼らもまたそれぞれに秘密の出自と力を持った、星の守り人であることが判明する。さっそく6人は星探しを開始したのだが、その前に邪悪の神ネレイザが闇の力を駆使して立ちはだかり、新たな戦いが始まる。“星のアベンジャーズ”よ、闇の神から幸運の星を守りきれ!新シリーズ三部作、スタート!
1888年8月31日、ロンドンのホワイトチャペル地区イーストエンド。弦月の夜、男は誘い込んだ娼婦の喉を切り裂き、腹をえぐり、内臓を引き出した。事件の発生を聞きつけた夕刊紙“スター”の記者ジェブは、早速現地に向かい惨死体を目の当たりにして、他社に先んじてスクープをとる。その後も凄惨な凶行を次々と重ねてゆく恐るべき殺人鬼。ジェブは、とあるパーティで知り合った音声学の碩学デア教授に推理面での協力を得ながら、犯人の正体を暴きだすべく、事件の調査にのめりこんでゆく…
ジャック・ザ・リッパーは、私のところにいきなり入り込んできて、自分について書くよう強要してきた。彼は一年のあいだ私を人質にとった。書き上げて出て行ってもらわなかったら、奴は私の首を掻き切っていただろう。 ーースティーヴン・ハンター 四人の犠牲者が出るにおよび、連続娼婦殺人犯はジャック・ザ・リッパーの名で 日夜ロンドンの新聞で報じられることになった。 ジェブはデア教授のプロファイリングによって浮かび上がった犯人像をもとに、 容疑者を絞りこみ調査を続行するが、やがて事件は思いもかけない展開を見せて…… 殺人鬼の日記と記者の回想録を交互に並べる魅力的な構成。 膨大な文献調査と資料批判に基づく緻密な時代考証。 現実に知られる証拠の斬新かつあっと驚く新解釈。 歴史的事象と物語的虚構のはざまでたゆといながら、 やがてハンターが提示する衝撃の犯人像とは? 巨匠が満を持して挑んだヴィクトリアン・ミステリーの最高峰、ここに登場。 (解説・三橋曉)
ニューヨークで商業デザイナーとして活躍するシャノンは、死の床にある母から衝撃の事実を告げられたー彼女の本当の父親は妻子あるアイルランド人だったと。混乱した気持ちのまま母の葬儀を終えたシャノンのもとに、ブリアンナというアイルランドの“姉妹”から、家に招待したいという手紙が届く。休暇を取って訪れた異国は故郷のように彼女を迎えてくれた。またマーフィーという若き農場主との出会いが、シャノンの人生を変えることに…。運命に導かれた三姉妹の物語、感動の完結編!初期代表作を、10年ぶりに改訳復刊!ノーラ・ロバーツ・ベスト・セレクション。