2017年10月18日発売
武田信玄の父・信虎の謎の弟、勝沼信友。「山の民」として育てられたその男は、自らに流れる血の運命にのみ込まれていく。一方、罪を犯して流浪の末武田家に仕官した足軽大将の原虎胤は、その武勇から「鬼美濃」と恐れられ、外様ながら家中で重きをなしていく。乱国甲斐の統一を目指す武田信虎を挟んで、二人の男がある「呪」を背負いながら戦場を駆け巡る。最強武田のルーツを描く、女流ヒストリーテラーのデビュー長編。 本当の戦国の風景を、描きたかった。 「合戦のディテールと迫力、謎とどんでん返しというミステリー要素。呪いが信じられる土俗的世界と貨幣が流通する近代的世界がせめぎ合う独自の戦国を見事に作り出した圧巻のデビュー作だ」(末國善己 文芸評論家) 最強武田家のルーツを描く、女流ヒストリーテラーのデビュー長編小説。 兄のために生き、兄のために死ぬ。 信玄以前の武田家に、最強の虎と牙がいた。 武田信玄の父・信虎の謎の弟、勝沼信友。「山の民」として育てられたその男は、自らに流れる血の運命にのみ込まれていく。一方、罪を犯して流浪の末武田家に仕官した足軽大将の原虎胤は、その武勇から「鬼美濃」と恐れられ、外様ながら家中で重きをなしていく。乱国甲斐の統一を目指す武田信虎を挟んで、二人の男がある「呪」を背負いながら戦場を駆け巡るーー。 序 下総国本佐倉城 第一章 第二章 第三章 終章 大善寺
ある日突然、女子高生が家にやってきた。名前はハル。僕の部屋の隣に、元カレが住んでいるらしい。せめて彼の音だけでも聞きたいのだという(「童貞王子」)。就職したテレビ局。希望の部署でなく、燻っていた時、バーで菜穂と出会い付き合い始める。ある取材のためにかり出されたことから、菜穂との関係は変わっていってしまう(「スクロール」)。青春時代の疾走感、高揚感、希望に満ちあふれた表題作含む5編の連作短編集。 各界から共感の声続出! 本が読めない僕でも、少しだけ読めました!! ーオカモトレイジ(OKAMOTO’S) わたしには想像もつかない男心をしりました。 変わりたいと望むけど、なぜか変わらないものを探している。 なぜだろう。女の人にはわからない。男の人たちにしかわからない。 「とんでもない青春」があるのかな。--飯豊まりえ(モデル) 「滑稽だな」と読み進めながら客観視していた自分に徐々に生温かいものが迫ってくる。何なんだろう。きっと本来誰しも自分の中で蠢いている何か。認めざるを得ませんでした。--桜井ユキ(女優) 上手く行かなくて寂しくて虚しくて、毎日毎日、知ってる事しか起きなくて。 僕はこのままどこに連れて行かれてしまうんだろう。僕とは関係ない所で生きてるこの小説の主人公たちに僕の欠片を見つけました。--岡山天音(俳優) 本を読んで彼らと同じ世界を生きていると思えたのは、初めてでした。--成田凌(俳優) ある日突然、女子高生が家にやってきた。僕の部屋の隣に、元カレが住んでいるらしい。うざがられたらいやだから、せめて彼の音だけでも聞きたいのだという。そんな彼女の名前はハル。そんなある日、隣からの物音で目が覚めてた僕は、ハルの元カレが引っ越しをしていることに気づき……(「童貞王子」) 高望みもせず、まあまあで生きていきたい。そこそこの会社にはいって、そこそこの生活をして、そこそこの幸せががあればいいと思っていたのに、人生うまくいかない。就活もうまくいかず、おまけに彼女は友だちに寝取られる、俺、いったいどうなっちゃうんだろう。(「麗しい美しい」) まぐれで就職できたテレビ局。希望の部署ではなく燻っていた時に、入り浸っていたバーで出会った菜穂と付き合うことになった。忙しい毎日のなか、何とか会う時間を作っていたのだが、ある事件取材のためにかり出されたことから、俺と菜穂の関係は変わっていってしまう。(「スクロール」) 青春時代の疾走感、やるせなさ、高揚感、希望に満ちあふれた表題作含む5編の連作短編集。 童貞王子 麗しい美しい (パルプ・フィクション) まっすぐ立てない スクロール
我、信長を籠絡せり。主君の力量を見極め、弱点を探り、全力で取り入る。猿面の下に隠した野望。太閤秀吉、史上最大出世の秘密。猿に似た醜い容姿。武勇に優れるわけではない。智謀に長けているわけでもない。そんな秀吉が、なぜ信長に重用されたのか。そしてなぜ天下人になり得たのか。信長自身が信長の人生を語るーー驚きの着想で好評を博した『信長私記』に続く第二弾。今度は秀吉が自らの謎を明らかにする! 我、信長を籠絡せり。主君の力量を見極め、弱点を探り、全力で取り入る。猿面の下に隠した野望。太閤秀吉、史上最大出世の秘密を語る。猿に似た醜い容姿。武勇に優れるわけではない。智謀に長けているわけでもない。そんな秀吉が、なぜ信長に重用されたのか。そしてなぜ天下人になり得たのか。秀吉の「人に優しくされる能力」「人を動かす能力」。それらが培われたのは、謎に包まれた秀吉の幼少期にあった。信長自身が、信長の人生を語るーー驚きの着想で好評を博した『信長私記』に続く第二弾。今度は「豊臣秀吉が語る、天下人ができるまで」。
元アイドルの捜査一課刑事・七夕菊乃と、天才にして壊滅的な変人・アンコウこと深海安公。二人が挑むのは、密閉された倉庫や監視カメラの密林をすりぬけて殺人を犯す「量子人間」と…、警察官僚の権力争い!?FBIもお手上げの連続不可能殺人を阻止し、犯人を捕まえろ!『Q.E.D.iff-証明終了ー』『C.M.B.森羅博物館の事件目録』の著者入魂の、長編ミステリ第二弾!
マタギの矜持、いざ。 日露戦争の時代。二〇三高地、旅順攻囲戦の真っ只中にその男はいた。東北出身のマタギ、雨竜権左衛門。またの名を「熊撃権左」。山々で獣たちと命のやりとりを続けてきた彼にとっては、戦場など恐れる場所ではない。鬼神のごとき働きを見せる権左だったが、敵の攻撃から上官を庇ったことで瀕死の重傷を負ってしまう。 もはやこれまで、と悟った権左。しかし、目を覚ますとそこは魔獣たちが棲息する異世界の地だった。朦朧とする意識の中、異形の魔物に襲われている少女、リュチカを助けたことで家に招かれ、瀕死の重傷だった権左は手厚い世話を受けることになる。 義に厚い権左は、受けた恩を返すため、異郷の山野で獣たちを狩ることを決める。異世界にあっても、彼のマタギとしての腕は一級で、権左は自然とリュチカたちの暮らす村に溶け込んでいった。 そんな平和な日々の中、ある報せがもたらされる。それは化け物という形容すら生ぬるい怪物熊が、付近の村々を襲っているという内容だった。権左はマタギとして、そして恩人たちを守るため、三十年式歩兵銃片手に魂を燃やす。 狩り、喰らい、戦い、吼えろ! 生命滾らす異世界狩猟ファンタジー堂々開幕!!