2017年11月2日発売
犬に姿を変えられたつくろい師、死者の衣を剥ぐお婆、曰くつきの私家版の稀覯本…霊界の異形のものたちとの交わりを円熟味増す筆で紡ぐ、甘美で幻想的な異界への誘い。陶酔感あふれる「左近の桜」シリーズ第3弾!
ONE PIECE magazine人気連載、待望の書籍化!“普通の人”から見た麦わらの一味のとある姿。笑いあり涙ありの初小説短編集!麦わらの一味を楽しみ尽くす珠玉の9編。
サラダたちアカデミー生が霧隠れの里に向けて修学旅行へ出発!だが、かつての“血霧の里”を取り戻そうとする革命家・干柿屍澄真が新・忍刀七人衆とともに戦争を企てる…!!写輪眼VS忍刀の激闘の行方は!?火影を目指す新世代くの一の物語。
大相撲の世界へ挑戦するため、高校中退を決意した火ノ丸。仲間たちとの「送別相撲」も終え、高校生活最終日を迎える中、小関たちはとある“サプライズ”を準備していた!?他、千比呂や佑真の過去話も収録!!
首相主催のジャーナリスト懇親会へ編集長の代わりに出席した月代。彼を見たときの首相の驚いた顔は、まるで幽霊を見たかのようだった。数日後、急に編集長が亡くなり、月代は車に轢かれそうになり、家に石が投げ込まれ、家族にまで災難が迫ってきた。俺が何をしたというのだ?ふと、五年前ある温泉町のバーで男と話した記憶が蘇った。自分が狙われる理由があの夜の出来事にあったのだ。
京ノ介が姉・後桜町帝の密命を帯び、江戸に来て四カ月。私塾“雅や”は活況を呈していた。ある日、家来とともに自作の和歌を売り歩く京の名家久我家の夕姫と知り合い、和歌作りを手伝うことになった。しかし夕姫の挙動に違和感を覚え、京ノ介は正体を調べ始める。一方幕府では、尊皇論者山県大弐の柳荘塾の動きを重く見て、朝廷を弾圧しようとする動きが生じていた。シリーズ第二弾!
伊達政宗の伯父にして山形の礎を築いた戦国大名・最上義光。父との確執、妹への思い、娘に対する後悔、甥との戦。戦場を駆ける北国の領主には、故郷を愛するがゆえの数々の困難が待ち受けていた。調略で戦国乱世を生き抜いた荒武者の願いとは…。策謀に長けた人物とのイメージとは裏腹に、詩歌に親しむ一面を持ち合わせ、幼少期は凡庸の評さえもあったという最上義光の苛烈な一生!
東海道の要所、箱根山。両親と兄弟を流行り風邪で亡くしたおさきは、引き取られた叔母にこき使われ、急峻を登る旅人の荷を運び日銭を稼いでいる。ある日、人探しのため西へ赴くという若侍に、おさきは界隈の案内を頼まれる。旅人は先を急ぐものだが、侍はここ数日この坂にとどまっていた。関越えをためらう理由は…(表題作)。東海道を行き交う人々の喜怒哀楽を静謐な筆致で描く連作集。
空き屋敷を調べる明屋敷番には、裏の任務があった。それは公儀の転覆を図る者には、容赦ない鉄槌を下すというもの。此度、明屋敷番を率いることとなった旗丘隼兵衛は、青山美濃守をかどわかさんとしている者どもを捕らえるために、渋谷村の黒い家を訪れた。そこで、撓る剣を操る黒装束の男に襲われて…。相次ぐ裏切りの中、隼兵衛は任を果たすことができるのか!
エリート公安捜査官・小日向純也の目の前で自爆テロ事件が起きた。犯人はスペイン語と思しき言葉を残すものの、意味は不明。ダイイングメッセージだけを頼りに捜査を開始した純也だったが、要人を狙う第二、第三の自爆テロへと発展してしまう。さらには犯人との繋がりに総理大臣である父の名前が浮上して…。1970年代当時の学生運動による遺恨が、今、日本をかつてない混乱に陥れる!
同じ高校に通う女子が、真っ裸の俺の前に現れた!?エレンという名で、華道の家元の娘らしい。元高校球児のブンヤとバイクでツーリング、川沿いの露天風呂に入ったとこまではいいけれど、さすがにこの展開は悪すぎる。翌日は翌日で、昨日の災難をヘンに誤解したエレンの取り巻きにブンヤが囲まれて、俺まで煽りを食らっちまうし。エレンがバイクに興味を持ってくれたことだけが救いだな。書下し温泉ツーリング学園小説。
学園の一角にそびえる白壁には、日が傾くと部活に励む生徒らの影が映った。そしてある宵、壁は映し出す、禍々しい場面を…。京都の名門高校に続発する怪事件。挑むは化石オタクにして、極めつきの劣等生・神舞まりあ。哀れ、お供にされた一年生男子と繰り広げる奇天烈推理の数々。いったい事件の解決はどうなってしまうのか?ミステリ界の鬼才がまたまた生み出した、とんでも探偵!
18世紀イギリス小説、風俗描写あり、社会風刺あり、当時の様子がありありと。そして、なによりも、その狂言回しが、子犬のポンペイ。動物を主人公としたユーモア小説。となれば、思い出されるのが夏目漱石の『猫』。小説家で英文学翻訳家でもあった丸谷才一が、『猫』を生み出すきっかけになった作品に相違ないと推理!一読されれば、推理が確信になること、請け合いです。