2017年3月8日発売
将軍家より下賜された茜の茶碗が盗まれた。事が露見すればお家取り潰しは必至。不測の事態に焦った相馬中村藩主は、一番の剣の遣い手、小宮山一之臣に茶碗捜索を命じる。浪人になりすまし、凄腕の見張り役として盗賊の信頼を獲得する小宮山。任務を遂行すべく幾度も盗みに立ち合うが、目当てのものは見つからない。捜索開始から二年。さらなる難題が小宮山に突きつけられるー。権力の横暴に打ち勝つことはできるのか!?痛快無比な大逆転劇。
これまで高校国語教科書に掲載されたことのある、プロレタリア文学のアンソロジー。教科書に準じた注と図版を付した。理解を深めるプロレタリア文学についての対談も収録。
賭博師稼業から足を洗い、農夫として質実な生活を送っていたビル・パームリーが、ギャンブル好きでお調子者の友人トニーに担ぎ出され、凄腕いかさま師たちと対決。知識と経験をいかして、ポーカー勝負のあの手この手のいかさまトリックや、思い通りの目が出るルーレット盤の秘密をあばいていくユーモア・ミステリ連作集。新訳「堕天使の冒険」を追加収録した完全版。
時は明治2年。日本人を見下すお雇い外国人リチャード・ブラントン、出自ゆえに孤独に生きる通訳の丈太郎、天才発明家“からくり儀右衛門”こと田中久重の3人は長崎伊王島で条約に定められた近代灯台の建設に取りかかる。言葉と文化の壁、牙を剥く日本の地震、予期せぬトラブル…。立ちはだかる困難を前に、男たちは貧しい漁村に光を灯すことができるのか?
亡くなった両親のスープ店を継いだばかりのラッキーは、夏のメニューに冷製スープやサラダを豊富に加えることに。おかげでお店の経営もどうにか軌道にのった。ところが母親代わりに慕っていた村長のエリザベスが忽然と姿を消してしまい、心穏やかではいられない。そもそもスキーリゾートであるこの村の夏は、いつもなら観光客が減ってとても静かで平和。なのに今年は事件が続きすぎている。村のど真ん中にできるという洗車場建設に対する激しい反対運動、当の建設現場から発見された古い人骨、そして反対住民の奇妙な死ー。エリザベスの失踪はこれらの事件に何か関係があるのだろうか?家に愛猫を残していなくなるなんて、彼女らしくない。村人たちと協力して消息を追うラッキーは、やがて意外な真相にたどりつく!
もうすぐクリスマス。料理は苦手だけど見栄を張りたい人にとって、美味しいパーティー料理を秘密で届けてくれるライラは心強い味方。この変わった仕事のせいで、うまくいきそうだったパーカー刑事との恋はダメになってしまったけれど、大好きな料理作りが心の支えになってくれた。そんなある日、小学校のパーティーに特製マカロニチーズを配達したライラは、サンタの恰好をした男性に出会った。俳優だという気さくなサンタと言葉を交わし、ほっこりしたのもつかのま。別れた直後に銃声が!そして走り去る1台の青い車。倒れていたサンタの息はすでになく、第一発見者になってしまったライラは、ふたたびパーカー刑事と顔を合わせることに!恋と夢に一途な若き料理人ライラが活躍するシリーズ第2弾!
父が経営する銀座の骨董店が閉店し、そこで働いていた香魚子は自分の行く末や恋人との未来に不安を抱えるなか、ある画集を手にする。それは知られざる画家・上羽硯(ケン)の絵だった。その絵に衝撃を受け、津軽の地に飛んだ彼女を迎えたのは、ケンを慕う絵描き仲間の女性・フク。ケンの個展を銀座で開催するため奔走する香魚子であったが、ケンとフクの二人には、戦前からの“秘められた過去”があったー。実在の画家をモデルとした感動の長編小説。
鯖縞模様の三毛猫サバが一番いばっている「鯖猫長屋」が、住人が減って存続の危機に!そんな折、団扇売りを生業にする色男が、長屋に引っ越してくる。どうやらそこには、サバが一枚噛んでいるらしい。一方、「黒ひょっとこ」の異名を持つ元盗人で、今はサバの飼い主である画描きの拾楽にも、怪しげな影が近づいてきて…。江戸を舞台にした、謎と人情あふれる好評「鯖猫長屋」シリーズ第二弾。
“北陸の小江戸”と呼ばれる町で、父と二人暮らしの高校一年の雄大は、イケメンなのに女子が苦手でちょっぴり喧嘩っ早い。入学早々、先輩と衝突して野球部を追われるが、可愛い先輩に誘われるまま人力車部へ入ることに。そこには、人気者だがモテない部長、男前な女性車夫、サボりの天才等、個性溢れる仲間がいて…。青春の煌めきと甘ずっぱさを描いた感動の物語。書き下ろし短篇「浅間くんのお父さん」を収録。
ターゲットは殺人犯、多国籍マフィア、強姦犯、テロリスト。舞台は六本木、横浜、アメリカ、シリア。警察随一の語学力と格闘センスを持つノンキャリア捜査官が巨悪と闘う刑事物語。