2017年6月17日発売
なぜか不幸を招き寄せてしまう体質と、家族とのぎくしゃくした関係に悩む高校1年生の光太郎。先輩・七瀬の強引な勧誘で廃部寸前の文芸部に入ると、部の存続をかけて部誌に小説を書くことに。強烈なふたりのOBがたたかわす小説論、2泊3日の夏合宿、迫り来る文化祭。個性的な部のメンバーに囲まれて小説の書き方を学ぶ光太郎はやがて、自分だけの物語を探しはじめるーー。ふたりの人気作家が合作した青春小説の決定版!!
大陸の強国、金椛国(きんかこく)。 皇帝の代替わりに際し、一族郎党殉死という悲劇となった名門・星家の御曹司、遊圭(ゆうけい)は、 町娘の明々(めいめい)の救いにより、女と偽り後宮で女官として務めることに。 家事働きは全くできず、「使えない」という烙印を押された遊圭だったが、叩き込まれた教養と、生来の虚弱体質のため身についた薬膳の知識によって、 次第に後宮で必要とされる存在に。 美貌の宦官・玄月(げんげつ)に正体を疑われつつも、「使える」存在になったことで命拾いした遊圭。 今度は皇太后の娘で引きこもりのぽっちゃり姫・麗華(れいか)の心身の健康のため、公主の部屋付きを命じられることに。 そして後宮に渦巻く女達の野心と怨念が生む陰謀に巻き込まれて……。 大人の男になるまでに、遊圭は果たして後宮を出られるか? 知識と機転で切り抜けろ! 中華後宮ファンタジー第2弾!
昭和の空気が漂う町、三ノ輪。そこに大家族が営む食堂がある。──美形揃いの五兄弟が評判の「みけねこ食堂」。次男の柊一が店を継ぐことでゴタゴタを乗り越え、家族はようやくひとつになろうとしていた。それで一件落着といかないのが、この食堂。兄弟が起こす騒動に、気の休まる時がない。だが柊一はそれらに真摯に向き合い、料理で応えていく。その素朴な味わいは、頑なな心も解けるもので──。そんな、懐かしい食堂あります。 おいしくて、ほろりとさせられる登場料理 厚切りの豚肉のしょうが焼き とってもやわらかくてジューシィ、その秘訣があるんです 家庭系ラーメン 透き通る褐色のスープ、みんな大好き醤油ラーメン! おばあちゃんのちらし寿司 心はなやぐ、彩りの美しさ。気になるお味は? 七十年前 厚切りの豚肉のしょうが焼き 家庭系ラーメン おばあちゃんのちらし寿司 おくりもの
夏の公園に虐待の傷を負い捨てられていた黒いラブラドールレトリーバー。介助犬訓練士の三崎達郎は、犬に運命的なものを感じテレサと名づけ介助犬として育て始めた。かつて母の死によって心の傷を抱える達郎はテレサに不思議な癒やしの力を感じたのだ。やがて、公園で出会った12年も口のきけなかった女性をテレサは治し、達郎はその瞳が起こす奇跡を目の当たりにする。だが直後、テレサの飼い主だと名乗る男が現れ……。
出版社の校閲部で働く河野悦子(こうのえつこ)。部の同僚や上司、同期のファッション誌や文芸の編集者など、彼女をとりまく人たちも色々抱えていて…。日々の仕事への活力が湧くワーキングエンタメ第二弾! === 憧れのファッション雑誌の編集者を夢見て、総合出版社・景凡社に就職した河野悦子。しかし、「名前がそれっぽい」という理由で(!?)、悦子が配属されたのは校閲部だった。 入社して2年目、ファッション誌への異動を夢見て苦手な文芸書の校閲原稿に向かい合う日々を過ごす悦子。 そして明るく一直線な彼女の周りには、個性豊かな仕事仲間もたくさん。 悦子の同期で、帰国子女のファッション誌編集者・森尾、これまた同期の東大出身カタブツ文芸編集者・藤岩、 校閲部同僚でよきアドバイスをくれる、ガールなんだかボーイなんだかのお洒落男子・米岡、 悦子の天敵(!?)のテキトー編集男・貝塚、 エリンギに似ている校閲部の部長・茸原、 なぜか悦子を気に入るベテラン作家・本郷、 などなど、彼ら彼女らも、日々の仕事の悩みや、驚くべき過去があって……。 石原さとみ主演で連ドラ化された、読むと元気が出るワーキングエンタメ! 解説=唯川 恵 第一話 校閲ガールのまわりのガール・森尾 第二話 校閲ガールのまわりのガールなんだかボーイなんだか・米岡 第三話 校閲ガールのまわりのガールというかウーマン・藤岩 第四話 校閲ガールのまわりのサラリーマン・貝塚 第五話 校閲ガールのまわりのファンジャイ 番外編 皇帝の宿 ※各話扉裏企画「悦子の研修メモ」7〜12 おまけまんが さく・宮木あや子 まんが・茶谷怜花 解説 唯川 恵
美しく聡明だが、我が強く、徳義心に欠ける藤尾には、亡き父が決めた許嫁・宗近がいた。しかし藤尾は宗近ではなく、天皇陛下から銀時計を下賜されるほどの俊才で詩人の小野に心を寄せていた。京都の恩師の娘で清楚な小夜子という許嫁がありながら、藤尾に惹かれる小野。藤尾の異母兄・甲野を思う宗近の妹・糸子。複雑に絡む6人の思いが錯綜するなか、小野が出した答えとは……。漱石文学の転換点となる初の悲劇作品。 【目 次】 虞美人草 注釈 解説 佐古純一郎 新版解説 小森陽一 文献抄 年譜
アメリカの静かな田舎町で、湖から女性の凄惨な死体が見つかった。ナイフで刑事を刺し、逃走を図った若い男が直ちに逮捕され、犯行を自供する。だが男は留置場で自殺。両手首にインクカートリッジを突き刺し、血塗れの壁には無実を訴えるメッセージが残されていたー。地元警察の失態により緊急招集されたジョージア州捜査局特別捜査官ウィル・トレントは、男の自供に疑問を抱くが…。
自殺した男は気弱な青年で、捜査を進めるほど、計画的で冷静、残忍というプロファイルから離れていく。男は警察に無理やり自供させられ、罪を着せられたのかー。地元の警官たちに敵視され、ウィルが協力を得られないなか、第二の死体が発見される。そして被害者たちと自殺した男との間に奇妙な共通点が浮かび上がり…。ウィル・トレントが静かな町で見つけた邪悪な闇とは。
売れない小説家ポールはある日、成功した同級生に再会し、裕福な弁護士アリスを紹介される。彼女に取り入ろうと人気作家を装い、嘘を重ねていくポール。まんまとギリシャの別荘に招かれたもののレイプ事件が発生し、警察に嗅ぎ廻られることに。10年前に起きた未解決の少女失踪事件の際も彼は島にいたのだ。嘘の山に足をすくわれ突如容疑者となったポールの休暇は悪夢の一途を辿り始め…。