2017年8月15日発売
世界中に吸血鬼(ヴァンパイア)や屍鬼(グール)、魔獣(ビースト)などの強大な怪物がはびこる時代ーー人類は世界の敵たる12体の大敵(アークエネミー)との全面衝突を繰り広げ、その命運は世界最強の怪異ハンター、ノア・イースヴェルトに託された。最凶の真祖である吸血鬼エルザに加え、元シスター見習いのシルヴィを仲間に迎えた一行が対峙する人間を騙し尽くす「王殺しの獣」とはーー!? 世界最強のハンターアクション、第2弾!
「この世には、ピカソと共存する場はない!」-「大理石か海を背景に思いにふける若い美女」を描き続けたネオ・クラシック派画家の、ローマでのピカソとの葛藤の日々を描く迫真のノンフィクション・ノベル! ★1917年の春、ピカソ(パブロ・ルイス)がローマを訪れる。そこでロシア・バレエ団に合流して、『パラード』の舞台装飾を手がけるためである。彼の仕事場は、メディチ館から至近距離にあり、またその近くには、画家や芸術家が住むまた別のヴィラがあった。そこに滞在する芸術家のひとりがジョン・ウィリアム・ゴッドワード(1861 〜1922)。ネオクラシック派の英国人で、ギリシャ風の美しか認めない画家であった。彼は、病的なまでに同じテーマ、つまり大理石か海を背景に思いにふける若い美女しか描かない。時代の風潮を非人間的、破壊的と感じて恐怖にかられた彼は、「この世には、ピカソと自分が共存する場はない」と言ったに違いない。 第一次世界大戦とロシア革命を下敷きに、ジョン・ウィリアム・ゴッドワードの個人的な日記の形式で書かれたこの小説は、史実を正確に追っていて、フィクションと呼びがたいものである。(「プロローグ」より) ★本著の「あとがき」にあるように、オークションで1957年に百ポンド(約1万8千円)だったゴットワードの『Summer Idleness:Day Dreams』(『けだるい夏〜真昼の夢』)の絵が、2012年のオークションで38万ポンド(約6千8百万円)の値がついたそうです。このようにヨーロッパでは、ゴッドワードに関して何かが動いているようです。(「訳者あとがき」より)