2017年9月1日発売
大富豪ロークの妻として幸せに暮らしていたアンジーは、 1年前に夫の浮気を知って家を飛び出し、今は独りで暮らしている。 ある日、アンジーの弟がやってきて、驚愕の事実を告げた。 ロークの口座で決済されるアンジーのカードを無断で使い、 インターネットの株取り引きで莫大な額の損失を出したというのだ。 それを知ったロークが、アンジーに会いに来いと言ってきた。 いちばん顔を合わせたくない相手に弱みを握られてしまったーー 屈辱をこらえ、お金は少しずつ返すと訴えるアンジーだったが、 ロークはからかうような冷笑を浮かべ、妻を抱き寄せてささやいた。 「きみを呼んだのは、このためだ」 ポルトガル人の夫が妻を呼び戻した理由ーーそれは、あまりに残酷で甘美な復讐のためだった! 寡作ながら、HQロマンスで絶大な人気を誇るミシェル・リードの夫婦元さやロマンスです。
ジャニーンは母亡き後、初めて実の父を知った。なんと父はギリシア人のホテル経営者で、大富豪だったのだ。父は現在の妻を傷つけたくないという配慮から、娘がいたことは隠した上でギリシアに呼び寄せてくれたが、“あの若い女は社長の愛人だ”という噂が流れてしまう。そんなある日、ジャニーンはニコスという男性と出会った。彼もギリシア人の実業家で、父の親友だという。ジャニーンはニコスの魅力の虜になり、彼も熱く求愛してくれた。だが彼女は知らなかったーニコスが実は父の妻の弟で、“姉の夫をたぶらかす女”を罰するために近づいてきたことを。
ある日リサは会社社長アンガスの車にはねられてしまう。そのせいで旅行をキャンセルせざるを得なかった彼女に、アンガスは治療や旅行費用の賠償を申し出るが、リサは断る。ところが後日、驚くことにアンガスから招待状が届いた。賠償の代わりに、彼の船でクルージングに出かけようというのだ。誠意に押されて同行したリサは、思いがけず至福の時を過ごす。アンガスはハンサムで優しく、情熱的でセクシーだった。旅の終わりが近づいた夜、リサは求められるまますべてを捧げた。独身主義者と公言する彼の子を宿すとは、思いもせずに…。
金井花梨は十年以上前、夫の圭太がスナックのママと浮気をし、内緒で貢いでいることを知り離婚した。 その為、スナック通いをする男たちを軽蔑していたのだが、生活の為にやむを得ずスナックで働くことになってしまう。 子どもは兄と妹の二人いるが、長男の方は夫に引き取られ、病気がちで身体の弱い妹の方は引き取って育てている。 花梨が務めるスナック梨花には、文具店チェーン社長の大藪、建設会社社長の渡辺、役所の課長補佐佐伯らが花梨目当てに通っているが、花梨は、彼らは常連客なので適当に相手をしているが、全く恋愛感情は持てない。 もっとも、大藪も渡辺も妻帯者で、佐伯はバツイチだが、梨花には最近通い出したばかりである。 離婚や夜の仕事を通して、自分と接する人たちの本当の気持ちは何? 自分の信念が正しいのか? 別れた夫圭太とその両親との複雑な関係と駆け引き、自分の気持ちとの葛藤に苦しむ花梨の姿を描く作品。