2018年10月11日発売
夜鴉一味を巡る一連の騒動の余波で、父与惣兵衛から禁足を命じられていた惠比壽屋の一人娘お君。生馬が警固につくことを条件にようやく外出が許されるものの、久々の市中でやくざ者とひと悶着起こしてしまう。生馬の活躍でその場は事なきを得るが、この出来事が、江戸屈指の名門道場、北辰一刀流玄武館を巻き込む大騒動に発展するのだったー。心優しき巨躯の剣士「迷い熊」が悪を討つ!痛快人情活劇シリーズ、待望の第二弾!!
松前藩の抱え医師である宇津木新吾は、路上の急病人を助けたことから上屋敷への到着が遅れ、腹に傷を負った藩士が死亡した。藩士の死の責任を問われた新吾は、上屋敷での医療行為を禁じられる。蘭方医である新吾を排斥せんとする策謀かと思われたが、その裏では巨大な陰謀が進んでいた…。書き下ろし青春時代小説、シリーズ第八弾!!
公方様にも咆えかかる巨躯の無礼犬「仁王丸」を見事に手懐けた小笠原官兵衛。幕閣の覚えめでたきは良きことなれど、そのせいで将軍・家治公の世継ぎをめぐる一橋家と清水家の御三卿同士の争いに巻き込まれてしまう。清水卿の心優しき人柄に惹かれる官兵衛だが、一橋家を推す老中・田沼意次派の御書院番士・長谷川平蔵からも迫られ、心は千々に乱れる。さらには、小納戸御犬番の同僚であり奇人変人として有名な長谷川外記と、長女・文との間に縁談まで持ち上がり、官兵衛の苦悩は汲めども尽きぬ。
奸臣を渾身の芝居で討ち果たし、晴れて辻ヶ浦藩五万石の若君として迎えられた恋之介。一方、看板役者を失った揚羽座は不入りが続き、弟子の剣豪、堅四郎は師の幸せを祈りつつも寂しさを隠しきれない。そして、同じく恋之介の不在に耐える雪ノ丞に邪悪な魔の手が忍び寄るーままならなくも愛しい人生の哀歓を描く傑作時代小説、堂々の千秋楽!!
時は元禄四年、親の代から浪々の身の鮎貝伝八郎は、本所竪川沿いの長屋に住む貧乏暮らし。そんな伝八郎のもとに、突然初老の武家が訪ねてくる。尾張藩の家老稲葉主膳と名乗ったその男は、伝八郎を奉行職で召し抱えると言う。思いもかけない仕官話に伝八郎は甘い考えで飛びつくが、そこには予期せぬ落とし穴が…。食えない家老の無理難題に翻弄されながらも、主家を取り巻く陰謀に立ち向かう伝八郎の剣が爽快に舞う!渾身の書き下ろし時代小説の新シリーズ第一弾。
つまずきだらけの「劇団鹿」7人は、旗揚げした関西に逆ギレをかまし、オンボロのハイエース1台で上京。男6人と圧倒的に強い女1人というヒエラルキー集団は、東京北西端の地・東久留米に家賃13万円の城「鹿ハウス」をかまえ共同生活を始める。バイトを禁じ、恋愛をほぼ禁じ、ただひたすらに「伝説になる」ための研鑽を誓った約束の日々。伝説になりたくて、がむしゃらに心と身体を燃やすしかなかった、7人が確かに生きていたんだー。放熱の2年間。こんな青春物語は、もう生まれない。最注目の劇作家、初の小説!