2018年10月23日発売
時は昭和五十年代、八代目林家正蔵(のちの彦六)の住む長屋には、密かに難事件の相談が持ち込まれていた…。「やかん」「中村仲蔵」「伽羅の下駄」など、正蔵十八番の名作落語の数々が現実の事件と複雑に絡み合う。『高座のホームズ』に続く、痛快無比の異色落語ミステリー第二弾!
時は幕末。倒幕だ佐幕だ攘夷だ開国だ、と意識の高い周囲の連中のなかで逼塞していた浪人・松浦佐太郎は、とある縁で助けた男に「勤皇の志士」という言葉を吹き込まれ、覚醒する。だが、高杉晋作、坂本龍馬ら名だたる英雄から思いを託され維新を最後まで見届けようとした佐太郎は、革命の渦中で大きな矛盾に気づいてゆく…。
自分の裸体の写し絵を取り戻してくれと泣く娘の話「恨の蠑螺」、美しい娘に化けた狐にとりつかれる若い歌舞伎役者の話「岩井紫妻の恋」など、動物や道具を媒介に、異界と交わるものを描いた綺堂自選の妖異譚集最終巻。全十二篇に、附録として単行本未収載の短篇一篇を添える。
北の小さな田舎町。中学校の生徒会長・一村が遺体で見つかった。警察の捜査が難航する中、同級生の徹也は友人の古館の様子がおかしいことに気づく。やがて異常な事件が続発。徹也と仲間たちは隠された真実を探す。喪失と絶望、疑心と対立、目眩と希望ー。激しい雨に襲われた十五歳の夏。少年少女はただ一度の季節を走り抜ける。
尾張国守護代の重臣で、富と力を蓄え織田弾正忠家の名を高めた織田信秀の番頭格・柴田権六勝家は、困惑していた。信秀の後継者である信長が、型破りな男だからだ。このままでは、先代がせっかく大きくした“家”を守ることはできないー。織田家の軍団長たちの連帯と反目を描き、働く男たち共感必至の戦国絵巻、ここに開幕!
徹底した取材と綿密な調査に基づく重厚な歴史小説で知られる作家・吉村昭。その文学的出発点を示す自選短篇集(全二巻)。第1巻には表題作のほか、三島由紀夫が激賞した「死体」、初の芥川賞候補作「鉄橋」など、一九五二年から六〇年までの七編を収める。巻末にエッセイ「遠い道程」を付す。
『戦艦武蔵』以前の吉村文学の中核をなす自選短篇集(全二巻)。第2巻には、集団自殺へと傾斜する少年たちを描く太宰治賞受賞作「星への旅」のほか、死と隣接する独特の世界を垣間見せる表題作など、一九六一年から六六年までの七編を収める。
『人形遣いのダンジョン』で破壊されてしまったニーナさんを救うべく、行動を開始するサブロウ。錬金術師の言によると、お金と素材さえあれば蘇生は可能とのこと。どんな手段を使ってでもニーナさんを取り戻してみせる!チートなし勇者の真なる戦いが今始まるー!!
邪神により異世界召喚され、ダンジョンを運営する少年魔王となった黒井幸助。彼は悪辣なトラップと嫌がらせにより、冒険者から見事に負のエネルギーを吸収し、パワーアップを遂げることに成功する。そんな彼の根城に次にやってきたのは、プライドの高い女聖騎士・リオン。彼女に対し、幸助はドッペルゲンガーのボックルを差し向けるが、ボックルはなんと、リオン自身の姿に変身し…?冴え渡るボックルの悪知恵と悪戯に、幸助も思わず抱腹絶倒!そしてダンジョンの奥深く、気高き女聖騎士の顔が、今日も恥辱に紅く染まっていく…。「小説家になろう」発、鬼畜魔王による大人気ダンジョン経営物語、第二弾!
四年に一度開かれる皇国闘技祭。『皇国の守護者』を選定するこの大会を前に町は浮足立っていた。その裏でうごめく各国の陰謀と見えない魔族の目的ーそして集う勇者たち。この世界の行く末と、我らがタナカの出番はいったいどうなるのか…!!