2018年11月8日発売
常盤優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと、そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと。僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い。
晩唐の長安、塩商・崔朝宏の邸内にある特異な建築「方壺園」で詩人として文名高い高佐庭が殺された。不可解な密室殺人に役人は匙を投げるが、その翌年、殺人現場で書生の呉炎が自殺したことから、驚天動地の犯行方法と虚栄と嫉妬が起こした事件の真相が明らかになる(表題作)。雄大な中国の歴史と豊かな詩情で彩られた本格推理。至高のミステリ作家・陳舜臣をたっぷり味わえる最強の傑作選。
ヌードモデルになってほしいと迫られる中年教師、女友達への気持ちに戸惑う女子中学生、夫を好きになれない妻ー選考委員に「理由のわからないパワフルさ」「爽やかな読後感」と評された、恋と人生の輝きを描くデビュー作!第34回太宰治賞受賞作。
マージーの娘はいよいよ小学生!夫と義母のたっての希望で地元の有力者の子供が集まる学校に通うことになった。しかし、娘は幼稚園からの友だちと同じ学校に行きたがるし、保護者会に行ったマージーも居心地の悪さを感じていた…。不安を抱えながらもついに明日は登校初日という日の深夜、マージーは勤め先の探偵事務所のボスに電話でたたき起こされてしまう。今すぐに来てほしいと言われ、頼まれたのは死体運び。ボスは人助けのためだからと言うけれど、犯罪現場を荒らすなんてできない。嫌々ながらも死体の顔を確認すると、娘の小学校の学園長だった!家庭でも仕事でも問題山積みのマージーは、なにもかもをこなすことができるのか!?
伯爵令嬢リリーは兄妹とともに、悪名高い放蕩者のライブルック公爵ダニエルの屋敷に招待されていた。絵を描くことが好きなリリーは、ライブルック邸が所蔵するフェルメールの絵を見ることを何より楽しみにしていたので、絵を探して邸内をさまよっていたところ、物陰でいきなり抱き寄せられ、キスされる。驚き、はねのけた相手はダニエルだった。彼はリリーを別の女性と間違えたのだ。あわてて逃げ出すリリー。ダニエルは彼女の純粋な反応に心うたれ、すっかり魅了されてしまった。そして翌朝、彼女が絵を描いているところを訪れ、「きみが見たいフェルメールの絵は寝室に飾ってある」と言う。どうしてもその絵を見たいリリーは…「ヴィクトリア朝版『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』」とレビューされた大ヒット作、ついに日本上陸!