2018年12月5日発売
仕事や人間関係で疲れてしまった心をじっくり癒してみませんか。 講話が大人気の現役住職が紡ぐ、涙が止まらなくなる珠玉の16編! 本書は16人の主人公たちのひたむきな生き方と、その周囲の人たちのやさしさに触れて心が前向きになれる、まるでお守りのような一冊です。16人の主人公たちはみなそれぞれの人生でつらい挫折を経験します。しかし、家族や愛する人との絆によって、生きる力を回復し、前を向いて歩いていくことを決意します。 物語のひとつ『一生』では、神戸で生まれた主人公・美子の一生が書かれています。太平洋戦争で父を失い、阪神大震災で夫を亡くした美子は、心に大きなキズを抱えてしまいます。それでも、娘夫婦と孫の支えによって幸せを感じ、少しずつ希望を取り戻りしていくのです。 ひとつ一つの物語が短いので、いつでもどこでも読めて、すぐに心を癒せる一冊です。
如月庵は上野広小路から湯島天神に至る坂の途中にある、知る人ぞ知る小さな宿だが、もてなしは最高。気働きのある部屋係がいて、板前の料理に舌鼓を打って風呂に入れば、旅の疲れも浮世の憂さもきれいに消えてしまうと噂だ……。 そんな如月庵の離れに、謎の人物が逗留しているらしい。離れは女中頭の桔梗がつきっきりで世話をしているが、どうやら桔梗の過去にも関わりがあるようで……。 大好評お江戸人情シリーズ第2弾! <プロフィール> 中島久枝 東京生まれ。学習院大学文学部哲学科卒業。フードライターとして活躍中。『日乃出が走る』で第3回ポプラ社小説新人賞の特別賞を受賞しデビュー。同作で歴史時代作家クラブ賞新人賞ノミネート。著作に『金メダルのケーキ』『いつかの花』
たくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起こる花咲小路商店街。今回の舞台は商店街唯一の深夜営業店<喫茶ナイト>。すっかり夜ならではの相談所になっている店を手伝いながら、その相談事を店主の仁太が突拍子もない方法で何とかする様子を、居候の甥っ子・望が語っていく。 前三巻でおなじみの人物も多数登場! ますます楽しい花咲小路シリーズ第四弾。 <プロフィール> 小路幸也 1961年北海道生まれ。『空を見上げる古い歌を口ずさむ』で第29回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2015年は『東京バンドワゴン』シリーズが刊行10周年となり、累計100万部を超えている。他著書に『カレンダーボーイ』『COW HOUSE』『ピースメーカー』『東京公園』など多数。
【35歳以上のための甘くて苦い恋愛小説】 ーーあんなに人を好きになったのは、最初で最後かもしれない。 (プロローグ) 1990年。ポール・マッカートニーとローリング・ストーンズがやって来て、トム・クルーズとニコール・キッドマンが結婚した。 ジョニー・デップとウィノナ・ライダーは婚約し、中東で戦争が起き、マイク・タイソンがマットに倒れ、桜木花道はバスケを始めた。 1990年。高校1年生の僕は本を読み、音楽を聴き、授業の間に居眠りをして、日常を生きていた。 1990年。色々なことがあった。 でも、僕にとって大切なことはたったひとつだけ。 僕は彼女に出会った。 でも、それを僕が知るのはずっと後。 本当に、ずっと後になってからになるーー。