2019年10月18日発売
“椿屋敷”に住む香澄と柊一は、ワケあって結婚した“偽夫婦”であるーとはいうものの。香澄が柊一への気持ちを自覚したことで、ついに…。もちろん柊一も、ずいぶん前から香澄のことを憎からず想っているのだ。柊一のもとには今日も今日とて客人が絶えない。七変化椿、もうひとつの椿屋敷…?三者三様の夫婦のあり方にふれ、ふたりは関係を見つめなおしー。ついに完結!秋の椿屋敷、仲良し偽夫婦の出した答えは?
『つつじ和菓子本舗』で修業中の多喜次は、相変わらず他人のために奔走する毎日。最近は、想い人である祐雨子の友人・亜麻里からの熱心なアプローチを無下にできず、困っている。そんな中、柴倉と祐雨子が急接近!和菓子職人として先を行く柴倉へのコンプレックスもあり、珍しく落ち込む多喜次だが…?多喜次の長い片想いに決着の時が…!?シリーズ完結。
警察学校を卒業したばかりの麻生瞬。憧れの捜査一課に配属されたが、そこは「特殊能力係」という部署。どうして自分が?戸惑う瞬だったが、上司の徳永に言われて気がついた。一度見た顔は忘れない、というのはどうやら普通ではないらしい…?瞬はその記憶力で早速成果をあげはじめるが、なぜか命を狙われるようにー。15年前の代議士死亡事故との関係とは!?
中堅飲料メーカーに勤める亜季は、自社の特許や商標を権利化する知的財産部に異動になった。知財ド素人の亜季は上司の北脇にしごかれながらも、親友の服飾ブランドの商標乗っ取り事件やパロディ商品の訴訟騒ぎなどの案件を、悪戦苦闘しながら乗り越えていく。そんな時、社運をかけて開発していた新製品のお茶の技術が、ライバル会社から特許の侵害を通告されて!?
シェイクスピア演劇を監視する『国際シェイクスピア法』を英国議会が制定して十年、日本でも文科省に国際シェイクスピア警察課が設置されて五年。学生演劇界にその名を轟かせていた天道は、前途を嘱望されながらシェイクスピア警察となっていた。一方、天道と並び称された空也は、自由な表現を求め、シェイクスピア・テロリストとして地下公演をくり返し…!?
弱小「すずめバス」のバスガイド・町田藍は、エリートサラリーマンの元木から「自殺した親友を偲ぶバスツアーをしたい」と依頼を受け…(「友の墓の上で」)。億万長者と結婚した藍の親友・みどり。だが、その結婚式で真珠を贈られた招待客が次々と殺されて!?(「夢は泡に溶けて」)など全6編を収録。幽霊と話せる能力を持つ霊感バスガイド・藍が怪事件を解決する人気シリーズ第8弾!
「勝ち組医師」を狙った連続テロ事件なのかー事件現場には「豚ニ死ヲ」という言葉が残されていた。そして全日本医師機構の総裁となった狩野のもとにも脅迫状が届く。同期生で医事評論家の浜川は、狩野に依頼され、テロへの関与が疑われる医師・塙の行方を探すことに。高額医療で高収入を得る医師と、失業してホームレスになる者に二極化する医療界。その闇にある陰謀を暴く医療ミステリー!
生類憐みの令によって「犬公方」の悪名が今に語り継がれる五代将軍・徳川綱吉。その真の人間像、将軍夫妻の覚悟と煩悶に迫る。民を「政の本」とし、泰平の世を実現せんと改革を断行。抵抗勢力を一掃、生きとし生けるものの命を尊重せよと天下に号令するも、諸藩の紛争に赤穂浪士の討ち入り、大地震と困難が押し寄せ、そして富士山が噴火ー。歴史上の人物を鮮烈に描いた、瞠目の歴史長編小説。
倒幕の機運が高まる鎌倉末期。新田義貞は、壱岐に流されていた後醍醐天皇方として挙兵し、大塔宮護良親王、楠木正成、足利尊氏らとともに、ついに鎌倉幕府を滅ぼした。しかし、天皇新政もつかの間、反旗を翻し始めた足利氏の追討のため、義貞は自らの義に従って出陣するが…。帝に忠節を尽くし続けた義貞。歴史の表舞台を駆け抜けた太平記の雄の劇的な生涯を描ききった安部版「太平記」第2弾。
「日本資本主義の父」、渋沢栄一。武蔵国血洗島村の農家に生まれた栄一は、幕末には過激な尊王攘夷青年となっていた。平岡円四郎との出会いが彼の運命を変える。一橋慶喜の家臣となり、その本質を捉えたぶれない判断力と交渉力でめきめきと頭角を現していく。パリで学び帰国した後は士魂商才を掲げ、「論語とソロバン」の精神で五百を超える事業に関わる。現代に通じる経済の礎となった男の生涯。
入院中の父に中華そばを出前したい二人の子どもと、変わり者の大人たちが起こした奇跡(「四分間出前大作戦」)。マズメシ母に悩まされる女子高生と、おむすび屋の女性店主の愛情(「おむすび狂詩曲」)。底なし大食い男の葛藤と、デカ盛り定食を作り続ける頑固親父の秘めた過去(「闘え!マンプク食堂」)。熱々の美味しい料理と、それを取り巻く人間ドラマに食欲も涙腺も刺激される、5つの極上の物語。
天涯孤独で無職の三井は、放火に遭い家が全焼。途方に暮れていたところ、“捜し物屋”を営む間山和樹に助けられる。和樹は喋れないイケメンの弟・白雄と一緒に、客の失くし物を「占い」で捜す仕事をしているらしい。彼らの知り合いの弁護士・徳広の力も借りて生活を立て直す三井だったが、偶然、放火犯らしき男を見かけ…。ちょっと不思議で怖くて愉快。四人(と一匹)のドタバタ事件簿!
顔も知らない父親に、事故死した幼い娘に、片思いしていたあの人に、もしも会えるなら。一生に一度だけの死者との再会を叶える使者「ツナグ」。長年に亘って務めを果たした最愛の祖母から歩美は使者としての役目を引き継いだ。7年経ち、会社員として働きながら依頼を受ける彼の元に、亡き人との面会を望む人々が訪れる。依頼者たちは、誰にも言えぬ想いを胸に秘めていてー。
不貞の濡れ衣により婚家を追われ、芽吹長屋で縁結び屋を名乗る、おえん。旧友と二枚目戯作者の仲を調え、安堵した折に驚きの報せが。十年も行方知れずの息子・友松が帰ってきたのだ。若者へと成長した友松には、目印の珍しいホクロが確かにあった。が、おえんにはこの子が友松と思い切れぬ何かがありー。粋に描き出す江戸の人間模様。人情時代小説決定版!
北尾実加、27歳。公私ともに超多忙!大好きな姉に続いて母も亡くし、父は別の家庭へ。それでも強く歩んできた実加が直面する、危険な恋、会社の一大プロジェクト、そして初めて会う“妹”。懐かしい声が、悩み多き実加に語りかけるー大切な毎日に気づかせてくれる愛しい物語。永遠の名作『ふたり』感動の続編!
生まれたときから父親はいない。絵画修復家の母と、母の年上の友人・ユキさんに育てられた。幼い日のわたしは、三人が家族だと知っていた。わたしは、三人のしあわせな日々がいつまでも続くと信じて疑わなかった。あの日がくるまではー。少女・斎藤いつかの出会いと別れを切なくも瑞々しく描く、心ふるえる長篇小説。
大型特殊詐欺犯罪の捜査資料が流出し、資料に記された逃亡中の詐欺犯たちが次々と変死する事件が起きた。警察内部からの情報漏洩を疑う人事一課監察係の佐良は同僚の皆口菜子とともに、マルタイ(対象者)の刑事を行確するが、突如何者かに銃撃を受け…これは捜査妨害か脅迫か。組織内の熾烈な暗闘も見え隠れするが、本当の悪者はどこに潜んでいるのか!?
人間と離れひっそりと暮らす“湖の善き魔女”である少女、ロゼ。彼女のもとに依頼にきたのは、ロゼが4年間秘かに片思いをしていた王宮騎士ハリージュだった!「惚れ薬を作って欲しい」-そして、ロゼは失恋した。せめて一緒にいられる期間を引き延ばそうと、ハリージュに材料の調達を頼むロゼだったが、彼は魔女の体調を心配したのか、文句を言いつつ毎日関係のない食べ物も運んでくるようになり…?引きこもり魔女と、生真面目で上から目線な騎士の、惚れ薬から始まる恋のおはなし。小説家になろう発の大人気作が書き下ろし番外編付きで登場。