2019年2月12日発売
故郷で耳にする友人たちの衝撃の性愛模様 瀬戸内の島で予定外のアバンチュールを楽しんだ真吾。そのまま帰省し、恋人・妙子と久しぶりに再会するや、改めて故郷に帰ってきたことを実感、さらに、いろいろな女性と遊んではいてもやはり愛しているのは妙子だけであることを確信する。そんな折、高校の同級生の安希子が家を訪ねてくる。見合い結婚をした安希子は、ひと月も経たぬうちに出戻ってきていた。誘われるまま二年ぶりに彼女の家を訪ねた真吾は、離婚の真相を聞く。安希子は個性の強い女だが、かつて彼女を女にしたのは自分であり、どんな状況にあっても真吾にとっては可愛い不良少女なのであった。一方、母校の教師・進英子と会う約束をしていた真吾は、こちらも同級生である友人の江藤を連れていくことにする。卒業前に母親が倒れ、看病のために大学受験ができなかった江藤の生活は、母亡き後も荒んでいた。教師の英子から彼に何か助言をしてもらえればと考えたのだ。料亭を兼ねた旅館で、英子と真吾は、江藤の現況、さらにその女性体験談に耳を傾ける。
華やかな真吾の女人探訪の旅が遂に完結! 母校の教師・進英子と郷里の料亭を訪れていた真吾は、客から逃げる若い仲居の虹子をかくまう。三人で枕を並べることになったその夜、虹子は子どもの時分から現在に至るまでの半生を語り出す。それは真吾にとって、刺激的で、じつに興味深い物語であった。戦後、小学高等科を中退、子守として奉公に出された虹子。奉公先には二つ年上のお嬢さん・律子がいたが、彼女は進んだ考えの持ち主で、ある日、中学生の少年と初体験をする。律子から男女の営みについていろいろと聞くようになった虹子は、少年との逢い引きの場に同行したり、律子のさらなる経験のために幼なじみで熟練者の次郎兵を引き合わせたり、何かと協力をする。次郎兵によって、性に開花していく律子。律子をはじめ、さまざまな男女の行為を見聞きし、次郎兵からも「もう少し大きくなったら」と誘われていた虹子は、自らの成長を心待ちにするが、奉公を終えた虹子の人生は思いもよらぬ方向へと転がるのだった。戦中戦後、愛と性に目覚めた少年時代から模索し続けてきた宮崎真吾の女人探訪の旅。その行き着く先は? 青春大河ロマン、完結編!
千海博美による新カバー! 第9回山田風太郎賞受賞作『宝島』で話題の著者、本誌初登場! 真藤順丈『塔の国(仮)』長編ミステリ連載スタート。懸賞付き犯人当て小説企画・第2弾の解答編、米澤穂信「伯林あげぱんの謎【実食編】」。文庫版『王とサーカス』刊行記念、米澤穂信×北村薫 対談「ミステリーを通して世界を見る」レポート掲載ほか。
異世界へ転移し、魔族の国で魔王公認の治療院を営むことになった若きマッサージ師・薬師寺マコト。人間との戦争に従軍した彼は、籠城戦の最中にある城塞都市リンブルクにて女勇者オーレリアの奇襲を受け、拉致されてしまう。連れてこられたイステール王国で、マコトは、魔族を裏切り人間に協力するよう求められる。さもなくば処刑ーリミットが迫る中、説得役を買って出たオーレリアは、あの手この手でマコトを心変わりさせようと奮闘。そんなオーレリアが抱える不調に気づいたマコトは彼女を施術し、魔王と重なるその生い立ちを知って、交流を深めていく。一方、劣勢を挽回できない魔国軍だったが、魔王とルーカスは諦めず前向きさを失っていなかった。マコトの帰還を信じて…。そしてついに魔国の成り立ちの秘密を知るマコト。彼の出した答えは?異色の異世界マッサージファンタジー、大幅加筆&書き下ろしを加え、堂々完結!