2019年4月3日発売
2年前に父親を交通事故で亡くした15歳の少女テイラー。それ以来母親との関係はこじれ、心に壁をつくって生きていたが、ある日強盗に襲われ危篤状態に。病室に横たわる自分の身体を前に混乱する“テイラーの魂”に語りかけてきたのは、幼い頃いつも一緒に遊んだ空想上の友達ジョイ。彼女はテイラーに、「これからふたつの人生を生きなさい。そしてどちらかを選びなさい」と告げる…。「12歳の文学賞」大賞受賞した著者の常識を超えて魂を揺さぶる16歳のファンタジー小説!
今、新たな潮流として注目を浴びている華文(中国語)ミステリ。その第一人者・陳浩基が持てる才能を遺憾なく発揮したのが、この自選短篇集である。大学生たちが講義室にまぎれこんだ謎の人物「X」の正体を暴くために推理を競い合う本格ミステリ「見えないX」、台湾推理作家協会賞最終候補作となった衝撃のサスペンス「藍を見つめる藍」、密室殺人を扱った「作家デビュー殺人事件」、時間を売買できる世界を描いた異色作「時は金なり」など、奇想と仕掛けに満ちた驚愕の17篇を収録。著者デビュー10周年記念作品。
少年時代の夢をみてヒントを得たペリー・ローダンが第三と第四の合言葉を告げたことで、ローランドレの関門は四つすべて開いた。銀河系船団とクラン艦隊は、いまや盟友となった門番クメキルとともに、ローランドレの前庭に向けてさらに進んでいく。ところが、船団の先頭にいた“バジス”に異変が起こった。すべてのシステムが正常にもかかわらず、船の速度が突然に落ちて進めなくなったのだ。いったいなにがあったのか?
息子のために殺人を犯し、終身刑で服役中のフランクは、火星基地建設プロジェクトへの参加を持ちかけられる。刑務所で人生を終えるか、火星で生きるかー後者を選んだフランクをはじめ、プロジェクトの参加者は老若男女の囚人7名。だが彼らは火星でひとりまたひとりと命を落としていく。酸素不足、過量服薬、二酸化炭素中毒…これは事故なのか、自殺なのか、それとも?ディック賞受賞作家が贈る火星サバイバルSF。
「完璧な令嬢」と名高い侯爵令嬢エディリーンは、かつての大国セデンタリアの元王女様。祖国の再興を夢見ながら、世渡りのため猫を被る彼女は突然、王子であるシュワルツに求婚される。「理想の王子」のはずが蓋を開けてみればとんでもない腹黒だった彼は、祖国が滅んだきっかけとなった内通者を知っているとほのめかし、その情報と引き換えに、ある条件を提示してきてー腹黒王子の手のひらで転がされながら突き進むエディリーンの行き着く先は…!?
人や物から記憶を読み取る力を持つ魔女の末裔“夢喰い人”である七瀬ミズキは、自分の正体を周囲には隠して生きていた。図書館に勤務する彼女は、少し風変わりな恰好をした帝国軍人・周防レンに片想いをしていたが、同じ“夢喰い人”である周防に正体を見破られ、軍本部にある古書館に渋々、転職させられてしまう。機械と魔術が共存する“ヒノモト”帝国ー帝都カムイを舞台にした、和×蒸気機械×魔術のファンタジー!