2019年4月3日発売
「心に神様がいる」少女が紡ぐ壮大な物語! 父親を交通事故で亡くした15歳の少女テイラー。その死はスキャンダラスに報じられ、母親は精神バランスを崩してしまう。心に壁を作ったテイラーは母と二人で孤独に暮らしていたが、ある日強盗に襲われ危篤状態に。病室に現れた精霊ジョイに導かれ、彼女は二つの人生を生きどちらかを選択することを迫られる。ひとつは意識を戻し後遺症を抱えて生きる人生。もうひとつは別人に転生し地球最後の日を見届ける人生。それぞれの人生で様々な出会いと学びを得たテイラーの選択とは?そして父の死の真実とは? 生命と宇宙、神と人間、愛と孤独……審査員に「心に神様のいる人」と言わしめた、「12歳の文学賞」大賞受賞者。恐るべき16歳が紡ぐ、「文学」の枠を遙かに超え、読む者の魂を激しく揺さぶる壮大な物語。 【編集担当からのおすすめ情報】 「きらめくほどに美しい文章」 「完成度の高さ、この年齢とは思えない博識と成熟」 「言葉の豊かさ、表現の鋭さ、ものごとを見る力…どれも12歳のレベルを超えている」 「心の中に神様のいる人」 これらは、著者が第8回「12歳の文学賞」大賞、翌年に優秀賞を受賞した際に、審査員が彼女の応募作に対して評した言葉の数々です。 本作『アップルと月の光とテイラーの選択』は、16歳になった中濱ひびきのデビュー作です。幼少期をイギリスで過ごし、英語を得意とする彼女は、原稿も英語で執筆。本作は、約2年をかけて書き下ろしました。受賞時よりも一層研ぎ澄まされた感性と表現力、そして何より16歳とは思えない壮大な世界観を、ぜひ感じて頂きたいと思います。
雨の大学教室で、学生たちにまぎれこんだ謎の人物「X」を捜す推理合戦のスリリングな顚末を描いた「見えないX」、台湾推理作家協会賞最終候補となった手に汗握るサスペンス「藍を見つめる藍」など17の傑作ミステリ短篇を収録。陳浩基デビュー10周年記念作品
息子のために殺人を犯し、終身刑で服役中のフランクは、火星基地建設プロジェクトへの参加を持ちかけられる。刑務所で人生を終えるか、火星で生きるかー後者を選んだフランクをはじめ、プロジェクトの参加者は老若男女の囚人7名。だが彼らは火星でひとりまたひとりと命を落としていく。酸素不足、過量服薬、二酸化炭素中毒…これは事故なのか、自殺なのか、それとも?ディック賞受賞作家が贈る火星サバイバルSF。
「完璧な令嬢」と名高い侯爵令嬢エディリーンは、かつての大国セデンタリアの元王女様。祖国の再興を夢見ながら、世渡りのため猫を被る彼女は突然、王子であるシュワルツに求婚される。「理想の王子」のはずが蓋を開けてみればとんでもない腹黒だった彼は、祖国が滅んだきっかけとなった内通者を知っているとほのめかし、その情報と引き換えに、ある条件を提示してきてー腹黒王子の手のひらで転がされながら突き進むエディリーンの行き着く先は…!?
人や物から記憶を読み取る力を持つ魔女の末裔“夢喰い人”である七瀬ミズキは、自分の正体を周囲には隠して生きていた。図書館に勤務する彼女は、少し風変わりな恰好をした帝国軍人・周防レンに片想いをしていたが、同じ“夢喰い人”である周防に正体を見破られ、軍本部にある古書館に渋々、転職させられてしまう。機械と魔術が共存する“ヒノモト”帝国ー帝都カムイを舞台にした、和×蒸気機械×魔術のファンタジー!