2019年5月16日発売
東京が日本が劇的に変貌しつつあった1963年、元戦災孤児のアウトローが大いなる夢に向かって動き出す。軋む街の表に裏に、抜き差しならない腐敗や闇が根尾下ろしているなかで、オリンピックを奪い、撮れ!
闇に葬られた三年前の組長誘拐事件。身代金は八千万円。身代金をうけとった李は、事件から間もなく、白骨となって東京湾に浮かんだという。李の恋人Kの調査をはじめた裏の探偵・木。謎の女Kは、恋人を殺しカネを独り占めした悪女なのか、それとも、亡き恋人を今も思いつづける聖女なのか!?逆転、また逆転、手に汗を握る長編ミステリー!
雑木林に生き埋めにされた数十匹のひよこの下から出てきた変死体は、政財界に大きな影響力を誇る大物総会屋だった。捜査の過程で棟居刑事は、夏の終わりに熱海の海でかりそめの時を過ごした六人の男女と思いがけない再会を果たすー。数奇な運命に翻弄される人間の悲劇と希望を描く感動長編。
十八年前の女子大生殺人事件の犯人だと、ある男が名のりでてきた。ストーカーの末の犯行だと男はいう。「秘密の暴露」もあり、捜査陣は色めきたったが、沢木はあまりにも素直に自白する男に不審をいだいた。はたして男の意図は!?そして事相の真相は?好評、検事・沢木正夫シリーズ!
ここは「酒場」という名の酒場。腕っ節の強い店長が仕切るこの店では、常連たちが頭を悩ませていた。店長の娘が100円ショップで買った「とっても不幸な幸運」という缶を開けた瞬間、不思議なものが現れるからだ。しばしば拳も飛び交う推理合戦の末に、彼らは真相に辿り着くことができるのか?「しゃばけ」シリーズなどで絶大な人気を誇る著者の現代版ファンタジックミステリー!
あの、ひかりばあちゃんが帰ってきた!!しがない喫茶店を営む引っ込み思案の独身女性、社内クーデターによって会社を追われた元社長、倒産寸前の町工場を営む中年夫婦、ラーメン屋の経営に失敗して車上生活を送るバツイチ男ー。閉塞感を抱えながら過ごす彼らが、ひょんなことから出会った謎の老女、真崎ひかり。いつもにこにこ、優しい言葉をかけてくれる彼女の不思議な人脈と優しいうそによって、気づけば人生が大きく変わってゆく。前作『ひかりの魔女』で読者のハートをわしづかみにした、ひかりばあちゃんが再び巻き起こす幸せの物語。待望の書き下ろし、シリーズ第2弾!!
早朝の荒川に浮かぶ男性の死体が発見された。被害者は特殊清掃を扱う会社の社長で、銃で撃たれた痕があった。警視庁捜査一課のベテラン刑事・棟方国雄は遺体が示す事実を丹念に拾い、若手刑事の目崎敦史は未熟ながらも、相棒としての務めを果たそうと必死に食らいつく。そして、時に上層部の意向に沿わぬ二人の“補欠捜査”が、平成の世に積み残した「重大未解決事件」の犯人をたぐり寄せる!大好評シリーズ、待望の第2弾!!
会社員の町田輝樹のもとに一冊のノートが届いた。それは四年付き合った末に、一年前に別れた元彼女・内藤茜の筆跡による日記だった。しかし茜は半年前に不幸な事件に巻き込まれて死んだのだ。一体誰が、なんのために!?もうすぐ自分が死ぬことを知らない茜の日記、そして輝樹への執着が、別れた後にどんどん激しくなっていく日記…苦しい思いで読み進めた輝樹の目に、ついに衝撃の書き込みが!!ページを繰る手が震えると言われたサスペンス・スリラーの傑作、装い新たに堂々の復刊!
現代の死神業は、ブラック職種!人遣いの荒い上司に酷使され、次々とターゲットをあの世に送っていた西野。その甲斐あって、ノルマの10人斬り達成まであと一人というところまでこぎ着けた。しかし、最後のターゲットは西野が現世で結婚していた最愛の女性だった。生前の記憶は奪われていた西野だったが、ターゲットと接するうちに、死神に芽生えるはずのない感情が次々と現れはじめ…。記憶をなくしても人は同じ人を愛することができるのか!?
「魔法使いを続けるために、どうか僕と契約結婚してください」-結婚コンサルタントとして働くアラサー会社員・深月は、飲み会の帰り道、行き倒れていた謎のイケメン・キリヤを拾う。翌朝元気になったキリヤは「自分は魔法使いだ」と告白。さらに契約結婚を申し込んできた!断固拒否する深月だが、全ての家事を引き受けてくれるという甘い言葉に負けてしまい、おためしの同棲生活を送ることになる。利害一致と思われたこの婚約には、しかし隠された秘密があってー。
物心ついた頃から動物の言葉がわかる矢守朱音は、その不思議な力に悩まされることも多く、動物と触れ合うことを避けて生きてきた。しかし体調を崩した祖父に代わり、期間限定で動物園「モリモリアニマルパーク」の園長代理を務めることになる。出勤初日、事務所で待っていたのは、なぜかソロバンを抱えたペンギン。しかも現在大赤字で、「半年で十五万人の来園がなければ、この動物園は終わりだ」と告げられてー。
「下郎、待て!」。来栖伊兵衛は後方から馬を煽り、泥を浴びせた無礼な乙女に平手を見舞った。だがこの乙女、なんと主君が溺愛する五女、万姫だったのである。薙刀と小太刀にすぐれ、男勝りの気性と目も覚めるような美貌で鳴らす万姫は激高し、伊兵衛に“戦い”を挑んでくる。姫に翻弄される伊兵衛ーしかしある事件を機に二人の関係は一変する!!周五郎流『じゃじゃ馬ならし』ともいうべき痛快ロマンの表題作を含む傑作短篇集。
米問屋のあるじばかりを狙った辻斬りが現れた。同じ下手人に斬られたと思しき旅の侍の骸も見つかり、市中を不安が覆う中、半月前に越後から来たという中年の夫婦が小五郎の煮売り屋に通いつめるようになる。人のよさそうな二人であったが、人知れず闇将軍のことを口にしていたのを知った左近は、小五郎に夫婦を調べるよう命じるー。葵一刀流が悪を斬る!大人気時代小説シリーズ、瞠目の第三弾!!
強欲な人間たちから大金を騙し取るダー子、ボクちゃん、リチャードの詐欺師トリオがかえってきた!闇金業者の阿久津から3億円をせしめる計画を立てるが、逆に5000万円を奪われてしまう。占いにハマっていたリチャードは、この失敗は、タロット占いの結果が最悪だったダー子が原因かもしれないと不安に。また、同じ時期に手相をみてもらったボクちゃんも、「身近に災いを呼ぶ者がいる」と言われ、それがダー子なのではと心配する。そんな二人の動揺をダー子は笑い飛ばしたが…。壮絶な騙し合いをくぐり抜け、最後に笑うのはだれだ!?