2019年7月24日発売
奇跡調査官の平賀とロベルトは、FBI捜査官ビルから結婚式の司祭を頼まれる。相手は任務のため偽装婚約中の工作員エリザベート。驚きつつも2人はアメリカへ向かうことに。一方ビルとエリザベートは世界的大スター、ゾーイと、エキゾチックな若き牧師アダムと知り合う。翌日ゾーイの別荘を訪ねたビル達が見たものは、巨大水槽の中で揺蕩うゾーイの遺体!さらにビルの身にも思わぬ危険が迫っていたー人気シリーズ15弾!
州牧の紅秀麗は奇病の流行を抑え、また、姿を消したもう一人の州牧・影月を探すため、急遽茶州へ戻ることに。しかし茶州では、秀麗が奇病の原因だという「邪仙教」の教えが広まっていた。「もしも自分のせいなら、私はーー」密かに覚悟を決める秀麗。そんな彼女を、副官の燕青や静蘭も必死で守ろうとする。迫り来る病、そして邪仙教との対決は?「影月編」は衝撃の結末へ…!超人気・極彩色ファンタジー第8弾。アナザーエピソード「お見舞戦線異状あり?」「薔薇姫」を収録。
死の砂漠から金椛帝都への帰路で、仲間の裏切りにあい、新興の戴雲国に囚われてしまった星遊圭。命の危機を脱し、帝都へ戻る方法を探すが、言葉も通じず四苦八苦。しかし少年王の教育係となり、母妃の奇病を治したことで道が開ける。ところが金椛国と敵対する大国・朔露の使者が、戴雲国に味方につけと迫ってきて事態は一変。一方、辺境の地で役人を務める宦官の玄月にも不穏な気配が…。傑作中華ファンタジー、劇的展開!
広島県の造り酒屋に生まれた池田勇人は、大蔵省に入って5年目に「落葉状天疱瘡」という難病に罹り、退職を余儀なくされた。絶望の底に叩きつけられた池田だったが奇跡的に同省へ復職。主税局長、次官と上り詰めたのち、政治の世界へ身を投じる。時を同じく、新聞記者で水泳指導者としても活動する田畑政治は、幻のオリンピックを再び東京で開催しようと決意。やがて2人の人生は「この日」に向かって収斂し始めるー。
首相に就任した池田勇人は、東京オリンピック開催準備の政府責任者として、東京大改造、東海道新幹線の建設などを指揮。しかし開催直前、病魔に倒れてしまう。一方、オリンピック組織委員会事務総長に就任した元朝日新聞記者の田畑政治は、突如湧き起こった責任問題で予期せぬ辞任に追い込まれる。「記憶に残る大会に」「経済成長に弾みを」。それぞれの理想を掲げて奔走した2人。そしてついに「この日」は訪れたー!
異能を持つ祖父の形見のカメラは、過去の風景を写し那由多を華舞鬼町へと連れていってくれた。カメラが壊れてからは移動できずにいたが、姉のアドバイスで道祖神を祀る庚申塚から境界を越えることができ、那由多は少しだけ自信を取り戻す。久しぶりに訪ねた、華舞鬼町にある狭間堂の写真館。そこで再会した玉電の化身・玉さんから、那由多は臨港線という廃線の写真を頼まれるのだが。ついにシリーズは、クライマックスへ!
貧窮と性病、不遇と冷笑の中で自らの“文士道”を貫いて書き、無念に散った無頼の私小説家・藤澤清造。その短くも不屈の活動期間に残した玉石混交の作品群から、歿後弟子・西村賢太が厳選、校訂。商業誌初登板の、伸るか反るかの情熱が作の巧拙を超えて迫りくる「一夜」、抱腹絶倒の借金文学の傑作「刈入れ時」、故郷で危篤に陥った母の死を貧ゆえに切望する「母を殺す」、新発見原稿「敵の取れるまで」等、戯作精神に富む十三篇を収録。
幼女の遺体が休耕地で発見された。船橋署刑事課主任・香山亮介は、ブルーシートをかけられた遺体の様子が、7年前の田宮事件と酷似していることに疑念を抱く。事件は、犯人とされた男が無実を訴えたまま拘置支所内で自殺して終わったはずだった。香山は模倣犯を疑うが、真犯人による再犯の可能性を示す“あるもの”により、事態が急展開し…。刑事の執念が過去に隠された思いもよらぬ真相を暴く、圧巻の誘拐ミステリー!
魔眼蒐集列車。それは、欧州の森を今なお走り続ける伝説。盗まれた聖遺物を取り戻すため、列車に乗り込んだエルメロイ2世は、天体科のオルガマリーたちとともに、列車で開催される魔眼オークションに参加することになった。魔術師たちが牽制し合う中、ひとつの悲鳴が響きわたり、殺人事件の発生を告げる。魔眼を欲する者と、魔眼を疎む者。秘中の秘たる『虹』の位階の魔眼。幾多の瞳の見つめる中、第三の事件の幕が開く。
若手編集者の岡部良介が担当する覆面作家こと新妻千秋の正体は、天国的な美貌を持つ可憐な大富豪のご令嬢。だが、一歩外に出ると様子が一変。日常に潜む事件をたちまち見抜くもう一つの顔を持っている。禅寺に消えた菓子職人の秘密、ラブレターと血液型の謎、シェークスピアと愛にまつわる殺人事件…。名推理を披露するお嬢様探偵の身に危険が迫るー!?ミステリの名手による傑作シリーズ、完全保存版の第2弾!
父親と2人暮らしの高校生の航一のもとに、腹違いの妹・凛がやってきた。幼さの残る彼女は泣き虫でどんくさくて、完全に名前負け。だが、彼女には大人顔負けの意外な才能があり、周囲を驚かせるのだった。凛の巻き起こす数々の珍事件に振り回されながらも、素直でひたむきな妹を見守るうち、クールな航一の心がざわめきだす。その矢先、思わぬ事件が起きて…。湘南の町を舞台に描く、かぎりなくピュアで切ない恋愛小説。
物流の雄、コンゴウ陸送経営企画部の郡司は、入社18年目にしてはじめて営業部へ転属した。担当となったネット通販大手スイフトの合理的すぎる経営方針に反抗心を抱いた郡司は、新企画を立ち上げ打倒スイフトへと動き出す。そのために考え抜いた秘策は、買い物難民を救い、商店街を活性化するとともに、世界に通ずるものだったー。運輸界最大手企業と世界的通販会社、物流の覇権を巡る戦いの火ぶたが、いま切られる!
神奈川県警の心理職特別捜査官の真田夏希は、警察官僚の織田信和とのドライブで湘南にやってきた。だが二人きりの甘いムードを吹き飛ばすかのように、織田が発したのは、極秘任務への推薦だったー。厚生労働省の若手官僚が三浦市の海岸で銃殺された事件の極秘捜査のため、夏希は、根岸分室への出向を命じられたのだ。だが、分室にいたのは、警察組織からはみだした一匹狼の上杉警視だった…。書き下ろし長編警察小説。
日の本一の商人を夢見て、大坂の大店で修業していた清兵衛は、ある日実家の縮緬問屋に呼び戻され、つぶれる寸前の茜屋を立て直すことになった。何とか窮地を脱したものの、店の繁盛にはほど遠い状況。日本一の縮緬を織るという甚五郎と勘十郎の品を仕入れるため、腹違いの妹のお絹を頼って、清兵衛は交渉に赴く。だが、二人の職人はなんとも偏屈で、門前払いをくらう始末。清兵衛は、起死回生の方策で、二人を説得するがー。
寺で貧しい子供たちに読み書きを教えている武井信頼が、教え子の秀介を伴い、はなの働く一膳飯屋「喜楽屋」を訪ねてきた。秀介は、御鷹匠を務める小泉の妾腹の子で、跡継ぎになるはずだったが、小泉の正妻も男児を産んだという。秀介は、冷静に武士の道を諦めるというが…。3日後、他の手習い子との諍いの末、秀介が失踪したとの知らせがー。傷ついた秀介の心を、はなの料理で癒やすことはできるのか。
すれ違う登山者に挨拶するたび、返ってくる奇妙な反応に不安を覚えた矢先、ある男の指摘に戦慄する「命の影」。友人と歩く山道で見かける人影の異様さに気づいた瞬間、恐怖に襲われる「ついてくる女」。気さくな女将が饒舌に語る息子の様子と、滞在中姿を見なかった少年からの葉書に震撼する「ぼくちゃん」など16篇。先の見えぬ濃霧、藪に隠れた谷、雪山の足跡ー死と隣り合わせの山の怪異を畏怖とともに描く、山岳怪談の決定版。
世間を震撼させた「武蔵小杉高校事変」から2か月ー平成最悪のテロリストの次女・優莉結衣は新たな場所で高校生活を送っていた。そんな中、結衣と同じ養護施設に暮らす奈々未が行方不明に。さらに、多数の女子高生が失踪していたことも判明する。結衣は奈々未の妹に懇願され調査に乗り出すが、JKビジネスや“特権階級”の存在など、日本社会の「闇」の数々が浮かび上がってくる。問題作ダークヒロインシリーズ第2弾!
王位継承者は、2人いる。衝撃の事実に激震が走る、麗虎国宮廷。敬愛する藍晶王子と、兄と慕う曹鉄ー天青は、王位を争うふたりに心を痛める。そして鶏冠は、曹鉄の裏で糸を引く者を警戒していた。孤立した曹鉄の前に現れたのは、亡き母に似た美しい婚約者。彼女の進言により、曹鉄と藍晶王子は密かに宮廷を離れて対面することに。しかしそこに仕掛けられた罠に鶏冠が…。大人気アジアン・ファンタジー、波瀾の第7弾!
朝のワイドショー番組の放送中、出演者の黒沼勲が苦悶して倒れた。毒物によって何者かに殺されたのだ。黒沼は、元警視庁の警部補で、犯罪ジャーナリストを称していた。警察上層部からの特命を受けた警視庁の志塚典子は、テレビ局への潜入捜査を開始した。形式上とはいえ、警視庁を辞してまで、捜査をする理由は何か?テレビ局内という特異な状況に阻まれながら、志塚は真相に近づいていくがー書き下ろし長編警察小説。