2019年8月5日発売
王妃様に気に入られ、隣国への特使を頼まれたネロ。 やる気満々のミーちゃんに腹ペコ猫妖精ペロ、お姉さん馬スミレの神猫一行が目指すは南国! 海にお魚、騎士団に飛竜! 皆でバカンスを楽しもう…と思ったら、道中で助けた魔物に慕われ、更にモフモフが増えていく!? 他にも魔王の調査に乗り出したり、野良猫や少年を助けたり、ネロ&ミーちゃんは今日も大活躍! 一人と一匹の異世界のんびり生活。 待望の第二巻はモフモフ大増量でお届け!
“力”を覚醒させ巨人スヴャトゴールから魔導都市を守ったロージャ。功労が認められた彼は、第五等に昇級し、シエスもまた魔導学校に合格。ようやくふたりに束の間の平穏が訪れる。しかしそんな矢先“力”に興味を示す聖教会からロージャは召喚されてしまう。聖都に赴いた彼を待っていたのは、己の信仰に揺らぐ聖女ルシャとの再会だったー。
素材から武器まで全部一から作ります! 産業都市で過ごすものづくり系スローライフ、第二弾! 生産職が大好きな転生者ジンは、今日も異世界での日常を満喫中。 鍛冶の次は、様々な素材を抽出する錬成に挑戦。兄弟子カズチと一緒に鉱石&宝石作り! できた素材で包丁を作って料理をおいしくしたり、刀を鍛えたり、魔法も覚えて生産技術は益々成長ーーなのだけど、王都の暗躍で再び事件発生! 友達と日常を守るため、ジンは最強チート"英雄の器"で悪魔討伐に挑む!
勇者とは、この月よりも美しいのだろうか。骸骨は“月の女神”を胸に、ひとり旅を続ける。最弱モンスターの“スケルトン”は、洞窟の中から毎夜青い月を見上げるうちに、いつしか意志を手にした。あてなき旅に出た孤高のモンスターは、たどり着いた先々で、人の優しさを知り、喜び、怒り、絶望し、そして戦うー。人間に憧れる不器用な骸骨が、旅の出会いの中で、次第に「強さ」と「心」を獲得していく姿を追う、いまだかつてない美しい世界を巡る旅の物語。ドラゴンブック新世代ファンタジー小説コンテスト特別賞受賞作。
七王国が覇を競うローレンシア。その片隅で、奴隷の少年アルは最愛の姉を奪われた。戦争では、弱者はただ奪われる。なら、俺が世界を変えてやるー!他者を喰らい身分を偽り、利用できるもの全て使い、彼は英傑集う戦場を駆け上がる。いつしか彼の周囲には星が集い、世界を、歴史を変える巨大な流れとなっていくー。一人の奴隷が王になる物語。
師のもとで薬草、魔法と、強さの為にさらに技術を磨くレカン。 <黒衣の魔王>と周りに呼ばれ冒険者としての日々を過ごすなか <回復>の力を取り巻く人の欲望に巻き込まれる。 様々な人々の想いが渦巻くなかで、己の剣(みち)を信じ 大切なものを守るため、レカンは戦うーーー。
親父が死んでくれるまであと一時間半ーー。 もう少しで巨額の遺産が手に入る。大崎正好はその瞬間を待ち望んでいた。 突如、本人名義のブログが更新されるまでは……。 『私はまだ生きている』 父しか知り得ない事実、悔恨、罪などが次々と明かされていく。 その声が導くのは、真実か、破滅か。 驚愕のラスト&圧倒的リーダビリティの極上ミステリー! 【著者略歴】 下村敦史(しもむら・あつし) 一九八一年京都府生まれ。二〇一四年『闇に香る噓』で江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。数々のミステリランキングで高評価を受ける。一五年「死は朝、羽ばたく」が日本推理作家協会賞(短編部門)の、一六年『生還者』が日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)の候補になる。著書に『真実の檻』『サハラの薔薇』『黙過』『悲願花』『刑事の慟哭』などがある。
恥多き君の人生に、花束を! 「誰にでも少年時代はあるが、誰もがそれに呪われている。」3月生まれの幼年期から、めくるめく修業時代を経て、『優しいサヨクのための嬉遊曲』での鮮烈なデビューへとーー。「オレは必ず小説家になり、空回りと空騒ぎに終始した恥ずべき高校時代を全て書き換えてやる」と誓った高校時代。「英語とロシア語両方できれば、世界の美女の半分に自分の思いを伝えられる」とロシア語漬けの大学時代。ソビエト留学中に知り合った男性に、小説を持ち込むことを勧められ、『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビュー後、芥川賞候補になるも、その後5回も落選するとは想像もしなかった。そして、酒の席で知り合った文豪たちーー埴谷雄高、大岡昇平、安部公房、後藤明生、古井由吉、中上健次たちーーは、君に伝統を保守する正統なんか目指さずに異端のままでいよ、と教えられた。そしてその間に繰り広げられた、妻がある身の最低男による華麗なる遍歴と、不埒な煩悶に翻弄される日々……。デビューから36年を経た著者が赤裸々に物語る、自伝的青春「私」小説! 【著者略歴】 島田雅彦(しまだ・まさひこ) 1963年、東京都生まれ。東京外国語大学ロシア語学科卒業。在学中の83年に『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビュー。84年『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞、92年『彼岸先生』で泉鏡花文学賞、2006年『退廃姉妹』で伊藤整文学賞、08年『カオスの娘』で芸術選奨文部科学大臣賞、16年『虚人の星』で毎日出版文化賞を受賞。主な著書に『徒然王子』『悪貨』『英雄はそこにいる』『傾国子女』『ニッチを探して』『暗黒寓話集』『カタストロフ・マニア』『人類最年長』など多数。現在、法政大学国際文化学部教授。
1769年8月15日、コルシカ島の小貴族の次男として生まれたナポレオン。一代でフランス皇帝に上り詰めた男は、いかにして「英雄」となったのか?1793年のトゥーロン包囲戦、1795年のヴァンデミエールの蜂起鎮圧で一躍名をあげ、イタリア方面軍司令官として数々の戦争に歴史的勝利を収めるまでの躍進期を描いた、第1巻「台頭篇」。
尽忠報国の志を持つ者ならば、身分を問わず。十四代将軍上洛警護のため広く天下から募られた浪士組。そのなかに一人、女性剣士の姿があった。中沢琴、上野国利根郡穴原村の剣術道場“養武館”の娘。法神流の剣と薙刀の遣い手である。江戸の伝通院には土方歳三らのちに新選組として名を馳せる者らも集結、熱き心を胸に京を目指す。新徴組組士として幕末を懸命に闘い抜いた琴の旅が始まる。
十五年戦争下の満州・日本・北京を往来し人気を博した梅娘、同じく大戦下の香港・上海で活躍したのちアメリカへと渡った張愛玲、そして難民の子として台湾に生まれアメリカ、ドイツ、香港を渡り歩く現代の人気作家・龍應台。中国を襲った二十世紀の戦火に運命を決定づけられ、故郷と異郷、妥協と抵抗、歴史と記憶の境にその文体を確立した三人の女性作家の分析を中心に、文学とアイデンティティの問題に迫る。
解離性同一性障害をテーマにした「小説」と「随筆」の二部構成です。 この小説の最大の魅力は、長年、著者本人が『解離性同一性障害』という症状を抱えて生きてきたということでしょう。 どんなに優秀なインタビュアーが取材をしたとしても、同じような症状を持つ人たちの苦悩を“完全に”共有できることは不可能です。 しかし、この書籍では著者本人が解離性同一性障害という症状を抱えながら生きていくなかで、培ってきた“生き方”や“人生観”をリアルに感じることが出来ます。 小説部に関しては、解離性同一性障害という悩みを解決したり、それを和らげたりするストーリーではありません。 解離性同一性障害と共存する夏子の“普通の女の子”としての生き方(姿)を見てもらいたいと思います。 複雑に心が揺れる恋愛小説。 解離性同一性障害を抱えながら生きていく夏子の不思議な魅力に引き寄せられていく伊住と、その恋人の亜紀、同僚である玉田の恋愛ストーリーが描かれています。 伊住は夏子との出会いによって「解離性同一性障害」という言葉を知ることになります。 決して、その症状に興味を持ったわけではなく、ひとりの女性として受け入れていく伊住の紳士的な部分と矛盾(葛藤)がリアルに感じられます。 おそらく、読者の皆さまでも「解離性同一性障害」という言葉を初めて耳にする方もいるかと思います。 解離性同一性障害、一般的に知られている言葉としては『多重人格』と言われたら、イメージできる人も多いかもしれません。 一人のなかに複数の人格を持ち、何かしらのキッカケで別人格が現れる(人格交代)症状を持つ人たちが存在します。 随筆部に関しては、解離性同一性障害と共存してきた著者本人がご自身の体験をもとに表現しております。 もちろん、一括りに「解離性同一性障害」と言っても、その症状は様々で、一概にこのような症状だとは言い切れない部分が多くあります。 その点で言えば、著者の経験と全く同じだという人は少ないかもしれません。 しかし、“似たような”体験や悩みを持つ人にとっては「自分だけではない」という安心感を感じていただけると思います。 著者より「幸いにも、この本が、同じような症状と向き合うその人らしいやり方の発見に繋がるヒントに、一つでもなれるとしましたら、私自身の心からの喜びに他なりません」