2020年1月9日発売
様々な種族の共存する世界には、多様な“好み”を反映した夜のお店がある。冒険者スタンクは、異種族な悪友たちと嬢をレビューしあって、お互いの(性的な意味での)感性の違いをぶつけ合うほどに、えっちなお店を巡ることに情熱を注いでいた。そんなお店の一つ“性のマリオネット”を訪れた一行は、行きつけの店のウェイトレス・メイドリーそっくりなゴーレムを作って大いに楽しんだのだが…そのゴーレムがまさかの脱走!?下半身がラミア化し褐色巨乳になった姿を本人に見られたらどうなるかー。憩いの場の出禁を避けるべく一行は捜査を開始した!だが、レビュアーズは捜査という名目で脱線してお店に入りまくり!空中プレイもありなミミズク嬢と対面!?クリムはギャザーの魔眼で心を見透かされてのSM体験!?激安の無機物嬢(!!!?)専門店に飛び入る大バクチの行方はー!?話題沸騰のギリギリファンタジーから、実力派作家の筆によって天国的プレイを追体験できる小説版、期待に応えて新作登場!
太平洋戦争を示唆したと思われる「戦慄すべき時期」「精神の衝撃」のために、青年期の記憶をほとんど失ってしまった主人公の“私”。そして、定年間際の銀行マンで、流されゆく人生に疑問を抱いてしまった“私”の学生時代の“友人K”。五十代になったふたりが、三十数年前に輝くようなひと夏を過ごした高原の避暑地を再び訪れ、青春時代の記憶を辿って歩く。短くとも濃密な旅を終えたふたりに宿った思いとはー。『夏』『秋』『冬』と続く四部作の第一作目にして著者の代表作。
東京・青山にデザイン事務所を構える瓜生甫と妻のちづるは、セックスレスの関係にあった。ちづるはある日、知人に紹介された年下のネイリスト塩出可奈子に誘われて、性愛の関係を結ぶ。さらに、瓜生と旧知で「不思議なお色気」のある毬子と意気投合したちづるは、可奈子を毬子に紹介し…都会の喧噪の中で交わされる、優雅で淫靡な秘密のささやき。錯綜する彼らの思惑がたどり着く先とは。
フィリップ・マーロウ、72歳。私立探偵は十年前に引退して、今はメキシコで隠居の身。ホテルのテラスでマルガリータを啜り、カード遊びで時間を潰す毎日だ。しかしそんなマーロウに久しぶりの依頼が。溺死したとされる不動産業者が実際に事故で死んだのか確かめてほしいという。保険会社は偽装を疑っていた。マーロウは男の足跡を追い、カリフォルニアとメキシコを行き来する。やがて男の妻、美しいドロレスと出会いー。異色の作家がチャンドラーに捧げて描く、杖を突きながら異国の地を行く、老境のマーロウ!
スタルセンは深淵作用と呼ばれる謎の影響により孤立していた。時空エンジニアはプシオン性のヴァイタル・エネルギーを流しこんでそれを阻止しようとしたが失敗、変節してグレイの領主となっている。そんなときにあらわれたのが“鋼の支配者”だ。その正体がケスドシャン・ドームの守護者テングリ・レトス=テラクドシャンらしいと知ったアトランとジェン・サリクは、なんとかして鋼の支配者のもとへ行こうとするのだが!?
私立探偵フィリップ・マーロウは化粧品会社の経営者ドレイス・キングズリーのオフィスに呼ばれた。ドレイスの妻はどうやら男と駆け落ちしたようだ。マーロウは妻の安否確認を依頼され、その足取りを追うことになる。しかし、たどり着いた湖の町でマーロウが見つけたのは、別の女の死体だった。行方知れずの社長の妻となにか関係があるのか?マーロウの調査はベイ・シティーの深い闇をえぐるー旧題『湖中の女』の新訳版。
山田家の父親は三年前に事故で他界。会社勤めの母親と、幼稚園に通う三つ子の妹たちの面倒を見るのが高校1年生の龍一朗の役目。もともと料理は好きだけど…。それぞれつまずいたり、悩んだり、助けられたりしながら日々を刻んでいく山田家と龍一朗を、こまやかで確かな筆致で描いた青春と成長の物語。第1回おいしい文学賞受賞作。