2020年12月25日発売
監禁王(1巻)監禁王(1巻)
「悪魔の応援キャンペーン!ご当選、おめでとーございまーす!」。木島文雄の部屋にある日突然、自分を悪魔だと名乗るボンテージ姿の幼げな女の子が現れた。彼女は自分を魔界のキャンペーンガールと名乗り、文雄には類まれなる悪の才能があるとして、『何もないところに部屋を作り出す能力』を与える。最初はその部屋を悪用することなく、物を運んだりとそれなりに便利に使っていた文雄だったが、ある事件をきっかけに、自分を酷い目に遭わせた連中に復讐を決意する。「後悔させてやる!!」。彼は『能力』で部屋を作り出し、監禁と洗脳による復讐を開始する…。ノクターンノベルズ年間ランキング1位。悪魔の指導で監禁×ハーレム!!
月の家の人びと月の家の人びと
《杏は鏡を持った手をのばし、いったん上に高くかかげてから、軽く深呼吸して中をのぞきこみました。 さっきよりも輝きを増したまるい月が、鏡の上のほうにうつっています。 その前に、瞳をきらきらと光らせ、かたくくちびるを結んでいる、一人の女性がうつっていました。》(第四章 月の鏡 より) 物語を紡ぐ人、砂岸あろーー。美しいもの、純粋な心、ちょっぴり不思議なできごと。人が見失いがちなものたちにこだわりつづけ、物語を創りつづけてきた著者が、祖母と過ごした「月の家」の思い出を温めながら書き、時を経て幾重のてがかりをも加味して書き上げた長編。《その家は、(中略)志賀直哉が住み、『山科の記憶』などを書いた家です。それから数年後、私の父方の祖父母一家がその家に移り住みました。》(著者による「あとがき」より) 第一章 赤い傘 第二章 夜の犬 第三章 水の皮膚 第四章 月の鏡 第五章 風の靴 第六章 鬼の木 第七章 空の椅子 第八章 眠る絵 終 章 月のいる庭