2020年6月1日発売
大阪の靭公園にある、手作りサンドイッチの専門店『ピクニック・バスケット』。おっとりした姉・笹子がつくる絶品サンドイッチと、しっかり者の妹・蕗子の切り盛りに惹かれ、多くの客が店を訪れている。笹子のサンドイッチは、誰かが胸の内で大事にしている味に、そっと寄り添ってくれるのだ…。そんななか蕗子は、笹子が元彼と会っているらしいと知る。フランス帰りのシェフだという彼は、自分のレストランに笹子を誘おうとしているのかもしれないー。心穏やかではいられない蕗子だが、一方、彼女のほうにも新たな変化の兆しが…!?
日本橋で御府内のよろず相談を引き受ける『千成屋』の女将・お吟は、会津からの客を伴い『ほたる茶屋』にやって来た。お吟が神田川の水際の蛍に視線を走らせていると、茶屋の女将のおふさと幸助と呼ばれる店の若い衆の声が聞こえてきた。幸助が突然店を辞めさせてくれと言うのだ。おふさは、前科持ちだった幸助を店に受け入れ、家族のように接してきたという。店を出た幸助は何か事件に巻き込まれ、再び悪の道に戻ろうとしているのか。おふさの切なる願いを聞いたお吟は、幸助を助けるために奔走する。(「ほたる茶屋」より)
母の病気を機に画家になることを諦めた池本光一は、保険会社のサラリーマンとして働いているものの、絵への情熱を捨てきれないでいた。不思議なことに何もかもが順調だった高校生以降、絵だけではなく恋愛もうまくいかない。「あの頃に戻りたい」そう思った時に目にはいったのは、かつての恋人・亜沙美から預かったままになっていた「幸福行きの切符」。この切符が自分を幸福へと導いてくれるかもしれないー。夢と現実の狭間で葛藤しながらも、「幸せ」の意味を問う純愛小説。
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