2021年10月5日発売
世界中で大人気のVRMMO『インフィニティゲートオンライン』には、数多の偉業を達成した伝説の旅団が存在していた。旅団の名前はーー【天下布武】。そんな旅団を率いる団長がソラだった。 トップランカーとして名を馳せ、逐一注目を集めることに嫌気が差していたソラは、気分転換に趣味全振りのセカンドキャラでプレイすることを思いつく。そして、ハズレ属性と揶揄される風属性のセカンドキャラ、リクを作成し、メインキャラのことを隠して“エンジョイ勢”として束の間の休息を楽しんでいたのだが……。「この世界を外部から遮断しました」という運営のメッセージとともにログアウト不能となり、『インフィニティゲートオンライン』の世界に閉じ込められてしまう。リクは新たな仲間とともにこの世界を攻略し、ソラのかつての仲間たちが待つ高階層を目指そうと決意するが、そこにソラの名を騙る偽者が現れて……。 己の知識とPS(プレイヤースキル)を駆使して逆境に立ち向かうゲーマー冒険活劇がいま、幕を開けるーー! 本書は、2020年にカクヨムで実施された第2回ドラゴンノベルス新世代ファンタジー小説コンテストにて大賞を受賞した『トップランカーのプレイヤーでしたが、気分転換にセカンドキャラを作成したらゲームの世界に閉じ込められました』を加筆修正したものです。 書き下ろしとして、【天下布武】メンバーの日常を描いた「外伝 副団長の憂鬱」を収録。 プロローグ/第一章 セカンドキャラ誕生/第二章 初心者姉妹との出会い/第三章 閉ざされた世界/第四章 VS階層王ミノタウロス/第五章 基地/第六章 新たな仲間/第七章 VS階層王蛟/外伝 副団長の憂鬱
夫婦となり、熱くて甘〜い毎日を送るテオとヘルヴィは、お預けとなっていた新婚旅行を実行することに。しかし、旅行先の王都に着くも、ヘルヴィの破壊的な美貌が、道行く人々の好奇の目と余計なトラブルを引き寄せてしまい…。せっかくの旅行がなぜか息つく暇もないドタバタ続き。騒動を乗り越え、ふたりは永遠の愛を確かめ合うことができるのかー!?過激でベタ甘な異世界ラブコメ!!いよいよクライマックス!書き下ろし番外編も収録!!
悪役令嬢・ソフィアの執事に転生したシリル。お嬢様の今度の危機は、隣国の皇子からの求婚!? その裏には、シリルに目を付けた皇女の思惑があった。国の未来とお嬢様の想いの間で、シリルが選び取る結末はーー。
食べることが大好きな女子高生・大森シズカは、ある日、学校唯一の強面ヤンキーである黒瀬アキラの趣味が料理だという秘密を知ってしまう。 翌日の昼休み。 アキラは口止め料と称して手作り弁当を持ってきて、それをシズカに食べるようにと言う。 あまりの迫力とそのお弁当の美味しさに屈し、“毎日”昼休みにお手製のお弁当を食べろというアキラの提案を、シズカは受け入れてしまう。 そうして二人の奇妙なお弁当生活が始まり、時間を共有する中でアキラとシズカは互いに打ち解け、やがて二人はお互いを意識するようなっていき……? これは“底辺JKとヤンキー男子”という決して交わるはずのない二人の、ケンカあり、レシピあり、ダイエット効果あり(?)な、青春恋愛物語。 【初回出荷版特別特典 キャラクター原案あさぎ屋描き下ろし漫画を掲載したリバーシブルカバー仕様】 ※紙本限定の特典となります。 ※初回分がなくなり次第、特典は終了となります。
全六章。読む順番で、世界が変わる。 あなた自身がつくる720通りの物語。 すべての始まりは何だったのか。 結末はいったいどこにあるのか。 「魔法の鼻を持つ犬」とともに教え子の秘密を探る理科教師。 「死んでくれない?」鳥がしゃべった言葉の謎を解く高校生。 定年を迎えた英語教師だけが知る、少女を殺害した真犯人。 殺した恋人の遺体を消し去ってくれた、正体不明の侵入者。 ターミナルケアを通じて、生まれて初めて奇跡を見た看護師。 殺人事件の真実を掴むべく、ペット探偵を尾行する女性刑事。 道尾秀介が「一冊の本」の概念を変える。 【著者プロフィール】 道尾秀介(みちお・しゅうすけ) 1975年東京都出身。2004年『背の眼』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。07年『シャドウ』で本格ミステリ大賞を、09年『カラスの親指』で日本推理作家協会賞を、10年『龍神の雨』で大藪春彦賞を、同年『光媒の花』で山本周五郎賞を、11年『月と蟹』で直木賞を受賞。その他の著書に『向日葵の咲かない夏』『鏡の花』『いけない』『雷神』など多数。
火事で家族を失った大学生の水城朔実は、自らを育ててくれた恩人に頼まれ、「幻堂設計事務所」、通称「まぼろし堂」を訪れる。主の幻堂風彦が案内してくれたのは、館内に迷路のように広がる部屋の数々。この「まぼろし堂」には、「あかずの間」を貸し出すというもう一つの顔があり、さらには訳ありげな下宿人たちを受け入れてもいて…。個々の人生の物語に「居場所」をあたえる「まぼろし堂」と風彦との出会いが、身寄りなき朔実にもたらすものとは?
13人の女性が殺された連続殺人事件は、犯人が捕まらないまま捜査が打ち切られてしまった。それから15年後、またしても同じ手口の殺人事件が起こる。犯人は今までどこで、なぜ息を潜めていたのか……? 女性たちの目線から社会の暗部を描き出すサスペンス
商業都市サイフォンで、来訪していたグランシール国の王子を襲撃する陰謀を見事阻止したラベルと、その所属ギルド【オラトリオ】。 根深い因縁があったハンスとの戦いも決着し、はからずも「魔石喰い」のスキルを手に入れたラベルは、より上位のダンジョン攻略へと挑戦するーー。 その攻略中、ラベルたちはダンジョン内で知り合ったハンネル、エリーナの兄弟に頼まれて、2人が所属するギルドと共に行動することになる。 そんな彼らをダンジョンで待ち受けていたモノとはーー!?
十年間、王宮に難禁されて働いていたルーン魔術師のヴァン・ホーリエン。彼が軟禁されているうちに国王が代替わりし、新女王とヴァンの代わりとされるイケメンルーン魔術師によって、ヴァンは時代遅れの無能と評され追放させられてしまう。しかしその新しい女王たちは、ヴァン・ホーリエンが過去に失われた技術『古代ルーン魔術』の使い手であることを知らなかった。長らく軟禁状態にあったヴァンは、自身の技術が時代遅れだということを信じてしまい、旅に出ようと思い立つ。しかしその道中、魔物に襲われている隣国の王女を救出。王女を国元へ送り届けることになる。一方、ヴァンを追い出した王国では、ヴァンの真の実力を把握していた者たちが大混乱に陥り、やがてヴァンの力を失った国そのものが堕ちていくのだったー。万能無敵な異世界追放ファンタジー!
この理不尽な日常を生き抜けるのか?強烈な自殺衝動による突然死が蔓延する2033年の日本。原因である「タナトス」は、なぜか日本にだけやってくる。そんな中、生きる意味と実感を求めて、状況に抗う18歳の高校生チャンキに見えてきたものは?コロナ禍を経験した私たちに必読の書!気鋭の映像作家による長編小説。新潮社版に大幅加筆!
『オリヴァー·トゥイスト』や『二都物語』など,今なお世界中の多くの人に親しまれ,映画・演劇・ミュージカルとしても知られる作品群を生み出した英国ヴィクトリア朝時代の国民的作家チャールズ・ディケンズの個人訳による本邦初の全集。「書簡集1 1820-39年」に続く第2回配本。
どんなに大切な時間も、やがて忘れ去られてしまうーー この小説の語り手はその運命に本気で抗おうとする。「惑星X」の存在を信じ続けた天文学者と同じ、狂気と紙一重の切実さで。 モザイクのように繫がる過去と未来、現実と虚構が、日本を越え、アメリカも越えて、遠く太陽系の果てに新しい地平をつくる。 ーー滝口悠生(小説家) 人の記憶で引き起こされる哀しみとは、どの既婚男性にも永年のネルーダの少女がいて、その娘は妻ではなく、愛人でもないということ。でも、絶えず男の現実の神経に働きかける。 青春に舞い戻ることはできないが、記憶ならば可能だ。でも、記憶の中のネルーダの少女は冥王星のように遠くにある。既婚男性の背後にはネルーダの少女がいて、もちろんネルーダの背後にもネルーダの少年が永遠にいる。わたしたちは皆、失ったネルーダを捜すのだ… ーー甘耀明(小説家) 物語はわたしを奇妙な空間の中で散歩させる。その多くは日常生活の中でのシーンだ。コンビニや大通り、部屋、病院で、ライトブルーの光が、町中の無表情なビルの小窓に差している。でも、はっきりとしているのは、読んでいる最中に、零下二百度の孤独がわたしを浸食、太陽系の遠く外れにある緑色の冥王星にいるような気分にさせることーーわたしはそこに行ったことがないけれども。 ーー伊格言(小説家) 文学キャンプ出身の「七年級」作家・黄崇凱、日本で初めての単行本。台湾における尊厳死問題を示唆した長編デビュー作。 病院で母を介護する青年と、妻や娘と暮らす小説家志望の高校教師。青年の夢に出てくる男の姿は高校教師である「俺」の日常とまったく同じで、高校教師が小説で描き出す青年は現実の「俺」と少しも変わらない。二人の「俺」は現実の日常や夢のなか、小説のなかで、母の病室と実家とを行き来し、ネルーダの少女とデートする……。この現実は夢なのか、虚構なのか。今では最愛の母は遠く離れ、太陽系から外された冥王星よりもさらに遠いところをさまよっている。
上野発の夜行列車・寝台特急「北斗星」がつなぐ8つの短編小説。 青く美しいこの列車は、僕をもう一つの世界へ運んでくれる。 ・週末のサラリーマン ・美唄市の夫婦 ・上京する新社会人 ・名古屋の新婚さん ・おばさんの集団 ・少年と父 ・早期退職をしたおじさん ・酪農家の跡取り