2021年12月16日発売
未知の物質によって太陽に異常が発生、地球が氷河期に突入しつつある世界。謎を解くべく宇宙へ飛び立った男は、ただ一人人類を救うミッションに挑む! 『火星の人』で火星でのサバイバルを描いたウィアーが、地球滅亡の危機を描く極限のエンターテインメント
ヴェトナム戦争後、南ヴェトナムの再興を目論見ながらも共産主義の同調者でもあった私は、親友のボンとともに再びインドシナ半島へと渡る。しかし虜囚の身となり、かつて義兄弟だったマンによる再教育を受け、拷問の末、自らの出自と信念を引き裂く告白をした。それから6年、私とボンは難民としてパリに渡る。東洋人への差別に晒されながらも、資本主義の極みともいえる麻薬取引に身を染めて生きていた。しかしある日、かつて私とボンを再教育キャンプで拷問したマンもまた、パリにいることを知りー。ピュリッツァー賞、アメリカ探偵作家クラブ賞受賞『シンパサイザー』に続く、植民地主義とヴェトナム戦争に人生を翻弄され続けた元スパイとその義兄弟たちの絆と裏切りを描く、熱き物語。
日本側についた仏伊艦隊の活躍によって米艦隊は後退し、真珠湾には一時的に太平洋方面の敵戦力が集中した。そこを新造した大型空母「信濃」を中心とする第一航空艦隊が強襲。世界初の空母機動部隊による攻撃が始まった。快進撃を続ける連合艦隊司令部はこの機を逃さず、ミッドウェー作戦を決行する。一方、新型戦闘機F6Fを完成させた米軍は、新機動部隊を編成し反撃。絶対的自信を持っていた零戦を、次々と撃墜していく。超大国が牙を剥き始めた瞬間だった。窮地に追い込まれる連合艦隊は、米新型戦闘機に対抗すべく零戦後継機「烈風」の開発を急ぐのだが…。
舞台はロシア革命直後のモスクワ。苦難の時代を経てなお残された貴重な草稿。数限りないストーリーの可能性から1編の小説が生まれるプロセスに迫る。第2回東京大学而立賞受賞。