2021年5月24日発売
声の在りか声の在りか
「こんなところにいたくない」パート帰りの希和が見つけたのは、小学四年生の息子・晴基とそっくりの筆跡で書かれた切実なメッセージだった。本人に真意を問いただすことも夫に相談することもできない希和は、晴基が勝手に出入りする民間学童『アフタースクール鐘』で働きはじめる。マイペースな経営者・要や子どもたちに振り回されながらも、希和はいつの間にか自分の考えを持たない人間になってしまっていたことに気付く。誰かからの受け売りではなく、自分の言葉を取り戻すために奮闘する女性を描いた、大人の成長小説!
エルサレムエルサレム
五月二十九日、夜明け前。死病を患うミリアは痛みのあまり通りへ飛び出した。時を同じくして、自殺しようと窓から身を乗り出すミリアの元恋人、娼婦を求めさまよう精神科医の元夫、父親を探す少年と、獲物を探す元兵士。彼らの暗い運命は、誉れ高きゲオルグ・ローゼンベルク精神病院の記憶につながっていく…世界約50か国で翻訳される現代ポルトガル最重要作家による、狂気と怒りと愚かさを残酷に描ききる圧倒的代表作。
完本 人形佐七捕物帳 九完本 人形佐七捕物帳 九
最初で最後の大全集。全180篇を初めて完全集成。『完本 人形佐七捕物帳』全10巻、ついに登場!江戸を舞台に、人形のような色男である佐七が繰り広げる推理劇。
流転の中将流転の中将
朝敵とされ、慶喜にも裏切られた男は、それでも抗おうとしたー会津藩・松平容保の弟で、桑名藩主・松平定敬。兄と共に徳川家のために尽くそうとしたゆえに、越後、箱館、そして上海にまで流浪した男の波瀾に満ちた人生と秘めたる想いに迫る。
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