2021年6月29日発売
暴力、スピード、死ー心に傷を負い戦争から帰還した青年の絶望と破滅。ガルシア=マルケス、中上健次ら次代の巨匠へ影響を与えた世界文学史上最高の物語群の始まりとなる傑作の「真の姿」。『サートリス』オリジナル版。記念碑的大作、初の邦訳。
季節は冬、来たる冬眠に向けてせっせと準備していたリス獣人のリック。いざ明日から冬眠休暇……という日の夜、運悪く、住処であるアパートが火事になってしまう。家も、買い込んでいた木の実もふかふかの毛布もクッションも、何もかも失ってしまったリック。悲しみに暮れる彼を見かねて、ある親切な消防士が声をかけてくれた。「明日から冬眠休暇に入る同僚がいる」と……。大型熊獣人×小型リス獣人の冬眠BL。 小説投稿サイト「ムーンライト」にて人気を博した癒しの獣人BLがついに書籍化! 大人気漫画家・犬居葉菜先生のイラストで贈る、伊達きよ先生の最新作!!
ひとりで生きるために己の体すら売ってきた。明日が見えない夜にも、遠くの星に憧れるように高野先生を好きだと思うと頑張ることができた。けれど、心身を曇らせる行為とそんな自分を密かに温めてくれる想い、そのどちらも隠そうと嘘を重ね続けーーあろうことか、仕事のトラブルで憔悴する瀬越先生へ抗えず体を差し出していた創。本当はとても優しい、今は弱り切ったひとにひどいことをさせて苦しめている。苦しんでほしくない。罪の意識ではち切れそうになった創は同時に、自分は高野先生に触れたい、触れてほしいのだと気づいてしまった。寄せては返す波のように止め処ない事態と感情は、創の痩せっぽちな体には収まらず溢れて……。
第二、第三の人生を自分らしく生きることに悩みを抱える女性は多い。夫婦、子供、友人との関係など、明るく軽やかな日々を送る心意気と気遣いとは何か。新たな希望のときを踏み出す一歩。
【概要】 世にも精緻な文の祝祭がここに──。 西崎憲プロデュースの短文集シリーズ〈kaze no tanbun〉第三弾。「夕暮れの草の冠」をテーマに、稀代の文章家17人が、小説でも詩でもない「短文」を書き上げました。作品同士が響き合い、さらに余白に配された超短文「エピグラム」によって一篇の物語のようにも読める、かつてない破格のアンソロジーです。 【著者】(五十音順) 青木淳悟/円城塔/大木芙沙子/小山田浩子/柿村将彦/岸本佐知子/木下古栗/斎藤真理子/滝口悠生/飛浩隆/西崎憲/蜂本みさ/早助よう子/日和聡子/藤野可織/松永美穂/皆川博子 【kaze no tanbunとは】 「自分の生涯においてこれを作ったと自慢できる本を作りたい」。日本翻訳大賞の発起人であり、電子書籍レーベル「惑星と口笛ブックス」主催で、「BFC ブンゲイファイトクラブ」などを企画する西崎憲の発案からスタートした、全篇新作の〈短文〉アンソロジーシリーズ。「短文」とは「小説でもエッセイでも詩でもない、ただ短い文。しかし広い文」(西崎氏)。シリーズ通してブックデザインは奥定泰之。第一作「特別ではない一日」(2019年)、第二作「移動図書館の子供たち」(2020年)、「夕暮れの草の冠」(2021年)。 【「切手小説」プレゼント企画】 本書の執筆者17人による「切手小説」が印刷された、オリジナル切手シートを各種1名様、合計17名様にプレゼントします。 ・本書挟み込みの応募用紙からハガキ部分を切り取って、住所・氏名・電話番号・メールアドレス・希望する小説の執筆者名・本書/シリーズのご感想を記入し、63円分の切手を貼り送ってください。 ・本景品は、日本郵政の「オリジナル切手サービス」を利用して作成する、84円郵便切手×20枚・シール式の切手シートです。実際に切手としてご利用いただけます。 ・発表は当選者への通知をもって代えさせていただきます。 ・締切は2021年8月31日(火)消印有効 小山田浩子「コンサートホール」 木下古栗「僕の人生の物語」 円城塔「ドルトンの印象法則」 斎藤真理子「編んでる線」 蜂本みさ「ペリカン」 藤野可織「セントラルパークの思い出」 松永美穂「たうぽ」 日和聡子「白いくつ」 青木淳悟「旅行(以前)記」 早助よう子「誤解の祝祭」 大木芙沙子「親を掘る」 西崎憲「病院島の黒犬。その後」 岸本佐知子「メロンパン」 柿村将彦「高なんとか君」 斎藤真理子「エディット・ピアフに会った日」 滝口悠生「薄荷」 飛浩隆「緋愁」 皆川博子「夕の光」
没後40年、いまなお読者を魅了してやまない横溝正史。その横溝正史の、大人向け探偵小説以上に波乱に富む横溝正史の少年探偵物語を全7冊で贈るシリーズがついに登場。 おなじみの名探偵・金田一耕助をはじめ、由利麟太郎、三津木俊助、探偵小僧・御子柴進といった〈横溝正史オールスターキャスト〉が縦横無尽の活躍を見せる! 角川文庫など従来版では改変が多くオリジナル版での刊行が待たれていた作品から、横溝正史のストーリーテラーとしてのもう一つの側面を見せる海洋冒険ものにいたるまで、刊行時の雰囲気を伝える挿絵を多数収録して完全復刻。一般のミステリファンにとってはもちろんのこと、マニアにとっても新鮮な横溝体験が待ち受ける! シリーズの開幕を飾るのは怪獣男爵ーーゴリラの身体と天才科学者の頭脳を併せ持つ稀代の大犯罪者である。その異形の怪人を小山田慎吾博士が迎え撃つ表題作に始まり、ご存じ名探偵・金田一耕助との死闘を描く『大迷宮』『黄金の指紋』へと続く〈怪獣男爵〉三部作を一挙収録。 怪獣男爵 大迷宮 黄金の指紋 巻末資料 『大迷宮』(1952年版)あとがき 『大迷宮』(1952年版)カバーそで文 『日本少年少女名作全集14』まえがき 『少年少女名探偵金田一耕助シリーズ』まえがき 角川スニーカー文庫版解説 新井素子
意識を失ってる女性にキスするなんて、ぞっとする。お金持ちになる方法は、王子との結婚だけじゃない。米国女性コメディ作家が語り直す、陽気で爽やかな現代のおとぎ話。