2021年6月9日発売
琥珀の夏琥珀の夏
かつてカルト集団として批判された団体の敷地から子どもの白骨が発見された。弁護士の法子は、遺体は自分の知る少女ではないかと胸騒ぎを覚える。三十年前の記憶の扉が開き、幼い日の友情と隠された罪があふれだす。
海辺の金魚海辺の金魚
児童養護施設で暮らす花は、夏を迎えて18歳になった。翌春には施設を出るきまりだが、将来のことや遠く離れた母親のことで葛藤を抱えている。母親は花が8歳のとき、ある事件を起こした罪で逮捕・勾留され、そのことが花の心で大きなわだかまりとなっていた。そんなある日、ぬいぐるみを抱えた女の子・晴海が施設にやってくる。複雑な事情を抱えながらも日々を懸命に歩む晴海の姿に、花はかつての自分を重ね合わせていた……。
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