2022年10月発売
武才に恵まれたアルシュだったが、平和な時代ではそれも活かせず、第三王子の責務として隣国に婿入りすることに。影では厄介払いとまで言われたが、婚約者のフラーム姫は穏やかな美女で、彼を暖かく迎えてくれた。後を追ってきた妹のパラティも尽くしてくれて、かつてないほど充実した日々に!
前世での冴えないサラリーマンから一転、「将来の剣聖」と期待される大貴族の長男に転生したアルフィー。しかし14歳になり彼が授かったのは“改造コード開放”という前代未聞のスキルだった。「大馬鹿者」として失望されたアルフィーは家を追放されてしまう。しかし貴族の生活に堅苦しさを覚えていたアルフィーにとっては好都合。前世の知識も駆使して、改造コード開放を極めることに。「お、おいおい、さすがにこの能力チートすぎないか…?」凄腕の魔術師をも超えるような複合魔法を使えたり自由にステータスを操作したりと、常識を覆すような能力を有する“改造コード開放”で名を上げていくアルフィー。さらに魔王の娘・ミルリアに懐かれ一緒に過ごすようになったことで、魔族の勢力をも左右する存在になっていきー!?最強の壊れスキルでゲーム世界を謳歌する!王道異世界ファンタジー、いざ開幕!!
領主としての将来を期待されながらも、“目覚まし”というしょぼいスキルしか授かることができず名もなき辺境の地に追放されてしまった心優しき青年・カイト。そこは荒くれ者の領民と、枯れた大地、何の名産品もない寂れた領地だったー貧しくても楽しく暮らせればいいか…と気楽なカイトだが、試しに“目覚まし”を発動させてみると、眠っていた神々を起こすことができる規格外の力を持つスキルだと判明して…!?「マジかよ!カイト様!あんた、大天使シエラ様を復活させたのか!?」類まれなる戦闘力を持つシエラ、万物を創造できるユリス、用心棒のネイアー辺境の地に封印された神々を目覚めさせ、領地を次々と豊かに成長させるカイト。作物を育て、家を建てるだけに留まらず、湖を整備し、さらには種族の壁も越え、交友は不可能と言われたエルフたちまで領民に…!?カイトは帝国にも名を轟かす領主となり、名もなき辺境の地は、とんでもなく豊かな一大都市へと変貌していくー!追放されたお人よし青年による、領地経営ファンタジー、開幕!
戦闘に向かないスキル“錬金術”しか授かれず、凶悪な魔物がはびこる「悪魔の森」に追放されたソラ。思いのほか万能だった錬金術を駆使して超高難易度の森を攻略したソラは、いつの間にかSSランクを超える規格外のレベルに成長!ソラは錬金術を使いこなしながら生き残りを図る。最強のラスボスたちを従え、今度は王国からの重税に苦しむ極貧村のインフラ整備に乗り出す!極めた錬金術に加え、新たに習得した魔法によってまずは食料問題を解決。住居を整え、道を整備し、役場を構えて仲間たちもそれぞれの適性に合った役割を全うしていく。初めは魔物を率いたソラに怯えていた村人たちだったがー「錬金王、万歳!!」規格外の力で村を大改革するソラを慕い、ついには領主の座に!?一方、ソラを追放した国王と勇者一行はソラの作る村がもはや“国”レベルに拡大していることに危機感を抱いていて…。とんでも錬金術師、ついに王国から独立&興国!?最高の仲間と目指すのは、人と魔物が自由に暮らせる場所!
両親の不仲に悩む高1女子のセイは、自分の居場所がどこにもないように感じていて、何よりそんな自分が嫌だった。ある日、セイは学校の帰り道に訪れた公園で、カメラを構えた少年ハナに写真を撮られる。優しく不思議な雰囲気のハナにどこか惹かれ、以来セイは毎日のように会いに行くが、実は彼の記憶が一日しかもたないことを知ってー。たった一日の記憶の中で、“今”をめいっぱい生きるハナと関わるうちに、セイの世界は変わっていく。「ここにいていいんだよ。セイちゃん」優しさに満ち溢れた感動の物語!
父親の介護のため地元・奄美大島にUターンした昇雄太。 長年過疎と人口減少に悩まされていた町は、巨大クルーズ船寄港地を中心としたIR誘致計画により、活気を取り戻しつつあった。 この事業は、圧倒的巨大資本の力で雇用創出とインフラ整備を実現し、町の、そして日本の救世主となるーー多くの島民がそう思っていた。 ところが計画が着々と進むある時、昇はクルーズ船〈エデン号〉の前代未聞の事業内容を突きつけられる。 門戸開放か排斥か。様々な思惑が渦巻く計画を前に、島民たちの決断は?
1994年に、日本人として初めてアメリカのスケートカンパニーから世界デビューを果たしたプロスケートボーダー岡田晋。この『眼鏡とオタクとスケートボード』は、岡田晋がスケートボードに出会った幼少期から世界デビューを果たすまでに起こったさまざまな出来事や、青春ならではの心の葛藤を回想する自伝小説です。そして90年代初頭の東京のスケートシーンを、岡田晋の目を通して記録した東京スケートボードヒストリーでもあります。
ギャングの少年による殺人を目撃した女性は、報復を恐れて通報できず、苦悩する…(「ベイビー・キラー」)。1899年のフランス。8人の子供を殺して監獄に入れられた囚人と看守の、奇妙な交流の行方は…(「ボルドーの狼」)。メアリーローズは水曜日に死んだ。売人の家で麻薬を打った直後に死んだという。キャンベルは愛する人が死んだことで、世界の一部も死んでしまったような気がした…(「本能的溺水反応」)。メキシコとの国境地帯で大規模な山火事が起こる。密入国する途中で火事に巻き込まれたらしい親戚を探すという父親に連れられ、少年は荒野に足を踏み入れるが…(「灰になるまで」)。目撃者、看守、前科者、薬物中毒者、密入国者の親戚ー。さまざまな形で犯罪に関わりを持ってしまった人々の孤独と希望を、美しく切なく真摯に描く。英国推理作家協会(CWA)賞最優秀短編賞受賞作ほか全10編収録の傑作短編集!
部屋はただの空間ではなく、精神の表出、知性の産物でもある…われわれは部屋をつくり、部屋はわれわれをつくる。それがオスカーの信念だった。神経質で完璧主義の音楽家である友人オスカー宅で、二匹の猫を預かり留守番をすることになったぼく。スタイリッシュなフラットでの気ままな日々が待っているはずだったが、思いもかけない展開に…。そこここで見つかる友人の細かい注意書き。フローリングには万全の注意を払ってほしい、コースターなしで床に飲み物を置かないこと。猫をソファには絶対上がらせないこと。ピアノで遊ばないでほしい…等々。次第に追い詰められていくぼく。恐ろしくもおかしいカフカ的不条理世界。悪夢のような八日間の果てにオスカーから聞かされたのは?ベティ・トラスク賞受賞作。
知人の老女がひったくりに遭う瞬間を目にした大学生の春風は、その場に居合わせた高校生の錬とともに咄嗟に犯人を追ったが、間一髪で取り逃がす。犯人の落とし物に心当たりがあった春風は、ひとりで犯人探しをしようとするが、錬に押し切られて二日間だけの探偵コンビを組むことに。かくして大学で犯人の正体を突き止め、ここですべては終わるはずだったー。“本の雑誌”が選ぶ2020年度文庫ベスト10第1位『パラ・スター』の著者が、“犯罪と私たち”を真摯かつ巧緻に描いた力作。
文学で読む、戦後女性の労働史 女中という仕事は、大正後期から昭和線前期にかけて最盛期をむかえ、1970年以降、高度経済成長期に姿をけした。 本書は、一般家庭に住み込みで働いていた「ねえや」、若い独身女性たちが登場する小説作品をあつめた、「女中文学」アンソロジーである。 小説に描かれた女中像に、戦後の女性の労働のあり方や、高度経済成長をささえた若い女性たちの姿を読むことができる。 由起しげ子「女中ッ子」 志賀直哉 「佐々木の場合 亡き夏目先生に捧ぐ」 太宰治「黄金風景」 李泰俊「ねえやさん」 大岡昇平「女中の子」 三島由紀夫「離宮の松」 林房雄「女中の青春」 深沢七郎「女中ボンジョン」 水上勉「ボコイの浜なす」 小島政二郎「焼鳥屋」 解説 阪本博志「小説に描かれた女中像を読み解く」
リス、ミツバチ、キツネ、とリ…コテージにあふれるさまざまな生き物たちの「言葉」を、詩人の感性で編んで生まれた、自然と生命への思索。アウグスト賞受賞のスウェーデンの巨匠がおくる、北欧版『森の生活』。
めくるめく出会いの中で「性」と「生」を赤裸々に描く力強くも繊細な短編集。恋、仕事、友人、家族…。淡々と生きてきたつもりが、導かれるように出会い、巻き込まれていくー。ほのかに揺れる心と理不尽で理解の追いつかない状況を、冷静にも芳醇に切り取る女性「コスモ・オナン」の18の物語。