2022年2月14日発売
クラシックの演奏家を目指す子どもたちが参加するサマーキャンプ。スタッフの託生も大学時代の友人でピアニストの城縞と演奏をすることになったが、最愛の恋人・ギイ所蔵のバイオリン“sub rosa”を弾くことを周囲から熱く期待され困っていた。その上、絶望感をまとう城縞のことも気がかりで…。
太宰治賞作家が描く大人の恋の群像劇 人生の経験を積んだ大人でも、恋愛だけは不器用なまま。太宰治賞受賞後第1作、錦見映理子が大人の恋と人生を鮮やかに紡ぎ出す。 不倫の恋に破れ、勤めていた会社を辞めた万里絵。知らない町で、夢だった喫茶店を開き、ここで穏やかに暮らしていこうと決心する。そんな矢先、店に奇妙な男が現れる。その男・虎之介は、商店街の一角にできたパン屋で働くパン職人。仕事においては高い技術を誇り、実直な職人気質な男だが、こと女に関してはだらしないことこの上なく、町の女達が翻弄される。 そんなある日、自由奔放な虎之介に振り回されてきた女達に厳しい現実がつきつけられる。 その後、女達に予想外の結末が訪れる。 Apple Books限定先行配信・有料小説ランキング1位を獲得した小説、待望の書籍化。
「私は嘘つきだ。そして人殺しだ。」ベストセラー作家・岩佐友が死去した。彼は生前、周囲に「すごい原稿がある」と漏らしていた。ほとんど業界づき合いをしなかった岩佐が、唯一交友を持っていた作家の古谷悠と担当編集者の仲本美知は、それを「未発表原稿」と推測し、原稿捜索に乗り出す。しかしその先に待ち構えていたものは、出版業界を揺るがしかねない「パンドラの箱」だった…。出版業界を舞台に、「創作者」最大の倫理を問う問題作。
注釈に次ぐ注釈が、物語を駆動するー。町にふらりと現れて、空き家に棲み着いた、歳を取らない女・サイトウ。彼女が山の中に建てた神社が祀るのは、6人の巨匠画家ー北斎、レンブラント、モネ、ダリ、ターナー、フリードリヒ。やがて町は、神様として現代に蘇った画家たちの描く絵画世界に染まっていくのだったが…。
暗殺の現場に居合わせた主人公は被 告の無罪を証言すべく司法長官のもと に出頭する。その途上で逢った高地人 の娘。二人の恋を巻き込みながら、英 国史上最悪の暗黒裁判は進行する。