2023年11月7日発売
“ツボ師”の異名を持つ鍼灸師・染谷の凄腕が、ますます冴えわたる!父・染谷に弟子入りした娘いまりを嗅ぎまわる渡世人たちの正体は?戯作者を目指す長男・勘四郎の元へは破格の縁談が持ち込まれるが…!?
これまで何冊もの大ヒット小説を生み出してきた編集者・立花のもとに届いた奇妙な原稿。そこに書かれていたのは、自身が“完全犯罪の被害者”として殺されるという衝撃の内容だった!「命は惜しい。でも、続きを読まずにはいられない」一人の人間として恐怖心を抱きながらも、編集者としての圧倒的な好奇心が、立花を死のループへと誘う。かつての天才ミステリー編集者は、正体不明の殺人作家から命を守ることができるのか?誰も予測できない“極限の騙し合いバトル”が幕を開けるー。
ストックホルムで女性の惨殺死体が発見された。容疑者である服役中の交際相手カリムは、事件当夜、仮釈放の身だった。彼の靴から被害者の血液が検出され、警察上層部はカリムの犯行と断定する。だが警部のヴァネッサだけは、狡猾なカリムが血のついた靴のまま刑務所に戻ったことに疑問を抱く。やがてカリムの起訴が間近となった頃、「彼は殺していない」と訴える女性が現れ、事件は単純な怨恨殺人とは全く違う様相を見せはじめ…。全世界のミステリファンを熱狂させた『ミレニアム』の系譜を継ぐ警察小説登場。
私の母は掃除婦をしながら四人の子どもを育て、障がいを持つ夫を支えた。厳しくも誇り高い母からは、勉学に励み、正しく生きることを強要されてきた。だが私は、貧しさや不条理におしつぶされ、母の厳格さにも息苦しさを覚え、鬱積した心の闇から、次第に暴力的な衝動に駆られていくー。湖畔の町で10代から20代を過ごした少女、ガイアの内面をつぶさに描き、カンピエッロ賞を受賞、ストレーガ賞最終候補となった傑作長篇、待望の邦訳。
都パリを逐電したラ・モット夫妻は、荒野の一軒家で保護した美しき娘アドリーヌとともに、鬱蒼たる森の僧院に身を隠す。彼らを待ち受けるのは恐るべき悪謀ー。今なお世界中で読み継がれる名著『ユドルフォ城の怪奇』に先駆けて執筆され、著者の出世作となったゴシック小説の傑作。刊行から二三二年を経て本邦初訳!
家族のこと、遠くなるわが町。“高校三年生”を何度も口ずさんだ青春時代。昭和のにおい。平成、令和の世には脱原発・反戦平和を叫ぶ、そしてコロナ禍の中でも。ニンゲンたちの幸せを、どこまでも願った妻とわたしのダイアローグ。