2023年12月27日発売
【ドラマ化決定! 2025年 Netflixにて全世界独占配信】 アイドルグループ《ミュジカ・ドリカ》のセンター・香椎理多は、グループの中でも抜きんでた歌唱力と絶対音感の持ち主。 しかしステージで笑えない理多は、アイドルとして上手くふるまえず、掛け違ったような感覚を持ち続けていた。 そんな中、業界中から天才と称されるバンド《テン・ブランク》のライブへと、友人に誘われ足を運んだ理多。そこでひょんなことからギタリスト・高岡尚との接点ができる。 グループを辞め、ソロシンガーとして歩み始めた理多は、様々なジレンマを抱えながらも、高岡の音を、存在を、無性に欲し焦がれるようになる。それはいつしか、天才・藤谷への対抗心を生み……? 自分の音楽を求め、スポットライトの中で傷だらけで生きる者たちの物語ーー。伝説的バンド青春ノベル・グラスハート、書き下ろし最新作!
警察官事務のフィンは、顔立ちは可愛いが、真面目すぎると評判の小型のヤマネ獣人。 本当は優しいのに、無表情で自分に自信がないため、周囲とうまく溶け込めずにいた。 つい先日も恋人に「冬眠されるとつまらない」と振られたばかり。 心から愛し合える人なんていない……そうみじめに思っていたある日、 馴染みのレストランで嫌がる店員をナンパする中型獣人から助けたところ、その姿を見た豹獣人の消防士・テイラーに「友達になってくれませんか」と誘われる。 そこから交流を重ねるうち、年下で人懐っこいテイラーに、フィンは心惹かれていくが……?
祖母の営む手芸屋で働く羊太は、羊獣人だが外見には髪の毛しか特徴がない。癖が強く手入れをしても雨の日は湿気でモコモコに爆発して、獣人で良かったことなんて全然ない! 大好きな祖母のお店でいろんな羊毛に囲まれていれば十分、恋愛とも獣人の性質とも無縁の生活を謳歌していた。 しかしある日、従兄弟の一郎にとあるバイトの代わりを頼まれる。同じ羊獣人の彼が働くのは【添い寝フレンド ぬくぬく】--人肌寂しい夜に温もりと癒しの時間を提供する、添い寝サービスの仕事。 予約一つだけならと根負けし、訪れたホテルにいたのは、目の下に濃いクマを携えた、秀でた美貌を持つサラリーマン・犬飼光正という男だった。不眠症に悩む犬飼のため、羊太はサービスとして彼の話を聞き、横になって羊毛のような自分の髪の毛を触らせていると、犬飼はあっという間に眠りにつく。後日リピートしようとしてくれたらしいが、一日限り、もう会うことはないだろう。 そう思っていた数日後、街中で泥酔した犬飼と再会してしまう。獣人として犬飼と相性の良すぎる羊太は、彼に抱きしめられるだけで興奮してしまいーー!?
舞台は20世紀初頭、現在のタンザニアの架空の町。主人公ユスフの12歳から18歳までの成長の過程が辿られ、東アフリカ沿岸地域の歴史的な大転換期が、少年の目から語られる。 宿を経営するユスフの父親は借金に行き詰まり、裕福な商人アズィズに借金の形に息子を差し出す。ユスフは使用人(奴隷)として働き、内陸への隊商で莫大な富を得ているアズィズの旅に加わる。 互いに争うアラブ人、インド人、アフリカ人、ヨーロッパ人のいくつもの勢力を目撃し、さまざまな経験を積んだユスフは次第に自らの隷属状態について疑問を抱きはじめる……。 作家は1948年ザンジバル(現在のタンザニア)生まれ。革命の混乱を受けて67年にイギリスに渡る。ケント大学で博士号を取得。ポストコロニアル文学を教えながら執筆活動を続け、現在、同大学名誉教授。これまでに長篇10作を発表し、1994年に刊行した4作目となる本書『楽園』はブッカー賞およびウィットブレッド賞の最終候補となる。2021年にノーベル文学賞を受賞する。 巻末に「ノーベル文学賞受賞記念講演」を収録。
公爵家に捨てられ、庭師のもとで育った少女レイ。庭師見習いの少年として素性を隠して生活する彼女の趣味は、理想の白薔薇を育てること。そんなある日、気まぐれで傲慢と噂の竜帝ノヴァにレイの薔薇が気に入られ、「私の花係(もの)になれ」と直々に告げられる。絶対に身バレしたくないレイは咄嗟に断るがーー「必ず諾と言わせてみせる。覚悟をしておけ」そこからノヴァの怒涛の、でもちょっと斜め上なアプローチが始まり!? 一途な竜帝と不遇の男装令嬢の甘々偏愛ファンタジー!
乙女ゲーのヒロインに転生したと気づいたら、すでに推しは攻略されてましたーーバッドエンドを回避したい悪役令嬢に。そんな現実を目の当たりにしたローズベリー。こうなったら自由に生きようと決意するが、なぜか攻略キャラでない国王・エリックに口説かれてしまう。彼は将来軍事同盟のため政略結婚しなければいけない。その上、なぜか悪役令嬢までが本命はエリックと言ってきて!?