2023年12月5日発売
聖女の力で長年人々を癒やしてきたティアラは、あらぬ噂を立てられ国を追放されてしまう。でもむしろ心は晴れ晴れ。窮屈な宮廷生活に颯爽と別れを告げると、図書館で数少ない友人のアレックスに偶然バッタリ。実は彼の正体は隣国の第一王子だった! ティアラはそんなアレックスに誘われ一緒に彼の故国へ。しゃべる魔導書、飛竜のレース、はては魔道具店でスライム販売のお手伝い。聖女ティアラの充実した新生活が始まった! プロローグ 帝国の聖女/第一章 王国の王子/第二章 王国での日々/第三章 深紅の魔族/エピローグ 飛竜競
グリドール国の第二王女ローズは、家族から疎まれ、姉の身代わりにマルタン大国の王太子ラファエルの冷遇妃となる運命だった。しかしラファエルと運命を乗り越え、ローズは王太子に溺愛される婚約者としてマルタン大国へと迎えられた。母国とはまた違う文化に心躍らせるローズであったが、ラファエルの姉であるブランディーヌには良く思われていないようで、出会い頭に罵倒されてしまう。ラファエルがローズを守るため躍起になる中、マルタン大国の現王妃、ジゼルには「ローズ王女は次期王妃にふさわしくない」と告げられー!?家族のしがらみから自由になったローズに迫る新たな試練。ラファエルからの溺愛も相変わらずで!?異国の極甘ラブストーリー、待望の第二巻!
転生して孤児となり、崖っぷちの中で生きてきた少女・ナイはある日、聖女に選ばれ、二度目の人生が一変することになる。 後見人の計らいで、王立学院の、王子や貴族ばかりの特進科に進むことになったナイ。 その乙女ゲームのような美男美女ばかりのクラスで、もう一人の平民の少女「ヒロインちゃん」が、王子たちを「攻略」し始めて…!? そして「ヒロインちゃん」の無謀な行動により、課外訓練中に危機に陥った特進科だったが、ナイの幼馴染であるジークとリン、そして魔術師団の副団長の助けもあり、なんとか窮地を脱する。 しかし王族や貴族を危機に陥れた「ヒロインちゃん」は王国に捕らえられてしまうことに。 いまいち反省の色が見えない「ヒロインちゃん」の尋問に同席させられたナイだが、そこで彼女が危険な「魔眼」を持つことが発覚し…!? トラブルだらけの乙女ゲー異世界学園生活、第2巻!
「未来の旦那様が人気者で、嬉しい限りですわ」可憐な美貌の公爵令嬢・レティシアの婚約者様は、まさに“みんなの王子様”。いつも学園の生徒たちに囲まれているウィリアムには、気安く近寄ることができない。だけど、レティシアにとってそれは瑣末な問題だった。彼に相応しくあり続けることが、何より大切。そのために常に笑顔でいるのだが「嘘っぽい」とか「胡散臭い」とか、なぜか散々な言われよう。学園の生徒たちからの妬みや嫉みは絶えないし、中でも、男爵令嬢のルーシーは悪質な嫌がらせばかりしてくる。大好きな婚約者様に迷惑をかけず、穏便に解決したいのに…。過保護なウィリアムは、放っておいてくれなくてー!?「僕の婚約者が可愛すぎるから、不可抗力だよ」天然悪女と絶対的紳士の、甘美な学園ストーリー!!
あれから何年経ったのだろう。あれって、いつから? どのできごとから? 日本を襲った二つの大地震。未知の病原体の出現。誰にも流れたはずの、あの月日ーー。別々の場所で暮らす男女三人の日常を描き、蓄積した時間を見つめる、著者の最新長編小説。 始まりの前の続き、続きの後の始まりを見下ろし、あの中のどこかにわたしもいる、と思った。(一穂ミチ・作家) 【著者略歴】 柴崎友香(しばさき・ともか) 1973年、大阪府生まれ、東京都在住。大阪府立大学卒業。1999年「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」が文藝別冊に掲載されデビュー。2007年『その街の今は』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、織田作之助賞、咲くやこの花賞を受賞。2010年『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞、2014年『春の庭』で芥川賞を受賞。その他に『パノララ』『千の扉』『百年と一日』ほか、エッセイに『よう知らんけど日記』など、著書多数。
味わい尽くしてやる、この都市のギラつきのすべてを。 コロナ禍の北京で単身赴任中の夫から、一緒に暮らそうと乞われた菖蒲(アヤメ)。愛犬ペイペイを携えしぶしぶ中国に渡るが、「人生エンジョイ勢」を極める菖蒲、タダじゃ絶対に転ばない。過酷な隔離期間も難なくクリアし、現地の高級料理から超絶ローカルフードまで食べまくり、極寒のなか新春お祭り騒ぎ「春節」を堪能する。街のカオスすぎる交通事情の把握や、北京っ子たちの生態調査も欠かさない。これぞ、貪欲駐妻ライフ! 北京を誰よりもフラットに「視察」する菖蒲がたどり着く境地とは……? 著者自身の中国滞在経験とその観察力が炸裂する、一気読み必至の“痛快フィールドワーク小説”! 【著者略歴】 綿矢りさ(わたや・りさ) 1984年、京都府生まれ。2001年『インストール』で文藝賞を受賞しデビュー。04年『蹴りたい背中』で芥川龍之介賞受賞。12年『かわいそうだね?』で大江健三郎賞、同年に京都市芸術新人賞、20年『生のみ生のままで』で島清恋愛文学賞受賞。他の著書に『勝手にふるえてろ』『私をくいとめて』『オーラの発表会』『嫌いなら呼ぶなよ』など。
母親と幼い弟、義父と暮らすビリーは、アメフトの天才選手として活躍をしていた。ある日、ビリーは義父と喧嘩をし、彼を殴り飛ばしてしまう。翌日、家に戻ったビリーが見つけたのは義父の死体だった。一方、新任コーチのトレントは、ビリーが義父を殴り飛ばす瞬間を見ていた。彼が殺人犯となればチームはリーグ優勝できない。トレントはビリーを匿うことを決意するが、警察は事件の犯人がビリーであることを疑っていた…。差別、貧困、暴力、犯罪といった、社会の暗い側面を鋭く描くMWA賞最優秀新人賞受賞作。
咸臨丸の渡米目的は、外交使節団の護衛ではなかった。福澤諭吉の生涯を、現代の知の巨人・荒俣宏が膨大な資料を渉猟して著した、評伝小説の決定版。近代日本の父、福澤諭吉最後の「自伝」。
『修身要領』普及のため、慶應義塾の廃塾さえ決心した。近代日本の父・福澤諭吉の生涯を、荒俣宏が膨大な資料を渉猟して著した、畢生の大作一四〇〇枚。現代の知の巨人、荒俣宏最後の小説。
作家ルーシー・バートンの前夫ウィリアムは、71歳にして人生の荒波に翻弄されている。彼の亡母ゆかりの土地を訪ねる旅に同行することになったルーシーは、結婚生活を振り返りながら、これまでの人生に思いをめぐらせる。『私の名前はルーシー・バートン』姉妹篇
後醍醐帝の後胤・玉川宮敦子、後鳥羽帝の後胤を称する鳥羽尊秀、そして馬借の少年・多聞。将軍・足利義教の打倒と南朝の再興へー。暗殺、奇襲、調略、破壊工作…。理想とは裏腹に、その道は凄惨を極めた。ついに幕府は大軍を吉野へ差し向ける。しかし、そこには想像をはるかに超えた謀略が…。
生粋の都会っ子である13歳の少年、リバー・マクリーンは楽しかるべき夏休みの5日間を、ブリティッシュコロンビア沿岸のグレートベアー温帯雨林で過ごす羽目になった。グリズリーと恐怖の遭遇に始まり、群れなすサケ、貧相なオオカミ、間抜けなヘラジカ、生意気なビーバー、直下飛行するカモメ、カナダ西海岸のみに生息する神秘の精霊グマーこれは地球で最も美しい野生動物生息地の一つと称される地帯を巡る冒険物語である。
──母の包丁の音、いまも心にこだまする言葉。 〈 すべての記憶が、わたしを支えている〉 韓国文学のトップランナーによる、切なくて、痛くて、おかしな8つの物語。 ーーーーーーーーー 自分をいつも守ってくれた豪快な母。 何もかもがうまくいかなかった、クリスマスの夜の苦さ。 就職難の中で手に入れたささやかな「城」 への闖入者。 死んでしまった母親との、本当の別れ。 大人になろうとする主人公たちの大切な記憶を鮮やかに紡ぐ、作家の自伝的要素も散りばめられた瑞々しい短編小説集。 ■日本の読者のみなさんへ ■堂々たる生活 ■唾がたまる ■クリスマス特選 ■子午線を通過するとき ■包丁の跡 ■祈り ■四角い場所 ■フライデータレコーダ ■作家の言葉 ■訳者あとがき