2023年3月30日発売
【あらすじ】 中学時代にいじめられた経験を持つ赤木加奈子はある日、小学5年生の娘・愛が同級生の馬場小春をいじめていることを知り、家族で馬場家に謝罪に向かう。 加奈子たちの謝罪はその場では受け入れてもらえたものの、小春はその後、不登校になってしまう。 小春の母・千春は苦しむ娘を見て知り合いに相談するが、SNS上での匿名の告発をきっかけに、思いもよらない事態へと発展してしまうのだった──。 我が子への不信感、夫との意見の相違、SNSで巻き起こる炎上…様々な問題に翻弄される二つの家族。 自分の子供がいじめの当事者と知った時、「正しい対応」とは果たして何なのか? いじめ問題を加害者家族、被害者家族双方の視点から描く、意欲的セミフィクション。 【「シリーズ 立ち行かないわたしたち」について】 「シリーズ 立ち行かないわたしたち」は、KADOKAWAコミックエッセイ編集部による、コミックエッセイとセミフィクションのシリーズです。本シリーズでは、思いもよらない出来事を経験したり、困難に直面したりと、ままならない日々を生きる人物の姿を、他人事ではなく「わたしたちの物語」として想像できるような作品を刊行します。見知らぬ誰かの日常であると同時に、いつか自分にも起こるかもしれない日常の物語を、ぜひお楽しみください。
孤独死した「俺」は積みゲーとなっていたRPG「ブライトファンタジー」のゲームキャラに転生していた。ソロ冒険者“グレイ”として平穏に暮らしていたある日、街中で暴漢に虐げられる少年少女を救出。なんと、その少年はゲームの主人公とその幼馴染だった!不遇な生活を送る主人公たちを思わず自分の養子にすると決意したがその選択が世界の運命を大きく変えることに。
長かった夏が終わり、季節が秋へと移り変わる頃。シーカー魔法学院では、生徒会長ティベリオの発案により初めての文化祭が開催されることとなった。シウもまたティベリオから直々に頼みこまれ文化祭実行委員として参加することに。同じく実行委員となったプルウィアと共に早速作業に取り掛かるシウだったが、企画の確認やスケジュール調整など仕事は山積み。さらには友人たちの出し物の手伝いまで引き受けてしまい、シウの文化祭準備はてんやわんやの大忙しで……!? 大人気異世界スローライフ物語、第14弾!
合作の組合・耽綺社(たんきしゃ)作品集。 1927年からわずか2年間の賑やかな活動を一冊に集結。 メンバー:江戸川乱歩/小酒井不木/国枝史郎/長谷川伸/土師清二/平山蘆江 小説4作品+脚本2作品+資料7本を収録。 初の書籍化作品あり ■シリーズ概要 *「合作探偵小説」とは 複数の作者によってひとつの作品を成す探偵小説の形態。 作者ごとの執筆箇所が明らかなリレー式の合作と、連名だが執筆分担のはっきりしない合作とがある。 本コレクションには、未完に終わった作品、中断した作品も含めた。 *春陽堂書店と合作探偵小説 最初の合作長篇「五階の窓」(1926年)について、江戸川乱歩は「当時合作といふものが流行し始めた頃であつた」(「探偵小説十年」)と書き残している。戦前・戦後を中心に『新青年』や『探偵実話』などの文芸誌に連載された合作探偵小説は、執筆陣には当代気鋭の作家が名を連ねたものの、作品が単行本に収録されることは稀だった。 春陽堂書店は1993年、江戸川乱歩生誕100年に合わせ、乱歩の関わった作品のみを集めた〈合作探偵小説シリーズ〉を春陽文庫で刊行。執筆者の個性際立つ競演はミステリファンを魅了し、シリーズ全10冊は愛読され好評を博した。 2022年、〈合作探偵小説コレクション〉として新版を刊行開始。各作品の初出・原文に準拠し再編集、初収録作品を多数加えた集大成・全8巻をお届けする。 ◉初出誌を底本とした原文に忠実な校訂 ◉春陽文庫10冊の収録作品はすべて再校訂 ◉本コレクションの半数は当社初収録作品 ◉現在では読めないレア作品多数 ◉合作ならではの思いがけない展開 ◉軽くて読みやすい、物語に没頭できる装丁 ■全8巻 3ヶ月ごと・年4冊刊行予定 平均450ページ 4,180円/各巻 「空中紳士」 江戸川乱歩/小酒井不木/国枝史郎/長谷川伸/土師清二 「ジャズ結婚曲」 江戸川乱歩/小酒井不木/国枝史郎/長谷川伸/土師清二 「南方の秘宝」 江戸川乱歩/小酒井不木/国枝史郎/長谷川伸/土師清二/平山蘆江 「白頭の巨人」 江戸川乱歩/小酒井不木/国枝史郎/長谷川伸/土師清二/平山蘆江 「意外な告白」 江戸川乱歩/小酒井不木/国枝史郎/長谷川伸/土師清二/平山蘆江 「残されたる一人」 江戸川乱歩/小酒井不木/国枝史郎/長谷川伸/土師清二 【資料篇】 「合作長篇を中心とする探偵作家座談会」 江戸川乱歩/小酒井不木/国枝史郎/長谷川伸/山下利三郎/横溝正史 「耽綺社同人諸氏の新進作家集観」 江戸川乱歩/小酒井不木/国枝史郎/甲賀三郎 「耽綺社座談会」 江戸川乱歩/小酒井不木/国枝史郎/長谷川伸/土師清二/平山蘆江/小田富彌/大竹憲太郎/渡辺均 「耽綺社打明け話」 土師清二 「耽綺社の指導者」 長谷川伸 「耽綺社の頃」 土師清二 「合作組合「耽綺社」」 江戸川乱歩 * 編者解説ー日下三蔵 執筆者プロフィール
インカ帝国がスペインにあっけなく征服されてしまったのは、彼らが鉄、銃、馬、そして病原菌に対する免疫をもっていなかったから…と言われている。しかし、もしも、インカの人々がそれらをもっていたとしたら?そしてスペインがインカ帝国を、ではなく、インカ帝国がスペインを征服したのだとしたら、世界はどう変わっていただろうか?『HHhH-プラハ、1942年』と『言語の七番目の機能』で世界の読書人を驚倒させた著者が挑んだ、大胆かつ魅力溢れる歴史改変小説。常に事実とフィクションについて考え続けるローラン・ビネならではの傑作。アカデミー・フランセーズ小説大賞受賞。
一年前、偶然出会ったお婆さんに会いたい。しかし手掛かりは、庭に良い匂いの沈丁花が咲いていたことと、その庭でお婆さんが発した不可解な言葉だけー。思わぬトラブルによりサッカー部を辞め鬱屈した日々を送る航大。春を告げる沈丁花の香りに、親切にしてくれたお婆さんのことを思い出し、記憶を頼りにその家を探していたところ出会ったのは、美しい庭を手入れする不愛想な大学生拓海だった。拓海は植物への深い造詣と誠実な心で、航大と共に謎に向き合う。植物が絡むささやかな“事件”を通して周囲の人間関係を見つめなおす、優しさに満ちた連作ミステリ。鮎川哲也賞優秀賞受賞作。
魔法使いの国を脱出したメイとフィーリ。メイは異世界でマイナーな錬金術を世に広めるため、フィーリは師匠である大魔法使いを探すために、ともに世界をめぐることに!新しい街で出会った人たちを錬金術や魔法の力で手助けしていると、二人の前に変わった道具を売る商人が現れて…錬金術師×魔法使いのガールズふたり旅第二弾!!
「帝都までクレアを護送する」という任務を前に、なぜか姿を消した白魔導師・ロイド。氷晶の勇者・セリオンも姿を見せないまま、ユイたちは拭えない不安を抱えてクレアの護送に当たる。その頃、当のロイドは、なんと誘拐の憂き目に遭っていた。誘拐したのは他でもない、ロイドの師匠・美貌の大賢者マーリンで…!?
家父長制のもと戦争の波に流され、戦後を生き抜いてきた“女ともだち”の人生の終焉(自殺)を、ヴァージニア・ウルフに重ねて描いた表題作ほか、長年連れ添った夫婦のかたちを静謐な筆致で描いた短篇群に、随筆を加えるー円熟味の増した著者が達した新境地!
いつも4人で集まって遊び、ダブルデートも当たり前なトモと夏凛・寛治と涼子のカップル2組は親友同士でもある。ありふれた日常が続いたある日、ムードメーカーの寛治が突飛なことを言い出した。自分の彼女である涼子との関係に新たな刺激を求める寛治は、安心安全な関係性の親友同士で恋人交換がしたいとのこと。トモの彼女の夏凛は拒絶するも、経験を積んで大人になれと寛治に諭され、悩みつつも了承をする。当の涼子はスワッピングを通して更にみんなと仲良くなれると乗り気で、トモはみんなを止められず流されてしまう…。各々の思惑と身体が絡み合った男女4人の行き着く先はー!?
2036年ー気候変動や争いにより人類存続の危機が迫る。政府は人々の意識をバーチャル世界、Kyu-KyoKuに移管、肉体を冷凍保存することで人類存続を目指していた。肉体と意識を持ったまま、恋人のカオルコと生きたいと願う風次は、全く違う世界で別の人格として生きるリアルな夢を頻繁に見ていた。2221年、統合され平和な世界で生きるフータも、風次が生きる2036年の世界の夢を見ていた。痛みも感覚もなく体を徐々に消し去る謎のウイルス“KYOMU”が2221年の世界で流行。夢で見たサインに導かれ仮想空間へ移行すると、ライジと名乗る風次の死んだはずの兄・雷太と出会う。ライジから、Kyu-KyoKuは権力者が世界掌握のために創った世界であること、この世界がKyu-Kyokuの中であり、フータは風次のアバターであること、KYOMUは、虚構の世界を破滅させるため雷太が仕掛けたウイルスであること、そして、ウイルス発動の鍵を握るのが自分であることを告げられる。破壊され重なっていく二つの世界。気づくと風次は、世界が生まれる“以前”の場所にいた。宇宙はひとつの愛でできていた。愛を解き放つ祈りこそがすべてのプログラムの始まり。この世界を創るのは自分自身だったー。