2023年4月27日発売
死に取り憑かれた少女たちの誓約(「ミルク・ブラッド・ヒート」)、失った胎児を幻視する母親の安息日(「饗宴」)、教会から追放された女子高生が挑む復讐劇(「天国を失って」)、父の遺灰を捨てるロード・トリップで回帰した記憶(「水よりも濃いもの」)…。ミレニアル世代が描く、女性たちの深き闇と、瑞々しい赦しのとき。ブラック・フェミニズムの新地平。
大沼枕山(文化15年〈1818〉?明治24年〈1891〉)は幕末・明治初期の江戸・東京において活躍 した漢詩人である。枕山は、漢詩人であった大沼竹渓のもとに生まれ、菊池五山ら、江戸の大家のも とで頭角を現し、処女詩集『房山集』を刊行して以降、幕末維新期の漢詩壇を牽引した。 枕山は、とくに小説家の永井荷風との関係から特別な関心を集めてきた詩人である。荷風の外祖父 は儒学者の鷲津毅堂であるが、この毅堂の祖父鷲津松隠と、枕山の父竹渓とは、同じ鷲津幽林を父と する兄弟であった。遠戚でもある枕山に対して、荷風は強い共感を示し、大正13年(1924)に枕山 の半生を描いた「下谷のはなし」を雑誌『女性』に連載、後にこれを増補改稿し、『下谷叢話』(春陽 堂、大正15年〈1926〉)や『改訂 下谷叢話』(冨山房、昭和14〈1939〉年)などの作品を発表し た。荷風に取り上げられたことにより、枕山は、漢文学研究者からだけではなく、近代文学研究者か らも注目される存在となり、様々な考察が重ねられてきた。 この枕山には、研究対象として、もう一つ興味深い特徴がある。それは、彼の生涯をたどるための 資料がきわめて多いという点である。著名な文人であった枕山の手になる稿本や書幅、書翰は各所に 残るが、とくに、枕山の娘嘉年とその夫鶴林、彼らの娘婿である楠荘三郎をはじめとする枕山の遺族 によって、大量の資料の整理と保存が行なわれてきた。近年、枕山の玄孫である大沼千早氏より、こ うした大沼家に伝えられてきた資料のうち、枕山・鶴林宛の書翰などが国立国会図書館に、また、枕 山・鶴林・楠荘三郎の三代にわたる書籍、稿本、書幅、印などが二松学舎大学に寄贈された。これに より、枕山と彼の子孫については、その動向が、より詳細に分かるようになった。 本書は、大沼枕山の漢詩や永井荷風の『下谷叢話』、さらには大沼家の状況や彼らを取り巻く文化 や社会の動きについて考察した論考十篇と、二松学舎大学に寄贈された資料の目録によって構成され ている。枕山の漢詩はどのように評価し得るのか、新たな資料は、枕山や大沼家の理解に何をもたら すのか、近年の大正期の文学研究を踏まえた場合、『下谷叢話』はどのように読み解くことができるの か、本書は、これらの問題に対して新たな知見を示し、従来の枕山研究や、漢文と近代との関係をめ ぐる認識に、更新をもたらそうとするものである。
アダマースの第三王子として成長したシュタールは、ある日突然、前世の記憶が蘇った。自分が転生者であることを自覚すると同時に、ここが乙女ゲームの世界であることにも気付く。もし自分の記憶の通りなら、第三王子は完全なモブキャラであり、重要な役割はなにもない。その意味では気楽だが、チート能力もなく、特別なイベントもない人生が確定していることになる。せめて王族として幸福な道を歩もうかと思った矢先、ゲームの中でも重要な鍵となる女性と接触することに。それは悪役令嬢として破滅に向かう美女プラタだった。しかも彼女は、自分も転生者であるというではないか。プラタから破滅回避への協力を頼まれたシュタールは、その美貌に負け、悪役令嬢三姉妹を救うべく行動を開始する。ゲーム自体の知識を持つ次女プラタとともに、気高き姉であるフリソスや、小悪魔な妹クプルムをなんとか導いていこうとするシュタール。しかし、ゲームそのままの性格である姉妹たちは、なかなか思い通りには動かない。その解決策としてなんと、姉妹たちの快楽堕ちをプラタに提案されたシュタールだったが…。
冴えない毎日の末に事故死した元OLのリンネ。しかしポンコツだった前世から一変、今度の人生は規格外な魔力を授かる。転生後は大魔導士に弟子入りしたリンネだったが、マイペースに魔法を極めているうちに100年が経過! しびれを切らした師匠から「旅に出ろ!」と放り出されたリンネは、どうせならと第二の人生を楽しむことを決意。しかし100年の間に世間では魔法は衰退していたようで…!?
前世で一切悪事を働かず、まっすぐに生きたことを評価され魔法世界に転生したトキヤ。目が覚めると、毛むくじゃらで角が生えた、見たことのない獣ー聖獣に抱きかかえられていた。「-まさか『神樹』から、人間が生まれてくるとは!」ここが聖獣の里だと認識したトキヤは、優しい聖獣たちに囲まれ、にぎやかで平和な日々を過ごす。そんなある日、里を統べるオサの寿命が近いことがわかり、後継者として指名されるトキヤ。「僕よりもっと強い魔法を使える聖獣も、僕よりずっと賢い聖獣もいるのに…」突然のことに困惑するトキヤだが、まずは外の世界を知るため仲良しの聖獣、シラユキとユージーンとともに旅に出ることに…!?旅の途中で神様からもらった時間魔法で発明品を作ったり、冒険者ギルドで依頼をこなして大活躍したり、さらには街の平和を守ったり!?強くて優しい聖獣たちとののんびり異世界旅、いざスタート!
「ちまちまと道具作りしかできないヤツは要らねぇ」ある日突然、パーティーのリーダーからクビ宣告を受けた付与術師のリュージ。そっちがその気なら遠慮なく、と作った魔石をすべて回収してさっさとパーティーを脱退することに。たまたま同じ日に一方的にパーティーを解消され、途方に暮れていた錬金術師のエルフ・レーネ。同じ境遇の二人は、「辺境の港町で一緒に工房を開いて、凄いものを作ろう!」とすぐに意気投合して…!?義妹・ミノリとスズが追いかけてきたり、魔石の力で大量の野菜が採れちゃったり、ひょんなことから知り合った王女と魔獣を倒したりと、新天地でのにぎやかな生活を楽しむリュージたち。一方、リュージの作った魔石がなくなったことで無能となった元パーティーは何やら不穏な動きを見せていて…!?天才付与術師の気まま(?)な辺境ライフ、はじまります!
旦那様が領主を務めていた辺境の地へ家族3人で訪れたナコ。領民たちは若返った旦那様の絶世の美丈夫ぶりに大興奮。旦那様を熱狂的に崇拝する強火同担拒否勢もいて「旦那様にはわたしだけ! 異論は認めん!」と警戒態勢に。しかしそんな矢先、エリオットに特殊能力が発現! 緊張が走る中、その扱いをめぐってナコは初めて旦那様と喧嘩をしてしまい!?
家族から虐げられ厄介者扱いされてきたリーズに、突然美貌の第四王子・ノランとの縁談が持ち上がる。彼はリーズに一目惚れし、結婚するために王子の称号まで捨てたというがーーノラン様だなんてお会いしたこともないんですけど!? こうなったら結婚話の裏を探ってやる! そう意気込むも、彼の優しさを知るにつれ心引かれていく。そんなとき、彼が抱えている重大な秘密を知ってしまい!?