小説むすび | 2024年1月30日発売

2024年1月30日発売

冬に子供が生まれる冬に子供が生まれる

出版社

小学館

発売日

2024年1月30日 発売

著者七年ぶりの新作長編!直木賞受賞第一作 その年の七月、丸田君はスマホに奇妙なメッセージを受け取った。 現実に起こりうるはずのない言い掛かりのような予言で、彼にはまったく身におぼえがなかった。送信者名は不明、090から始まる電話番号だけが表示されている。 彼が目にしたのはこんな一文だった。 今年の冬、彼女はおまえの子供を産む これは未来の予言。 起こりうるはずのない未来の予言。 だがこれは、まったく身におぼえのない予言とは言い切れないかもしれない。 これまで三十八年の人生の、どの時代かの場面に、「彼女」と呼ぶにふさわしい人物がいるのかもしれない。 そもそも、だれが何の目的でこの予言めいたメッセージを送ってきたのか。 丸田君は、過去の記憶の断片がむこうから迫ってくるのを感じていた──。 三十年前にかわした密かな約束、 二十年前に山道で起きた事故、 不可解な最期を遂げた旧友…… 平凡な人生なんていったいどこにあるんだろう。 『月の満ち欠け』から七年、かつてない感情に心が打ち震える新たな代表作が誕生。読む者の人生までもさらけ出される、究極の直木賞受賞第一作!

穴持たずども穴持たずども

舞台は1960年代のモスクワ郊外。殺人を重ねながら魂や死、彼岸の世界を追求する主人公フョードル・ソンノフ。彼がねぐらとするレベジノエ村の共同住宅には、世界を不条理で満たさなければ気がすまない異常性癖をもつ妹クラーワと、フォミチェフ家の人々--父のコーリャ、日がなごみ溜めを漁る長女リーダ、快楽の産物として子どもが生じることが許せない婿パーシャ、自らの疥癬を食す長男ペーチャ、現実を「見てはいない」次女ミーラーーが住まっている。 彼らに「蒙昧主義」を見いだし、自らの思想とのジンテーゼをはかる「形而上派」の面々がここに合流する。グノーシス的神秘思想の持ち主である「形而上的娼婦」アンナを中心に、彼らは「現実」を超越することを志向しながらそれぞれが独自の(超)独我論を展開していく。さらには敬虔なキリスト者であったものの死の間際に鶏になってしまう老人アンドレイ、セクトには属さず独自の道を歩む去勢者ミヘイらも加わり……。 消費社会に覆われた西側でニューエイジが生じたのと時を同じくして、表向き窒息するような社会主義体制下のソ連ロシアのアンダーグラウンドで息づいたもうひとつの精神世界。

【POD】Pilgrimage Road - To the Land of Dreams That Never Come True【POD】Pilgrimage Road - To the Land of Dreams That Never Come True

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2024年1月30日 発売

[About the product] ー""Absence, the too-vacant journey of time"" - In a deserted town where only the crows of Shakotan Peninsula stand out, the images of my grandfather and my younger self emerge like a heat haze. In the city of Sapporo, visited to see my sister's ashes instead of my wife's, I stumble into a mirage of life and death. The story of 'me', accumulating and layering memories like waves pushing back in the days after losing my wife. What lies there is a hometown in name only, memories that are like illusions, and the lingering image of a life filled with death-""Yukiahi"", ""Zankei"", ""Toshio Shimao"" and so on. This is a short story collection featuring seven pieces that drift along the abyss of life and time, brought to you by the author who has carved out the literary landscape with sharp sensibilities. [contents] SHAKOTAN MOUNTAIN R FANTASY SATOHORO FANTASY ROAD OF PILGRIMAGE WHEN REREADING “HAPPINESS ON ISOLATED ISLANDS/MISFORTUNE ON ISOLATED ISLANDS” THE DIVIDED DAYS THE CHUU TRIP WITH MY WIFE [Comments from the person in charge] What does literature invite us to? It is my life, my death, and the shape of my soul, all veiled in the story. This book is filled with exquisite short stories that evoke the joy of such literature. We hope you will enjoy the literary world, like sparks scattered by sensibility and words.

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