2025年12月15日発売
【改変歴史警察小説三部作、堂々の完結!】 日露戦争終結から12年経った大正6年。 敗戦した日本は外交権と軍事権を失い、ロシア軍の駐屯を許していた。 11月、ロシアで過激派が蜂起し、臨時政府から政権を奪取したとの情報が入る。 一方、警視庁の新堂は水死体の引き揚げ現場に遭遇し、牛込署の中西と事件の捜査を始めた。 ロシアで勃発した革命の影響が、日本にも着実に忍び寄っていたとは知らずにーー。 ロシア占領下の東京、矜持をかけた潜入捜査が始まる。 大きな歴史のうねりの中で、特務巡査としての任務を全うする一人の男の物語、ついに完結。 【著者略歴】 佐々木譲 (ささき・じょう) 1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」で第55回オール讀物新人賞を受賞。90年『エトロフ発緊急電』で第43回日本推理作家協会賞長編部門、第8回日本冒険小説協会大賞、第3回山本周五郎賞を受賞。2002年『武揚伝』で第21回新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で第142回直木賞を受賞。16年に第20回日本ミステリー文学大賞を受賞。 『笑う警官』にはじまる「道警シリーズ」のほか、『ベルリン飛行指令』『制服捜査』『警官の血』『沈黙法廷』『抵抗都市』『帝国の弔砲』『遥かな夏に』など著書多数。
ノーベル賞作家でありラテンアメリカ文学を牽引した巨匠による、 喜劇と悲劇、そして音楽と本と祖国への愛に満ちた人間賛歌。 クリオーリョ音楽の研究者トーニョが出会った、世界で最も美しいギターの音色。そしてその奏者であるラロ青年の夭折。それらはリマ近郊でつつましく暮らすトーニョの人生をすっかり変えてしまった。彼について、そしてこの国の音楽について本を書かなくては! 使命感に燃えるトーニョだが、その熱意は様々な人を巻き込んでいき……。 2025年4月に逝去したペルーの巨匠、その最後の小説。 【著者プロフィール】 マリオ・バルガス=リョサ Mario Vargas Llosa 1936年、ペルーのアレキパに生まれる。20世紀後半の文学を代表する作家のひとり。 1959年に短篇集『ボスたち』でデビュー。初の長篇『都会と犬ども』で注目を浴び、生涯にわたってセルバンテス賞など数々の受賞歴を誇る。2010年にはノーベル文学賞を受賞した。 著書に『緑の家』『ラ・カテドラルでの対話』『フリアとシナリオライター』『世界終末戦争』『密林の語り部』『チボの狂宴』『楽園への道』『ケルト人の夢』『激動の時代』など多数。 2025年4月13日に逝去。本書は著者が生前に刊行した最後の小説となった。 【訳者プロフィール】 柳原孝敦 (やなぎはら・たかあつ) 1963年鹿児島県名瀬市(現・奄美市)生まれ。東京外国語大学大学院博士後期課程満期退学。東京大学大学院人文社会系研究科教授。著書に『ラテンアメリカ主義のレトリック』(エディマン/新宿書房)、『テクストとしての都市 メキシコDF』(東京外国語大学出版会)。訳書にアレホ・カルペンティエール『春の祭典』(国書刊行会)、ロベルト・ボラーニョ『野生の探偵たち』(共訳、白水社)、セサル・アイラ『文学会議』(新潮社)、フアン・ガブリエル・バスケス『物が落ちる音』(松籟社)など。 【原題】 Le dedico mi silencio
「金も未来も、きっと見つかるにゃ。」独居老婆のゴミ屋敷で5人の便利屋が出会った「本物の世界」--熱量に満ちた言葉と圧巻の展開による、各誌絶賛の文藝賞受賞第一作。 ・ ・ 衝撃のハウスクリーニング小説! ・ 「あなたたちは世界のしくみを知らないの。本物の世界から捨てられた人がいることも」 ・ 独居老婆が暮らす一軒家のごみ清掃に訪れた、便利屋の社長・佐竹ほか4名。その前日、佐竹は皆の日当を含む百万円を入れた封筒を、悪臭に満ちた膨大なごみの中に落としていた。やがて老婆の過去が明らかになるにつれ、あらぬものが見つかると同時に闖入者が現れて……。 ・ 【各誌絶賛!】 惹きつけられずにはいられないーー水上文 ダイレクトに五感を揺さぶる強烈作ーー菊間晴子
「是非もなし」 天下を望みながらも叶わず、今当に炎にのまれんとする信長。そんな彼の前に忽然と現れた武田兵の一団。彼等の目的は何か?そして彼等を率いる男の名はーーー。 これは風林火山の旗の下、矜持を胸に刀を振るう男達と、そんな彼等を描く一人の絵師の物語。
どん底を生き抜く人々の哀感と優しさを透徹した眼差しで描く珠玉の連作短篇。 怠け者の母親を内職で支える娘、盗みに手を染めた元大工、男を待ち続ける女…… 江戸で生きづらくなった人が行きつく本所の、いわくつきの長屋。 盗みに手を染めた元大工の石蔵が、居酒屋で働く娘に惚れて足を洗いたいと思うようになり……(「ひと時雨」)。 料亭で女中をしている独り身のおたつは、亭主が酒豪だと嘘をついて、昼間から酒を買う……(「心恋」)。 店賃を調子よくごまかす善吉が、遺書をしたため行方不明になった。(「風穴」)。 15歳のおえんは、怠け者の母親を内職で支え暮らしていたが、ある日、お店者風の男に「お嬢さん」と声をかけられた。(「長屋すずめ」)。 ほか、江戸は本所の貧乏長屋を舞台にした、心揺さぶられる全七篇。 今、時代小説界で最注目の著者の新たなる地平。
世界が変わる わたしたちも生き直す。 極上のクラムチャウダーを求めてロードアイランドを訪ねた恵理加、初めて両親の元を離れてキャンプに参加した誠也…… 自由で、幸福で、生命の輝き(エネルギー)に満ちた、著者の新境地 珠玉の連作中篇。 角川春樹事務所創立30周年記念作品 極上のクラムチャウダーをたべるためにロードアイランド州を訪れた恵理加。レストランですばらしい食事とワインを堪能した彼女だったが、それ以上に興味を惹かれたのが、ルークという不思議なウェイターで……「ブーズたち」 ある日、秋介や真昼は、スマートフォンの電源を切っているのに着信音が聞えたり、深夜眠っている寝室で、イスラムの祈りの声が聞えてきたりーー「ここにないはずの音」が自分にだけに聞こえるようになっていた。「鳥たち」 心療内科医のさやかは、最近幻聴が聞こえる患者が増えていることが気になっていた。が、それよりも彼女には、差し迫った問題があった。そろそろ妻子持ちの恋人と別れようとしていたタイミングで妊娠が発覚したのだ……「わたしたち」
天使たちの襲撃により命を落とし、自身の【リターン】スキルーー死に戻りの能力で十年前の過去に戻ってきた底辺ハンターの結希明日斗。破滅の未来を覆すため、文字通り何度も死んで魔物と戦う彼は、短期間のうちに力をつけ、氷血姫と呼ばれる少女の悲劇の未来を食い止める。そんな彼の前に、かつての未来で自殺した親友が現れ……!?
グランドベアの件を解決した世話焼きな元魔王ーーリンドは、メイドや毛玉スライムといったモフモフな魔獣たちと、愉快な日々を過ごしていた。 そんなある日リンドは、テイル=テンクロというドジっ子魔法使いの少女に出会い、弟子入りを志願され稽古をつけることになる。 修行が進むにつれてどんどん強くなるテイルの身に現れたのは、なんとケモ耳で!? 新たな強敵も登場する、波乱な予感の南国スローライフ第2巻!
アイヴォン伯爵家の庶子として生まれたロザリーナは、見た目がそっくりな大聖女の義姉ルピナが犯した罪を背負わされ、身代わりとして修道院へ送られてしまう。修道院では悪名高いルピナとして周囲から虐げられる日々を送るも、傷ついた人々を懸命に治療する彼女の姿に少しづつ周りの目も変わり、ついには王国の第三皇子ランドリックに求婚される。幸せを掴みかけたロザリーナだったが、突如修道院を訪れた義姉ルピナによって、彼女の幸せに不穏な影が落とされる……。 これは不遇の伯爵令嬢が第三皇子に愛され、幸せを掴み取るまでの物語ーー。
反王国組織『ラプラス』の王城襲撃を無事食い止め、父の無念も晴らすことに成功したミスティア・ブレイブ。いくつかの傷跡と懸念を残しながらも、ミスティアは今日も公爵家の復興を目指し、第一王子ラインハルトの専属騎士として騒がしくも充実した日々を送っていた。 そんなある日、ミスティアたちの前に隣国・フォーラル王国の第一王女アリデラが姿を現す。どうやら彼女はラインハルトの許嫁で、二人は将来を誓い合った仲であるらしいのだが……。 アリデラの登場によって巻き起こる波乱。ミスティアとラインハルトの絆が試される第二巻!
普通の会社員だった「私」は、プレイ中に寝落ちした“攻略不可能なクソゲー”の世界で目を覚ます。転生したのはなんと、好感度ゼロのために殺される設定の悪役ヒロインのフェリシーだった! 冷酷な公爵家の三兄弟に囲まれる日々は、ゲーム以上に過酷。しかし、前世の記憶を持ったフェリシーは、死を回避するため、唯一の脱出条件を発見し、大逆転を狙う!
聖女アリアは、命を賭して国を救ったにもかかわらず、陰謀により婚約を破棄され追放される。絶望の中で彼女が呼び出したのは、北のラグーン王国を護る風の精霊王エバースだった。孤独な聖女とどこか不思議な感じのする精霊王。二人の出会いは、やがて神々をも巻き込む愛と試練の物語へと変わっていき……。
帝国への復讐に向け、最強装備を求めるクロノとミィミは「パダジア精霊王国」へ向かう。 しかし、目的地の鉱山街は謎の「魔鉱の暴走」で活気を失い、ゴーストタウンと化していた。 単なる天災ではないと察したクロノは、魔獣の巣窟と化した鉱山の調査に乗り出すが、それは王国全土を覆う巨大な陰謀の始まりに過ぎなかった。 旅の途中、一行は謎の刺客に追われる美しきエルフの剣士アリエラと出会う。彼女こそが、この国の危機を解く鍵だった。そして王国を蝕む闇の正体とはーー。 新たな仲間と共に、救国の英雄譚第二幕が始まる!
人の皮を被った異郷の人喰いが、闇より迫りくるーー 怪異を惹き寄せる特異体質を持つ穂束栞(ほづかしおり)は妖魔に襲われ、唯一の肉親だった祖父を亡くした。祖父に代わって栞を守るためにやってきた、弟子を名乗る道士・白銀(しろがね)と獰猛な大男・窮奇(きゅうき)。栞は二人の協力のもと、祖父の仇である妖魔を討伐することに成功した。ある日、窮奇に多額の賞金がかけられ、栞たちは無数の襲撃者から追われることに。襲撃者の背後には黒幕と思しき人物がいることが分かり…。『夜行堂奇譚』嗣人が放つ、呪力バトル×バディホラー第2弾! 装画:syo5 序 第一章 日常 第二章 躍動 第三章 反転 第四章 励起 結
人が真実から目を背ける限り、その闇から妖怪が生まれる── ぬらりひょんと呼ばれる穀潰し男と警官志望の元軍人が、 人をだまし惑わせる妖の正体を解き明かす! 時は明治末期。日露戦争が終わって早一年が経とうというのに、民衆の生活は困窮するばかり。兵隊時代の貯蓄が僅かとなった僕こと犬飼馬鞭助(いぬかいまめすけ)は、武を活かす職を求めて東京に流れついた。ひょんなことから、牛乳店を営む三木りん(みつきりん)の屋敷に居候して、警官職の試験を受けることに。 居候を続けるうちに、三木牛乳店に「ぬらりひょん」と綽名される男が、寄生していることを知る。 その男の名は日下狂四郎(くさかきょうしろう)。洋装を身にまとった、ちぢれたザンバラ髪のいかにも怪しい男で、「妖怪狩り」を生業にしているという。民衆の無知蒙昧に付け込み、人心を流言飛語で惑わす連中を、飯の種にしているとのこと。 ならばと、僕は狂四郎という人物を見定めるため、天狗の祟りで奇怪な犬が生まれた村の調査に同道することになった…。 第3回黒猫ミステリー賞特別賞受賞、痛快デビュー作! 装画:平沢下戸 第一話 ぬらりひょんの住む家 第二話 天狗犬 第三話 化け猫の怪 第四章 べとべとさん
コレラ! ロシア! 大震災! 国家の存亡の危機を迎えるたび、問題解決はこの男に託された。卓抜な発想と身体を張った実行力で動乱の明治・大正・昭和を駆け抜けた後藤新平。波乱万丈のノンフィクション。 第一部 どう生きればいいのか 一章 奥州 二章 名古屋 三章 東京 四章 ベルリン 五章 地下牢 六章 瀬戸内海 七章 阿片 八章 台湾 第二部 何をするべきか 九章 ロシア 十章 満州 十一章 政党 十二章 シベリア 十三章 市長 十四章 築地精養軒 十五章 首都復興 十六章 少年団
「社長、誰に継がせますか?」─それはあなたの物語である。 後悔しない“譲り方”とは? 経営者必読のビジネス継承小説。 「家族の問題」「社員の想い」「継ぎたくない息子」 「事業は人生だ」─三人の経営者が迎える“承継”の岐路。 リアルな経営の現場と、揺れる家族の情。小説だからこそ描けた真実。 この小説を読んだ社長は、承継の「本音」を話し始める。 同窓会 気力体力の衰え オヤジのワガママ 事業承継コンサルタント 経営者にとっての古希 外部からの後継者という救世主 業界団体 当社のこと せっかち 先代 親方二人と癌と 得体の知れない新ボス 自社の歴史 情報共有と仲間の不安 企業は人なり スケジュール 家族旅行 現場把握 株価 引退宣言 三者三様 寂しさの紛らわし方 株式の移転と争族対策と…… 話が違う 辞めたくない 去る者と決意する者 手放す勇気 社長交代パーティー 2年後 黄昏
<著者シリーズ累計310万部突破!(電子書籍含む)> 無駄な冒険(けいけん)なんてないよ!」 知識と経験を武器に! 愛され癒し系ほのぼのサバイバルファンタジー第15弾!