小説むすび | 2025年8月31日発売

2025年8月31日発売

反動分子反動分子

無差別爆弾テロを阻止せよ! 第二次世界大戦直前、1930年代後半のパリとその近郊を舞台に繰り広げられるテロリズム小説。 ブリュッセルの小劇場で舞台監督助手として働くピエール・シャヴには、無政府主義者グループの主要メンバーという別の顔がある。ある日、活動仲間の〈男爵(バロン)〉がパリからやってきて、グループの新入りメンバーであるセルビア人の活動家K某が組織を掌握し、仲間を危険な過激派へと導き、近々無差別爆弾テロをしかけるという。しかも実行役はシャヴが目をかけてきたロベールだ。テロを止めさせるため直ぐパリに向かったシャヴだが、テロ計画の密告をうけた公安警察からは共謀者として疑われ追われる身となり、仲間からは裏切り者と見なされ、警察が動いているのも彼のせいだと思われてしまう……。シャヴは爆弾テロを阻止すべく、ひとりパリの街を奔走する。 これぞシムノン流エンターテインメント サスペンス溢れるミステリー 本書を今回選出したのは、中期シムノンならではの“軽み”を発揮しつつ、ジャンル小説愛好家の嗜好にも応え、当時のパリの様子も鮮やかに感じ取れ、読後の充実感も優れており、これなら多くの小説愛好家の皆さまにご満足いただけるだろうと考えたためである。「シムノンってこんな面白い小説も書けるのか!」と嬉しい驚きの笑顔が広まることを願う次第だ。--「解説」より

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