制作・出演 : マレイ・ペライア
「ヘンデルの主題〜」では各変奏の性格描写からフーガの壮大なスケールまで、構築性と抒情をひとつとし、この作品の魅力を十全に描き出した名演。和声のバランス、声部間の奥行き、音の色や質などどれも見事で、作品118の有名な第2曲などまさに熟成の味わい。第5、6曲の音色や詩情もリリシストの名にふさわしい。★
制作・出演
アマデウス弦楽四重奏団員 / サー・ゲオルグ・ショルティ / シーア・キング / ニール・ブラック / ノーバート・ブレイニン / ピーター・シドロフ / ブラームス / マレイ・ペライア / マーティン・ラヴェットペライアの渋い選曲の室内楽録音を組み合わせた2枚組。アマデウスSQのメンバーとの共演によるブラームス、イギリス室内管の管楽奏者たちとの共演によるモーツァルトとベートーヴェンだ。室内楽奏者としてのペライアの魅力を知ることのできる作品。
パルティータ全曲録音の完結編。第1番ではサラバンドの穏やかな佇まいが素晴らしく、ジーグでの旋律線の連結なども見事。第5番の対位的な性格も活かされているし、第6番は情感の機微が肌理濃やかで、各所で登場するさまざまなリズムの処理も巧み。美音や気品ある物腰など、ペライアのよさが存分に味わえる。★
特にモーツァルトの演奏に定評がある天性のリリシスト、マレイ・ペライアとルーマニア出身の名ピアニスト、ラドゥ・ルプーによるモーツァルト、シューベルトの2台のためのピアノ作品集です。1993年にイギリスの一流医学雑誌"Nature"に、モーツァルトの2台のピアノのためのソナタを10分間学生に聴かせる実験を行ったところ、知能指数(IQ)が上昇したという論文が掲載されました。この発見が、モーツァルトのブームを巻き起こしました。このアルバムには、まさしくその実験に使用されたペライアとルプーによる演奏を収録しています。近年ではマンガやTVドラマでも使用され再び人気曲となっています。
年を追うごとに高まるピアニズム。10年ほど前に始まったバッハ・シリーズからメイン・ストリームのピアニストへの着実な歩みを始めた彼が、久しぶりのバッハでその足取りの確かなことを示してくれた。モダン・ピアノでバッハを演奏する意味をアピールする録音でもある。
指揮者としての本格的な活動を開始したペライア。弦楽合奏版の四重奏曲の指揮で豊かで広がりのある響きを聴かせる一方で、ソナタでは、自身も校訂に参画した新しいクリティカル・エディションの初演を弾く……。ペライアのアクティヴな活動を刻印した注目盤。
ペライア初の「ゴールドベルク」録音。90年代、指の故障の時期のペライアを支えたのがバッハの音楽だったという。彼にとって特別なものとなっているバッハを、深い愛情と情熱をもって弾いている。
指の故障から完全復帰を果たしたペライアの、バッハ・シリーズの第1弾となった録音。バッハの持つ機能性と、その奥に潜む詩的な音楽性とを、極めて自然に紡ぎだしている。
意外にもこれがペライア初の全曲録音だった。ショパンのレコーディングは94年の『バラード集』以来で、発売と同時に世界的なベストセラーとなり、ペライアの深い音楽性が伺えるものとなった。